“死亡事故”が起こりやすい「大型車と乗用車の衝突」…双方のドライバーが気を付けるべきポイントとは?専門家が解説

2024年4月6日(土)6時40分 TOKYO FM+

TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。3月29日(金)放送のテーマは、「大型車と乗用車の事故」について。乗用車と大型車、それぞれが運転で注意を払うべきポイントを紹介しました。

※写真はイメージです


◆大型車の衝突エネルギーを侮ってはいけない
近年、大型車と乗用車の接触事故・追突事故の報道をたびたび耳にします。乗用車を運転するドライバーからすると、大型車は怖い存在です。
日本自動車ジャーナリスト協会の会長で、日本自動車連盟交通安全委員会の委員も務める菰田潔(こもだ・きよし)さんは、「大型トラックは、荷物を積んだ状態で20〜25トンもの重量があります。そのため、同じスピードで走行していたとしても、1〜2トンの普通乗用車に比べて、エネルギーは約10倍の差があります。例えば、立っている相撲力士に子どもが走って体当たりした場合、跳ね返るのは子どもです。逆に、力士が走ってきてぶつかった場合、相手が大人であっても衝撃を回避できない(のと同じ)」と解説します。
乗用車同士の追突事故では、リアバンパーやトランクが緩衝材となり、人が乗っているキャビンには生存空間が残るので、生存率が高まります。しかし、前方の大型トラックに追突してしまったあと、後ろからも大型トラックに追突されて挟まれてしまった場合、キャビンまで潰れて重大事故になってしまうケースもあります。エネルギーの大きさが圧倒的に違う大型車と追突して、乗用車が勝てるわけはありません。乗用車のドライバーは、大型車と接触・追突しないように十分注意して、ハンドルを握る必要があります。
◆乗用車は大型車側の“死角”に注意
乗用車側のドライバーは、具体的にどのようなことに注意を払う必要があるのでしょうか? 菰田さんは、1つ目に大切なこととして“車間距離を取ること”を挙げます。「“(時間で車間距離を表すと)2秒以上あける”というのが世界基準になっていますが、もっとあけてもいいと思います。そうすることで、先の見通しもよくなります」と説明。
“死角”を考えて走ることも重要です。大型トラックにはアンダーミラーはあるものの、トラックドライバーが意識的に見なければ、(走行車を)確認することはできません。つまり、停まっているトラックの前に出ようとして手を挙げても、ドライバーからは見えない可能性があります。また、サイドミラーにも死角はあります。そのため、トラックの横を走り続けるのは避けるようにしましょう。トラックドライバーが乗用車の存在に気付かないまま、こちら側に寄せてくる危険性があるからです。
さらに、乗用車がトラックの後方を走っているときは、トラックの右折時、左折時に注意が必要だと言います。「トラックは、後輪のタイヤからトラックボディの後ろまで長さがあるため、小さな角を曲がる際に後部を大きく振るケースがあるんですね。なので、トラックの後ろにピッタリくっついていると、トラックの後方部が急に出てくる場合があります」とコメントします。
◆トラックドライバーが気を付けるべき“ポイント”
社団法人全日本トラック協会が発行している「トラックドライバーのための安全運転の基礎知識」によると、追突事故を防止する運転として、以下のチェックをおこなっています。
1:前の車に接近しすぎていないか?
2:スピードを出しすぎていないか?
3:交差点では前の車の減速や停止に注意しているか?
4:周囲の車の動静に注意しているか?
トラックドライバーは、上記事項に気を付けて運転しましょう。
発生すると重大なケースになりやすい大型車と乗用車の追突事故。それぞれが細心の注意を払い、事故防止に努めましょう。
<番組概要>
番組名:JA共済 presents なるほど!交通安全
放送日時:毎週金曜 7:20〜7:27
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/koutsu/

TOKYO FM+

「乗用車」をもっと詳しく

「乗用車」のニュース

「乗用車」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ