35歳貯金ゼロ。正社員を目指すか、転職すべきか?

4月17日(火)22時20分 All About

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、手取り月収17万円で、なかなか収入があがらず、貯金がなし、ということで悩むシングルの女性です。正社員登用か転職するかについても迷っているという相談に、ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

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貯蓄ゼロです。何に気をつければ貯められますか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、正社員登用か転職するかで悩む35歳の女性会社員。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください(相談はすべて無料になります)。
https://sec.allabout.co.jp/post-form/form/22

相談者

ゆうさん(仮名)
女性/会社員/35歳
一人暮らし

家族構成

一人暮らし

相談内容

契約社員です。残業がないと手取り17万円です。最近はお昼も自宅からのお弁当にしています。夜もその残りと切り詰めています。趣味娯楽費の内訳ですが、

・スポーツの稽古代:9,720円
・ネイル:約9,000円
・交際費:約15,000円

上記どれかをやめれば、少しは浮くとは思っていますが、ここは妥協できないのです。他にも突発的にかかる病院などがあると全く余らず、貯金も、できません。ボーナスの手取りも低く、入っても趣味のスキューバダイビング(コストは年15万円ほど)にあててしまいます。

今年は入院もあり、ボーナスは入院費となります。医療保険には未加入。何を気をつければ、貯金できるでしょうか?今の会社で正社員登用制度はあるのですが、あと2年しないと受けられません。正社員での待遇はよく年収も約1.5倍にはなります。しかし、なれる保証はないので転職した方がよいのでしょうか?よろしくお願い致します。

家計収支データ

相談者「ゆう」さんの家計収支データ

データ補足

(1)入院ついて
重度の外反母趾の治療のため手術する予定

(2)転職と正社員登用について
転職の大きな理由は給与面。現在の会社は大企業で安定はしていて、仕事もそれなりにやりがいは感じている。契約社員としては待遇もいい方だが、それでもやはり手取りの低さと、昇給も微々たるもので、将来の展望が見えない。社員登用制度で契約社員から転換する人は年に3人ほど。ちなみに契約社員は約200人。

(3)実家について
実家は電車で1時間の距離だが、戻ることは考えていない。現在、70代の父親と障害をもつ兄弟が、ともに年金生活で狭いアパート暮らしをしているとのこと。そもそも、以前に金銭面でもめたことがあり、親兄弟とは極力関わらないようにしている。

(4)交通費について
事前に会社から通勤費として別途支給されるが、それを別のことに使ってしまうため、結果的に交通費は自分の給与から出すことになっている。

(5)結婚について
結婚願望は特になく、いい人がいればしようかという程度。子どもはほしいとは思ってないので、そこまで焦ってはいない。

FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:家計のカギは趣味娯楽費を削ることができるかどうか
アドバイス2:ボーナスからもその半分は貯蓄に回す
アドバイス3:勤務を継続しながら転職の道を探りたい

アドバイス1:家計のカギは趣味娯楽費を削ることができるかどうか

現状、貯蓄が「0円」ですが、一刻も早くここから脱すること。何はともあれ、これを最優先に今後を考える必要があります。家計を見る限り、趣味娯楽費以外は問題はありません。逆に言えば、趣味娯楽費にかかってしまうため、他を削らざるを得ないということ。食費2万円はまさにその結果の金額です。ボーナスの一部を貯蓄に回すこともできそうですが、今年は入院費用等で無理だとしても、これまで貯蓄できずきたわけですから、来年以降できる保証はありません。

では、どうすれば貯蓄ができるか。2年後に現在の職場で正社員に登用される可能性も踏まえて、現実的な方法として考えられるのは以下のどちらか。趣味娯楽費を削るか、あるいは転職して収入アップを目指すか、です。

前者は、家計の見直しなので、転職よりは手軽に着手できます。ただし、趣味娯楽費については「妥協できない」とのこと。しかし、他の支出を削るとしても、今より家賃の低いところに引っ越す以外は無理ですが、その引っ越し費用がありません。そうなると「妥協する」しかないことになります。

ネイルとスポーツ、どちらかをしばらくお休みする。あるいは、交際費を少なくとも3分の1程度に抑えてみる。どう削るかはご本人の判断ですが、結果的に1万5,000円に抑え、2万円は貯蓄に回してほしいと思います。

アドバイス2:ボーナスからもその半分は貯蓄に回す

またボーナスについても、少なくとも半分は貯蓄したい。現状、保険料の年払いや固定資産税の支払いなど、年間で発生する固定支出はないわけですから、決して無理ではないはず。使えるのは年間15万円と枠を決め、その範囲で収めるよう自身を律するしかありません。

これで、貯蓄額は年間40万円ほど。3年で120万円となりますから、最初の目標には達したと言えるでしょう。さらに、正社員に登用されて収入が1.5倍になれば、貯蓄率も上がります。仮にアップの大部分を貯蓄に回すことができれば、現状のままの支出でも、年間100万円の貯蓄が十分可能。怖いのは、アップをゆとりと感じて支出も増えてしまうこと。そこはしっかり意識してください。

アドバイス3:勤務を継続しながら転職の道を探りたい

もうひとつの貯蓄方法が、先に述べました転職です。収入アップと同時に正社員での就職が条件となります。メリットは、2年間を待たずに、収入アップが望めることでする。しかし、今の勤務先での正社員登用後の収入(今の1.5倍)と同等かそれ以上の収入を得るような正社員の募集があり、実際に採用されるかどうか。そこは当然、不確定です。一方、正社員に登用されるのは毎年3名ほどとのこと。詳しい実態はわかりませんが、契約社員200人全員が希望しての数字なら、相当な狭き門です。

結論として、FPの立場としては転職を目指すべきだと考えます。正社員登用が確実でない中、節約だけでは貯蓄を増やすことに限界があるからです。ただし、今の職場は辞めずに転職活動をするということが条件となります。2年間、転職で希望するような結果が得られない可能性もありますから、正社員登用の道を残しておくということです。転職のための行動は早い方がいいでしょう。今は全体に売り手市場の様相ですが、これが今後2年、3年続くとは限りません。

また、保険による保障が現在まったくありません。死亡保障は不要ですが、医療保障は確保したいところです。現状でもっとも怖いのは、大きな病気やケガです。医療保険なら入院5,000円、終身保障終身払いで、特約をつけなければ保険料は月額2,000円を切るはず。あるいは同等の保障の共済でもいいでしょう。

相談者「ゆう」さんから寄せられた感想

アドバイスいただき、大変勉強になりました。自分でも収入に見合わない支出とはうすうす感じてはいたものの妥協しないでおりました。でも妥協しないと貯まるわけがないので、思い切ってスポーツもネイルもやめました。積立定期預金も再開し、2万は毎月貯める仕組みにしたところです。転職はすぐには難しくても探しながら仕事を続けていきます。アドバイスいただきよかったです!先生ありがとうございました。

教えてくれたのは……深野 康彦さん  

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。近著に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など

取材・文/清水京武
(文:あるじゃん 編集部)

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