そば粉20%業スー蕎麦の奇跡【家そば放浪記】第215束:業務用スーパーSHIODAYAで買った、はたけなか製麺『奥の細道 おいしいおそば』税込397円(1人前80円)

2024年4月13日(土)18時0分 ロケットニュース24

今回みなさんは干し蕎麦の奇跡を目の当たりにする。

どう考えても負けると予想されていた元関取にして借金王だった人生負け組のプロレスラー安田忠夫が、バリバリのヘビー級K1戦士ジェロム・レ・バンナに総合ルールで大金星をあげた時のようなカタルシスを味わうことになるだろう。

これまで200以上の干し蕎麦を食べてきた「干し蕎麦評論家」である私の経験上、“100均と業スーで売ってる蕎麦はウマくない” という定説がある。(じゃあ買うなよ)

そして今回の購入場所は新大久保にある「業務用スーパーSHIODAYA(塩田屋)」。価格的にも安い(1人前80円。※平均値は155円)なので、そんなに期待はしていなかった。

しかも今回のメーカーは、あの「はたけなか製麺」。

これまでの登場回数は5回にして、ランク的には「〜松〜(文句なしの外)」が2回、「〜茸〜(家でもない / ジャッジ困難)」が3回……という、強いのか弱いのか非常にワケのわからない実力を持った製造所。

ただ、驚くべきことに「〜梅〜(家)」が1度もないのである。アウトが無いのである。ホームランか、ジャッジ不可能。選手的な属性的には “怪人” に近い。

さらに今回のはたけなか作品は、堂々と『奥の細道 おいしいおそば』と名乗っている。これまでの経験上、「おいしい」と自薦する蕎麦は、だいたいおいしくない。

とどめとばかりに、そば粉配合割合は最低ランクの20%。二八(にはち)ならぬ、八二(はちに)である。もう負けは確定。100均レベル確定……

──と、誰もが思っていた──

デカい鍋にたっぷりの湯を沸かし……

3分ゆでて……

はい完成。

して、そのお味は──

アナ雪のアナではないが、ちょっとおかしなこと言ってもいい?

これ、「おいしいおそば」じゃないですか。

食べてみた感想、「うまい」んですよ!

そば粉配合割合20%。ほぼ小麦っすよこれ。でも、うまいんですよ!!!!(笑)

「家そば」か「外そば」かで言えば完全に「家」ですよ。ついに、はたけなか、「アウト」かという。

でもね。

ホロっとするうまさがあるんですよ。

懐かしさなのかな。素朴さというか。

なんなんだろう。

うまいんですよ!!!!(大仁田厚ばりの号泣)

これはもう「家そばの奇跡」……。

アナと雪の女王ならぬ、タハタケナカと家の奇跡。(語呂わるい)

ジャンクに美味いというか。邪道の中の宝石みたいな。かつてのプロレス団体「FMW」にいたハヤブサ選手みたいな。そういう光るものがあるんですよ。

完全に一食の価値あり。

どのように食べた方が良いかって、まずは、まさかまさかの「もり(冷)」ですよ。

蕎麦そのものの味を楽しむ「もり」ですよ。

20%なのに……。20%なのに!!!!!!

その後に、つゆで……。

なんなら天ぷらを付けてもいい……。

しかもその天ぷらが「スーパーの天ぷら(フニャフニャ)」だったら最高!

邪道の究極みたいな、不思議なパワーがあるキングオブ家蕎麦

ある意味では、“外そばとも戦えてしまう家そば(ただしデスマッチで)” というか。

ちょっと衝撃。

これ、見つけたら買いです。

おかしなこと言ってもいい?

わたし、感動した。

安い干し蕎麦で、感動した!!!

執筆:干し蕎麦評論家・レリゴー羽鳥(GO羽鳥)
Photo:RocketNews24

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