やや少なめ、4月の「株主優待」。ちょっとしたテクでより楽しく“優待ライフ”を!東京駅は優待天国?

2025年4月17日(木)10時0分 婦人公論.jp


アイ・ケイ・ケイホールディングスの株主優待(筆者撮影)

4月の「株主優待」の数は少ないのですが、権利を取得すれば、毎月、何かしらの「株主優待」が届くわけです。例えば、缶入りのお茶など自社商品を送ってくれたり、ラーメン店でどれでも好きな商品を1品無料にしてくれたりする銘柄があります。また、利用時のちょっとしたテクニックでより楽しく“優待ライフ”を過ごすコツもあります。※株価は4月9日終値

* * * * * * *

食費が助かる4月銘柄


物価高に助かる、食費を削減できそうな銘柄を紹介します。

伊藤園(2593※)(株価3,197円、最低投資額31万9,700円)は、言わずと知れた「お〜いお茶」などを製造販売する飲料メーカーです。「株主優待」は100株で1,500円相当、1,000株で3,000円相当の商品がもらえます。緑茶や烏龍茶が多いですが、過去、いただいたものには野菜ジュースなども入っていました。

※証券コード…証券取引所に上場する企業に割り振られる識別コードです。従来は数字のみの4桁で構成されていましたが、2024年1月以降に新規上場した企業には、数字だけでなく英文字も入ったコードが設定されるようになっています。

そして、ギフトホールディングス(9279)(株価2,904円、最低投資額29万400円)は、ラーメン好きなら必見の銘柄。

横浜家系ラーメンの町田商店を展開している会社で、100株を長期で保有すると“増え”、1年未満では1枚ですが、1年以上では2枚の食事優待電子チケットがもらえます。しかも、権利月は年2回、4月のほか10月もあります。

こちらは、お店で食べる場合、対象店舗の「好きなもの1杯」。物価高の現在に嬉しい「株主優待」内容でもあります。よくばってトッピングなどを“マシマシ”してもよく、町田商店で頼むとするならば煮卵やチャーシューが乗った「MAXラーメン大盛(1,280円)」でもいいのです。これは「ラーメン並盛(930円)」を頼むより金額も高いです。

また、テンポスホールディングス(2751)(株価3,420円、最低投資額34万2,000円)は中古の厨房機器販売をする会社なのですが、4月は100株で1,000円分の食事券8枚がもらえます。そして権利は4月のほか10月もあり、10月では1万円〜3万円の食事券が抽選で当たり、当選しなくても500円分がもらえます。つまり、年間で8,500円〜3万8,000円分がもらえる計算で“当たれば大きい”です。

このテンポスホールディングスの「株主優待」は、ステーキのあさくまの飲食時に利用するほか、ネット通販サイトの「あさくまファーム」でお買物もでき、フルーツ詰め合わせをもらうこともできました。

女性におすすめ4月銘柄


4月権利には、化粧品が買えたり、バウムクーヘンなどのお菓子がもらえたりと、女性が喜びそうな銘柄もあります。

例えば、アインホールディングス(9627)(株価4,664円、最低投資額46万6,400円)では、100株で薬局のアインズ&トルペで使える2,000円相当の商品券がもらえます。優待拡充で今年の権利分からカードタイプに変わり、1円単位で使えると発表がありました。

しかも、今年分からは、店舗だけでなくアインズトルペWebストアやFrancfranc(フランフラン)の実店舗でも使えるようになり、家から店舗まで遠い人にも使いやすくなります。

アインズ&トルペはコスメも扱っていて、筆者は香りのよい入浴剤、AYURA(アユーラ)の「メディテーションバス」を買いました。

アイ・ケイ・ケイホールディングス(2198)(株価808円、最低投資額8万800円)も女性が喜びそうな「株主優待」で、100株では2,000円相当のお菓子とレストラン食事優待券3枚。2026年4月からは1年以上継続保有が必要なので、2026年に欲しいのなら2025年4月に権利取りしてそのまま保有しておくのがよさそうです。

東京駅は“ギフトホールディングス天国”?


「株主優待」を使う醍醐味として、ふだんはあまり行かないお店にも「このお店は優待券が使えるので行ってみよう」と挑戦できることが挙げられます。

横浜家系ラーメンを楽しめる「町田商店」や「豚山」では、先に紹介したギフトホールディングスの「株主優待」が使えるのですが、それだけではなく、東京駅にある「東京ラーメン横丁」でも使えます。

油そばの「元祖油堂」などがあり、おいしさはもちろんのこと、お店に出向くことで、外国人観光客やビジネスマンにラーメンがどれだけ人気なのかを肌で感じることもできます。


ギフトホールディングスの優待ではラーメンを楽しめる(筆者撮影)

そして、ふだんはラーメン店に行かない女性も、「せっかく優待券があるから」という理由で挑戦でき、外食の選択肢が増えます。もちろん女性1人だとこのようなラーメン店は抵抗があるかもしれないので、最初は友人を誘って体験してみる、親子で行くなどしてみてはいかがでしょうか。

「株主優待」は自分がいつも利用するお店を選ぶと使い勝手のよさを感じられますが、あえて利用しないけれど行ってみたいお店を選んでみることだってできるのです。

伊藤園で使える「ひとテク」


また、4月権利のうち、伊藤園では、「伊藤園第1種優先株式」という「優先株式」を買うことで、普通株式よりも安く権利取りできます。

この「伊藤園第1種優先株式」では議決権※がありません。ただ、配当金は普通株式に対して1.25倍を受け取れ、「株主優待」の自社商品詰め合わせも受け取れます。しかも、もし、普通株式と優先株式をどちらも保有すれば2つの「株主優待」が受け取れます。

伊藤園の株を買うと3,197円なので、100株では31万9,700円(手数料除く)。それが、伊藤園第1種優先株式(25935)では、1,790円、100株で17万9,000円。議決権がなくてもよいなら、このような「優先株式」を選ぶこともできます。

※議決権…株主が株主総会に参加し、議題に賛否を表明する権利のことをいいます。

ただし、執筆時点(4月9日時点)では、株価が大きく下落したのち反発し、また株価が下落する状態になっています。これは「トランプ関税ショック」だと言われています。こういったタイミングでは株価急落に気を配りながら買付を行わなくてはいけなく、初心者だと買うのに躊躇する人もいるはずです。株価が安いことはいわゆる“買い場(※株などを買うチャンス)”でもあり権利直前なのに割安になっている銘柄もあるのですが、さらに株価が下がるリスクも考えておかなくてはいけません。


伊藤園の株主優待(筆者撮影)

〈「株主優待」とは?〉

ここで、「株主優待」について説明しておきます。私たちが株を買うと「株主」になれます。企業は株主に対し、割引券や優待券、お米やカタログギフトなどをプレゼントすることがあり、これが「株主優待」です。

〈「権利付最終日」とは?〉

権利付最終日とは、株主がその銘柄を保有することで、配当金や優待などの株主権利を得られる最終取引日のことです。

つまり、配当金や「株主優待」などを取得するためには、企業が決める「権利確定日」に、株主として株主名簿に記載されている必要があります。

例えば、2025年4月末の権利付最終日は4月25日、権利落ち日は4月28日です。そのため、4月末に優待を実施している企業の「株主優待」の権利を受けるためには、4月25日までに株を買っておかなければなりません。

婦人公論.jp

「月」をもっと詳しく

「月」のニュース

「月」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ