「息子の鼻血で、真っ赤になった駅の床。どうしようもなく途方に暮れる私に、スーツを着た若い男が...」(北海道・50代女性)

2022年4月16日(土)11時0分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Kさん(北海道・50代女性)

幼い息子が駅でいきなり大量の鼻血を出してしまった——KさんがJタウンネット編集部に語ってくれたのは、30年前のそんな悲惨な体験だ。

手持ちのティッシュもハンカチも血に塗れ、ついには息子の服や床まで汚してしまい、途方に暮れていたKさん。

そんなところに無言で近づいてきたのは、スーツ姿の見知らぬ男性だった。彼はKさんの娘にあるものを手渡して......。

約30年前の夏の夕方、6歳の娘と3歳の息子を連れて街に出た帰りのことです。

地下鉄のすすきの駅で、息子が鼻血を出しました。

息子は鼻血が出やすい体質で、時には驚くほど大量に出ることもあるため、気をつけていたのですが......。その日は、たまたま残り少なくなっていた手持ちのティッシュと薄手のハンカチを真赤に染め、その上息子の服も、床も血で汚してしまい、途方に暮れていました。

見知らぬ男性から手渡されたのは...

そんなとき、通りがかったスーツ姿の若い男性が娘に何かを手渡し、無言のまま去って行きました。

それは、ポケットティッシュと「粗品 ○○薬品」という熨斗つき未開封のタオル。なんて有難いのだろうと思いました。

そのタオルをトイレで濡らして戻って来た娘の後を追うように、駅員さんも駆けつけてくれました。

先ほどの男性が駅員さんに知らせてくださったそうです。

程なくして息子の鼻血は止まりましたが、その日は大事をとってタクシーで帰宅しました。

あの時の男性へ。

とても助かりました。お礼も言えず、ごめんなさい。

おそらくあの時のあなたと同じくらいの年になった息子は、なんと、頂いたタオルの熨斗に書かれていた薬品会社に就職しました。息子もあの時のことは、よく覚えているそうです。

あなたが息子の先輩なのかどうか、今となっては調べる術もありません。

ですが、頂いたご厚意のバトンは次へ繋げていかなければと、息子共々、いつも心がけています。

本当にありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度〜)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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