高速道路のジャンクション、電子ケーブルで「完全再現」 斬新な交通アート、制作のこだわりを聞く
2019年4月7日(日)20時0分 Jタウンネット
身近にある電子ケーブルで、高速道路のジャンクションを再現する人が現れた。ツイッターユーザーの「ぞうさんじょうろ」(@Zo3_ERC)さんだ。
その作品は、次のようなもの。あのダイナミックなジャンクションを、巧みに電線で表現したところが素晴らしい。
電線を結束バンドでまとめて守口、門真、助松、東大阪ジャンクションの模型を作ってみました#ジャンクション#高速道路 pic.twitter.com/vzMYV1tqS1
- ぞうさんじょうろ@電技 (@Zo3_ERC) 2019年3月25日
Jタウンネットが、制作のこだわりなど詳しい話を聞いてみた。
車線の数も正確に再現
ぞうさんじょうろさんは大阪電気通信大学に在籍し、電子技術研究部で学んだ電子工作を活かした作品を多数作ってきたという。
もともと、ジャンクションの夜景をサイクリングで見に行くのが趣味だったという。そこで夜景の撮影をしていたが、コレクションのためにジャンクションを模型化することを思いついた。
まずは3年前、大阪市にある阪神高速北港ジャンクションを銅線をはんだ付けして作ってみたそうだ。
高架の道路が十字に立体交差する北港ジャンクションを忠実に再現したが、太い銅線は曲げづらく、はんだ付けの難易度が高かったので、しばらくこれ以外に手を付けずにいたそうだ。
ところが最近、以前に作成したという「ぞうさんじょうろ型ラジコン」のメンテナンスをしていると、結束バンドで纏めたケーブルが天神橋ジャンクションの形に似ていることに気づいたぞうさんじょうろさん。
しなやかなケーブルなら作業もしやすく、ジャンクション独特のカーブも表現できそうと考え、今回のようにケーブルとバンドでのジャンクション作りに挑んだという。
形を忠実に作るべく、東大阪ジャンクションについては東大阪市役所の展望フロアに上って本物のジャンクションを撮影して参考にしたそうだ。
地道な調査とサークルで培った工作技術を活かして東大阪・門真・助松・守口の4つのジャンクションを作り上げた。ぞうさんじょうろさんは一連の作品を「ケーブルクラフト」と呼んでいる。
高速道路のジャンクションはダイナミックさと壮大さで写真ファンや建築ファンに人気の場所。複雑な造形をこんな形でかわいくミニチュア化したぞうさんじょうろさんに拍手を送りたい。