「服にいっぱい『こぞろ』ついとる」 何がついているのかは、徳島県民にしか分からないらしい
2021年4月8日(木)11時0分 Jタウンネット
日本各地には、その地域でしか伝わらない方言が多く存在している。
そのため、
「地元では一言で表現できるのに...」
「標準語ではなんと言っていいかわからない...」
地元以外の場所で、そんなもどかしい思いをしている人も多いとか。
Jタウンネットではそんな「意味が限定的すぎる方言」または「標準語では説明できない方言」のの情報を募集している。
今回は、全国の読者から届いた投稿メールの中から、意味が限定的すぎる徳島県の方言「こぞろ」を紹介する。
「机の上のこぞろ掃除しなよ」
徳島県出身の30代男性から、編集部にこんなメールが届いた。
「意味が限定的すぎる方言といえば、私の地元の徳島では、『こぞろ』という単語があります。
意味は、『小さい粉状〜粒状のもの、特にせんべいやポテチなどのお菓子の食べかす』です
『机の上のこぞろ掃除しなよ』
『袋の中のこぞろ全部食べちゃって』
『うわ、服にいっぱいこぞろ付いとる』
のように使います。県外の友人とお菓子を食べる際に、説明に困りました」
徳島県では、小さなゴミのことを「こぞろ」というらしい。
「食べかすついてるよ」というより、「こぞろついとるよ」と言われた方がなんとなく気分がいいのではないだろうか。そんな可愛らしい響きだ。

「片っ端からこぞろを拾い集めた」
「こぞろが落ちても大丈夫ってことね」
といった使い方をしており、中には
「口の端が特にこそろまみれになる」
「こそろまみれになって大変でした」
と、濁らない「こそろ」という言葉を恐らく同じような「小さなゴミ」「食べかす」の意味として使用している地元民らしきユーザーの投稿も見受けられた。
神奈川県出身である筆者にはどちらも全く聞き覚えのない言葉なのだが、地元民たちからは
「こぞろが方言だって今知った」
「この前『こそろ』が阿波弁なの知って驚いた」
というつぶやきや
「こそろって方言じゃよね? こそろの標準語版がわからないや」
というつぶやきもあった。
「こぞろ(こそろ)」、意味が限定的すぎて、標準語にするとちょっとニュアンスが変わってしまうのかもしれない。
なお、日本方言大辞典(小学館、ジャパンナレッジ版)で調べると、「こそろ」の項目があった。意味は「枯れた松葉」で、使用されているのは徳島県名西群・美馬郡。
あの針のような松の葉が、茶色く枯れてばらばらと落ちているところを想像すると、「小さなゴミ」に通じるところがある気がする。
あなたの地元の「意味が限定的すぎる方言」教えてください
読者投稿フォームもしくは公式ツイッターのダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、あなたの地元と、そこで使われている「意味が限定的すぎる方言」または「標準語にするのが難しい方言」、その使用例(200文字程度〜)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。