コスモ石油、内航船配船計画にAI最適化ソリューション「Optium」導入 - 業務効率改善などに貢献
2025年4月21日(月)16時30分 マイナビニュース
コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモ石油は、国内の石油輸送に使用する内航船配船計画において、 ALGO ARTIS(アルゴ・アーティス)が提供するAI最適化ソリューション「Optium」(オプティウム)を導入し、2025年4月より本格運用を開始した。
○高度な業務でAI活用
石油製品の内航海運は、安全性や安定供給の面で重要な輸送手段である一方で、天候やバースの使用状況など、多様かつ変動性の高い条件に対応しながら運航計画を策定する必要がある。そのため、計画策定は非常に高度であり、業務負荷が高いほか、一部は手作業に頼るなど効率性の面にも課題があった。
今回導入された「Optium」は、これらの複雑な制約条件を、独自の最適化AI(アルゴリズム)によって高速かつ柔軟に処理し、配船計画の自動化と効率化を実現する。
また、データの集約や形式統一による管理効率の向上や、配船計画の自動策定・評価など、インプットからアウトプットに至る一連のプロセスを一貫してシステム化できるため、業務全体の高度化と効率化につなげることができる。
○1. インプット(データ入力):必要データの一元化
計画に必要な情報を迅速・正確・簡単に収集し管理。形式統一により重複プロセスを削減し、業務の効率化とミスの低減を実現。
○2. 配船計画策定:最適化AI(アルゴリズム)による高速な計画作成
配船表・バース表・在庫表をリアルタイムで連動させながら、発生する制約に即応した最適な計画を迅速に作成。
○3. アウトプット:シミュレーションと定量評価による意思決定の強化
評価に必要な情報を自動出力し、作成したプランに対する客観的かつ迅速な意思決定を後押しする環境を整備。
今回「Optium」の導入により、業務効率が約20%改善するとともに、約5%の燃料消費量削減が見込まれている。また、配船の最適化によるCO2排出量の低減も期待されており、環境負荷の低減にもつながる取り組みとなる。
今回の導入に際してコスモ石油は、「今後も内航船輸送のさらなる最適化と業務の高度化を推進し、DX推進とGX(グリーントランスフォーメーション)の実現に向けて取り組んでまいります」とコメントしている。