地域性の違いとぴったり? 一級水系で日本を再編した「109都府県」がめっちゃ良い

2021年4月21日(水)6時0分 Jタウンネット

都道府県というと、「47」という数字が当たり前のように頭の中に浮かんでくるが、実は47都道府県になるまでには、けっこう紆余曲折があった。

そもそも明治維新後、廃藩置県(1871年)が行われたときは、1使(開拓使)、3府(東京都・京都府・大阪府)、302県だったという。開拓使とは、北海道・樺太などの開拓のために設けられた官庁だ。

都道府県の編成については、その後も、さまざまな案が検討されたと聞いている。日本全国をどのような行政区分に区分けするか? 国民一人一人にとって、切実な問題である。

2021年4月18日、「一級河川(水系)で都道府県を再編してみたら」という試みが、ツイッター上に発表され、大きな話題となっている。なんと「1都1府107県もできてしまった」らしいが、それが下のツイートだ。

雀宮タクオ(@Fsuyjuieto)さんが投稿したツイートには、2万2000件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(4月20日昼現在)。

ツイッターにはこんな声が寄せられている。

「一級河川は109水系あるから、そりゃそうだな、としか。 でも、この地図はスゴイなぁ」
「興味深く拝見しました!」
「これはとてもいいものです。流域地図全国版」
「コレめちゃくちゃ良いですね! 勉強になります」

「一級河川で都道府県を再編」という大胆な構想に着手したきっかけは、何だったのか? Jタウンネット記者は投稿者の雀宮タクオさんに聞いた。

「利根県のでかさよ」

記者の質問に、投稿者・雀宮さんはこう答えた。

「1ヶ月ほど前、今の都道府県の仕組みは、実情と合っていない部分があると知り、では一級河川(より正確には一級水系)で区切れば地域の実情に沿った行政区分ができるのではないかと思ったのが始まりです。ツイートしたきっかけは描いているうちに予想以上にカオスな都道府県が出来上がってしまったからですね」(雀宮タクオさん)

地域の実情に沿った行政区分にするは、一級河川(より正確には一級水系)で区切ればいいのでは......? という発想だった。

水と人々の暮らしが、密接に関わっていることを示しているということだろう。作成しながら、どんな感想を持ったのだろうか?

「そもそも自分は一級水系が100以上あることを知らなかったため、予想以上に都道府県の数が増えたことに驚きました。また、都道府県単位では見えてこない文化圏が見え、興味深いと感じました。とはいえ、現在は川以外の影響も大きく文化圏の形成に関わっていると感じました」(雀宮タクオさん)

このツイートを見たユーザーからははこんな反応があった。まず、東北地方に関しては、

「北東北の地域性の区分とかは実際こんな感じ」
「岩手県がほぼ北上県なんですねぇ」

関東地方についてはこんな声が寄せられている。

「利根県のでかさよ」
「埼玉県民
『海あり県になった!』
県庁所在地が千葉→」
「東京が『荒都』になってて草です」
「町田が完全に神奈川になった」

また中部地方には......、

「富士川、安倍川、大井川、天竜川でバラバラな静岡県中部が草」
「静岡県の文化圏の違いとほぼ合ってます!←特に富士川の流れがサイレントヒルの文化圏を東西に分断(笑)」
「愛知県は東から『東三河』『西三河』『尾張』の三地域に分けることがありますが、この地図の通りの分け方をされます」
「揖斐川、木曽川、長良川が同じ水域なのは意外」
「木曽三川は一括なんですね!」
「新潟ズタズタで草」

といった反応があった。とくに富山県民からは、「一級河川が多いので予想はしていましたが、富山県細かくなりましたね」といった感想も......。投稿者・雀宮さんも「文字を入れるのに苦労しました」と語った。

近畿地方に対しては、「淀府でかっ」「淀府の王者感がすごい」「淀府 これは首都ですわ」といった声も上がっているが、納得せざるをえない。

中国・四国地方には、こんな声が......

「太田県は広島県民がおおよそ広島と認識してる広さって感じですね」
「ほとんど変わらない山口県くんえ...」
「重信県出身です......おお、新鮮な響きだ」
「四万十県かっこええ」

また九州地方については、

「琉球諸島、大きな川がないから鹿児島の一部になってしまったのか...」
「大分県『生き残った』」
「非常に興味深いが、福岡県民からすると、北九州市は遠賀川、福岡市は那珂川ではないかと」

などといった声もあった。

ところで、「一級河川で都道府県を再編」を見て、もっとも大きな反響といえば、「海なし県が無い」ことだ。これについて、投稿者・雀宮さんはこう語る。

「『この区分だと海なし県が発生しないね』というコメントは印象的でした。私も描いているときに気づいたのですが一級河川は全て海に流れ込んでいるので、理論的に海なし県ができないんですね。全都府県平等に海を持っています」(雀宮タクオさん)

ツイッターの反応の中には、「これ、古代史の考察に役立ちそうですね」という感想もあったが、Jタウンネット記者も同感だ。「一級河川で都道府県を再編」するという試み、読者は、はたしてどう感じるだろう。

Jタウンネット

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