【星野リゾート】温泉旅館「界 箱根」がリニューアル - スイートルームや中庭の茶屋も新設
2025年4月22日(火)16時42分 マイナビニュース
星野リゾートは8月13日、温泉旅館「界 箱根」(神奈川県足柄下郡)をリニューアルオープンする。
○「箱根ごこち」を体感できる宿
神奈川県・箱根湯本温泉は、箱根の玄関口とも称され、1200年の歴史をもつ日本屈指の温泉地。仙石原、強羅、箱根湯本など「二十湯」もの温泉を擁し、様々な泉質や効能を有する。江戸時代初期に湯本から箱根に通じる東海道ができると、箱根は交通の要衝として宿場町へと発展し、後期に入ると、恵まれた湯量の温泉は、旅人の「一夜湯治」の場として人気を集めた。
同施設は、そんな江戸時代に箱根峠へ続いた、箱根旧街道沿いに佇む。須雲川に面し、こんこんと湧き出る温泉をたたえた湯坂山を望む、自然に囲まれた立地にある。コンセプトは「東海道の歴史に浸る、箱根ごこちの湯宿」。館内には、東海道を行き交った旅人の息吹を感じる設えやおもてなしを随所に施した。
○全室ご当地部屋「箱根ごこちの間」
リニューアルを機に、全室がご当地部屋「箱根ごこちの間」となる。今回改装した客室には新たに、旅人が宿で広げる旅道具を、壁面のアートやベッドスローに取り入れた。
旅人の必須アイテム「三度笠」と「引廻し合羽(ひきまわしがっぱ)」をモチーフとしたアートが居室の壁面を飾る。ベッドスローは「わらじ」「提灯」などの旅道具をあしらった、オリジナルデザインとなる。全客室から湯坂山と清流・須雲川を望み、川のせせらぎに耳を傾けながら、当時の旅人へ思いを馳せるひとときを過ごすことができる。
宿泊料金は1泊38,000円〜(2名1室利用時1名あたり、税・サービス料込、夕朝食付)となっている。
○スイートルーム「箱根ごこちスイート」
110m2を超える2室だけのスイートルーム「箱根ごこちスイート」も新たに誕生する。居室はデスクスペースと、床が一段下がったソファースペースに分かれ、異なる視点、距離感から湯坂山の景観を楽しめる。客室露天風呂からも四季折々の景色を眺められ、坪庭を併設した「石の間」では湯涼みのひとときを過ごせる。寝室は独立した2ベッドルーム。最大4名で宿泊できるこのスイートルームは、滞在空間を点在させることで、全員で集う時間や、各々で寛ぐ時間が自然と生まれ、成人した子供や両親との家族旅行にも適している。大人同士が付かず離れずの距離感を保ちながら過ごすことができる。
○寄木細工のずく引き体験
同施設は2012年の運営開始以来、箱根寄木細工の工房「露木(つゆき)木工所」の職人と連携し、寄木細工の歴史や成り立ちを紹介してきた。新たなご当地楽「寄木細工のずく引き体験」では、実際に寄木細工の制作工程の一部を体験できるように進化した。素材となる木材から寄木細工に仕立てるまでの流れを聞きながら、いくつもの模様のパーツを組み合わせた「種木」をカンナで薄く削り出す「ずく」引きを行う。削り出された「ずく」はフォトフレームにして持ち帰ることができる。どのように木材が美しい模様の寄木細工に生まれ変わるかを学べるとともに、工芸が生み出される瞬間に立ち会える希少さも感じられる。
ご当地楽を行う空間は、加工前の原木を壁面にあしらった、職人の工房をイメージした設計デザインとなっている。寄木細工の作品を取り扱うショップも併設されている。
○滞在の中心となる憩いの場「さわ茶屋」
中庭に誕生する「さわ茶屋」は、東海道きっての難所として知られた箱根路に、癒しを求める旅人が一休みする茶屋が軒を連ねたことから着想を得た、寛ぎの空間。宿に到着後は、スタッフが茶屋の主人として、お茶と和菓子をふるまい、夕食後には、ハーブティーやお酒を用意。そのほか、湯上がりのひとときや、出発前のつかの間の休息など、何度でも立ち寄りたくなる空間となっている。