はじめての日本株! どんな銘柄を選べばいい? プロが教える「初心者向け日本株5選」と選び方

2025年4月17日(木)11時30分 マイナビニュース


米中対立や金融政策の先行き不透明感など、相場は不安定な状況が続いています。日経平均も乱高下する一方で、業績堅調な日本企業が優良な投資先となり得るケースもあります。
本記事では、投資初心者向けに銘柄選びのポイントと、日本株5選について、SBI証券 投資情報部の栗本奈緒実さんにお話を伺いました。
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はじめての資産形成で、投資信託を買ってみた方や、購入を検討している方はよく耳にします。しかし、個別株式はなんだかハードルが高そうで、手を出しにくいという方が多いようです。
そこで今回は、日本株に興味は持っているけれど、「どんな銘柄を選べばいいのか分からない」という方に向け、銘柄選びのポイント&参考銘柄をいくつかご紹介させていただきます!
銘柄選びのポイント
ここでは“初心者でも投資しやすいと考えられる銘柄”を見つけるための銘柄選びのポイントと、実際に注目したい5つの銘柄をご紹介します。
○ポイント1 大企業。売上や時価総額が一定規模以上の大きな企業であること
企業の規模が大きいほど、多数のメディアや投資家、専門家に動向を注目されやすく、投資判断にかかわる情報が入手しやすい傾向があります。また、経営基盤がしっかりしており、業績も安定していることが多いようです。
○ポイント2 日常生活で馴染みのある身近な企業
商品や飲食店など、日常生活でかかわりのある商品や業界の銘柄を検討することもオススメです。ユーザーとして良いと思った製品がヒットし、企業の業績&見通しアップで、株高につながる可能性も。投資の神様として知られるピーター・リンチ氏は、「日常生活こそ成長株探しの最大の情報源だ 」と語っています。また、自分の好きな製品や企業があれば「推し活」として、応援の気持ちを込めて株式を購入するのも一手です。
○ポイント3 安定した業績推移、もしくは業績成長が見込まれる
業績が悪化しそう、あるいは悪化している企業は、株価が右肩下がりで、「今が一番安いのでは」と思ってしまうことも多いかもしれません。しかし、新しい好材料がないままだと、そのままずっと下がったままというパターンも十分あり得ます。一方で、業績の成長が見込まれる企業の株価は、将来的に株価が上昇する可能性も高いと考えられます。
○ポイント4 持ってるだけで受け取れる?「配当金」や「優待」
株式は、売買をしなくても保有しているだけで、利益や金券、商品等を受け取れることがあります。企業が得た利益を株主に現金で分配するのが「配当金」、自社製品やサービス、金券などを提供するのが「株主優待」です。近年人気の「配当金」は、企業の業績や方針に合わせ金額が変わります。
プロが教える、初心者にも投資しやすい日本株は?
さきほどの4つポイントのうち、どれか一つを重視するか、なるべく全て満たすことを重視するかは、それぞれの投資スタイルによって自由ですが、今回は、なるべく前述の条件を満たせるような銘柄を探してみました。
【銘柄の抽出方法】
①時価総額5兆円以上
②予想配当利回りが2.41%(東証プライム市場、有配当企業2月末)より大きい
③今期・来期市場予想の売上高、純利益が増収増益
①〜③を全て満たす銘柄→業種が重複した場合、時価総額の大きい銘柄を優先
3/17(月)時点のQuick Workstation Astra Manager、会社発表データをもとにSBI証券が作成
「初心者にも投資しやすい日本株5選」
以下、銘柄概要とひとこと紹介です。掲載順は優劣を表すものではありません。
日本たばこ産業<略称:JT>(2914)
株価 4,114円
たばこ事業のほか、医薬品や食品事業を展開
筆頭株主は日本政府(財務大臣)
【ひとこと】
高配当銘柄として、個人投資家から人気。配当性向の目安が75%と高水準!配当性向は、企業が稼いだ利益(税引後利益)のうち、どれぐらい株主に還元するかを示した割合。一般的な目安は20〜50%といわれています。
東京海上ホールディングス(8766)
株価 5,736円
損保大手。日本初の損害保険会社
M&Aで海外拡大の加速
【ひとこと】
財務良好で、複数の格付会社から高い評価を得ています。25.3期で、13期連続の増配実施予定。
東京エレクトロン(8035)
株価 20,110円
日本を代表する半導体関連銘柄。製造装置(半導体を「つくる」ための機械)の世界大手
海外売上高比率は約90%
【ひとこと】
半導体製造装置業界で世界トップ級製品が多数。AI向け売上の拡大にも期待。海外売上高比率が高いので、円安が業績の追い風となる傾向です。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
株価 2,011円
メガバンクの中でも最大の時価総額
銀行のほか、信託、証券、カード、リース、消費者金融など幅広い分野で事業を展開
【ひとこと】
しばらくは大規模金融緩和が銀行業全体の重しでした。日銀が大規模な金融緩和政策から正常化に舵を切り、業績が改善しつつあります。
中外製薬(4519)
株価 4,519円
処方が必要な「医療用医薬品」に特化
製薬会社で世界売上高トップ級のスイス・ロシュ社と戦略的提携を行い、業績を拡大
【ひとこと】
製薬業界は、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな業界と言われています。トランプ関税による貿易摩擦激化で景気が悪くなっても、悪影響は少ないかも?
※株価は、2025/3/31終値基準
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『投資情報メディア』より、記事内容を一部変更して転載。
栗本奈緒実 くりもとなおみ SBI証券 投資情報部 大手対面証券の支店営業を経て、2021年SBI証券に入社。『投資情報メディア』にて、日本株や米国株まで幅広くコンテンツを担当。直近ではNISAに関するコンテンツや投資初心者向けの発信を積極的に行う。対面証券での営業経験を生かし、個人投資家向けに、わかりやすい内容で解説することをモットーにしている。 この著者の記事一覧はこちら

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