関東圏では超レアなイノシシ肉の「ぼたん鍋セット」を取り寄せてみた!

2021年4月16日(金)10時49分 食楽web


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 ジビエの一つとして知られているイノシシ肉。関東圏の平野部では入手しにくいこともあり、珍しい食材の一つとして知られており、口にしたことがない人も多いはずです。

 一方、主に関西圏の山間部では古くは縄文時代からよく食べられていたと言われ、このイノシシ肉を使った「ぼたん鍋」は、名物グルメとして知られています。兵庫県では2007年に農林水産省の郷土料理百選に選定されるほど、親しまれている食材です。


今回の主人公のイノシシ肉。「『イノシシ肉』ぼたん鍋用セット」の他、ブロック肉、スライス肉、ひき肉(スネ)なども「肉道」で購入できます

 関東と関西の食文化の違いを感じさせるエピソードではありますが、このレアなイノシシ肉を全国どこへでも配送してくれる専門店が昨年末にオープンしました。こだわりのお取り寄せ高級肉専門店『肉道』という通販サイトなのですが、厳選された生産者の高級産直肉ばかりを扱っています。

 今回はこの『肉道』から気になるイノシシ肉を注文。なかなか珍しい「『イノシシ肉』ぼたん鍋用セット」を実際に食べてみることにしました!

イノシシ肉の真っ赤な赤身と白い脂身のコントラスト


「『イノシシ肉』ぼたん鍋用セット」を開けてみると、鍋に使う「『信州みそ』鍋の素(4人前)」の奥に肉が見え隠れします

 オーダーして5日で届いた「『イノシシ肉』ぼたん鍋用セット」。クール宅急便で冷凍で厳重に包装されていました。


肝心の肉。いずれも鍋用にスライスされていますが、豚肉や牛肉よりも色鮮やかで、赤身と白い脂身のコントラストが強いことが感じられます

 和歌山県産で、年間生産数約600頭というごく限られたイノシシのロース、モモ、バラがそれぞれ200gずつ入っていますが、いずれも鍋用に薄くスライスされています。いずれの部位にも共通するのは、豚などに比べて赤身と脂身のコントラストが強いこと。奥深い赤身の味わいと、濃厚な脂身のパンチの両方を楽しめそうです。


イノシシのロース肉(200g)。プリッとした食感を最も味わえる部位とのこと


イノシシのバラ肉(200g)。高級料亭でも採用されるイノシシ肉特有のパンチを感じられるそうです


イノシシのモモ肉(200g)。イノシシ肉のコクと旨みを味わえるため、しゃぶしゃぶでも人気だとか

まずは焼いて試食してみた!


イノシシ肉特有のプリッとした食感と、独特のコクを感じられる

 これらのイノシシ肉を見て我慢できなくなった筆者は、鍋に先立って薄く焼いて試食をしてみることに。これが信じられないほど旨い。火を通す前までは判断しにくい「肉の臭み」はいずれの部位にもほとんどなく、クセがありそうに思えるイノシシ肉への先入観が全くの杞憂に終わりました。

 ただでさえ入手しにくいイノシシ肉で、これだけ鮮度が良いものは、スーパーや肉屋では絶対に買えない、まさに「肉道」でないと手に入れられないものだと感じました。

野菜類と合わせて「『イノシシ肉』ぼたん鍋用セット」をやってみた!

 試食を済ませたところで、いよいよ本来の「ぼたん鍋」をやってみます。レシピは下記の通りです。

材料(2〜3人分)

・「『イノシシ肉』ぼたん鍋用セット」
・ごぼう……1本
・大根……1/2本
・しいたけ……150g
・えのき……150g
・しめじ……150g
・白菜……200g
・春菊……150g
・長ネギ……1/2本
・焼き豆腐……250g


薄切りのイノシシ肉を「牡丹の花」のように重ねて入れます

 上記のうち、野菜類の火が通りにくいものから鍋に入れていき、中半で味噌、後半で薄切りのイノシシ肉を「牡丹の花」のように入れ、最後に春菊を入れて完成です。

イノシシ肉の「ぼたん鍋」は、野菜も多めに摂れる濃厚鍋だった!


火の通りにくい野菜類から鍋に入れ、中半で味噌を入れ溶かします

 イノシシ肉は1分ほどで火が通り、その脂が鍋に移って濃厚な鍋に。


イノシシ肉の脂身が鍋全体を覆い、濃厚なコクを生み出してくれます

 肝心の味は、これがまた旨い。イノシシ肉の濃厚なコクと脂が鍋のスープに広がり、味噌や野菜類との相性もバッチリです。特に強まったコクに対する、春菊の青々しい味覚とのバランスが実に良く、気づくとまた一杯、また一杯とすすってしまう鍋です。もちろん野菜も多く使っているため、栄養価も高いはずです。

 また、イノシシ肉の鮮度や質が良いことからでしょうか、臭みはもちろんクセもほとんどありません。お店でもなかなか口にすることができない貴重な鍋で、これを家庭で味わえることがちょっと信じられないくらいの味わいでした。

 今回やったような「ぼたん鍋」の定番・味噌鍋も十分美味しいですが、臭みの薄いイノシシ肉ですので、野菜類の上に薄いイノシシ肉を並べた無水の蒸し鍋をぽん酢で味わう、またはバーベキューで焼いて食べる……などもなかなか贅沢で良いように思いました。

大切な時間を過ごしたいときにこそ口にしたいイノシシ肉


これからの季節にピッタリのバーベキューにも最適

「肉道」のイノシシ肉は、和歌山県田辺市の生産者・湯川さんという方によるもの。湯川さんは和歌山県内で唯一の技術と言われるほどのイノシシ肉さばき職人でもあり、ジビエ振興にも尽力されているそうです。

「『イノシシ肉』ぼたん鍋用セット」は6480円(税込・送料別)。正直、庶民にとって日常的に手を出せる価格ではないですが、しかし、お取り寄せでないと入手できないこと、そして、この特別な味を考えれば、例えば大切な時間を過ごしたいとき、自分や家族へのご褒美・おもてなしをしたいときにはピッタリのものだとも思います。


(左上)本来は貴族の食べ物だったというシカ肉。(右上)兵庫県南あわじ市の生産者によって提供されるイノブタ肉。(左下)「日本で流通するラムの1%しかない希少品」と呼ばれるアイスランドラム肉。(右下)宮城県南三陸町産の放牧ブタ肉

『肉道』ではイノシシ肉のほかにも、エゾシカ肉、イノブタ肉、ラム肉、放牧豚肉、和牛などを多数取り揃えています。

 入手しにくい肉ばかりをラインナップする『肉道』ですが、商品群の理由を尋ねると「『A5の霜降り肉が最高』という既成概念をリセットさせたい」「美味しいお肉はほかにもある」という志によるものだそう。A5の霜降り肉に対抗する強いメッセージから、これらの肉類の絶対的な自信を感じさせます。とっておきの時間を過ごす際、是非チェックして、最高の肉料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

(撮影・文◎松田義人)

●DATA

高級肉専門店『肉道』

https://nikudo.jp/

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