年金は何歳からいくら支払い続けるの? もらえる金額はいくら??

4月23日(月)11時0分 マイナビニュース

日頃あまり意識することがないかもしれない年金の保険料。何歳からいくら支払い続け、最終的にはどれくらいの金額が手に入るのでしょうか。国民年金の支払い開始時期や支払い・受給金額について解説します。

○国民年金がもらえる人

国民年金は原則20歳から60歳になるまでの全ての人を加入者としています。加入の形態はその人の立場によって異なり、大きく4種類に分けることができます。

国民年金制度の種類と加入のタイミング

第1号被保険者
対象者は自営業の人、学生、フリーター、無職の人など。年金は自分で納める。20歳に達したとき、海外に住所があった場合は日本国内に住所が移ったとき、退職などで厚生年金の受給権者でなくなったときに加入する。

第2号被保険者
対象者は厚生年金保険の適用を受けている事業所に勤務する人。保険料は厚生年金保険料として本人負担分と会社負担分が事業所より支払われる。厚生年金の被保険者資格を取得したときに加入する。

第3号被保険者
対象者は第2号被保険者の配偶者で20歳以上60歳未満の人。保険料は配偶者が加入する年金制度が負担する。第2号被保険者の被扶養配偶者となった日、または被扶養配偶者の配偶者が厚生年金保険の被保険者となった日に、加入する(但し、20歳未満の者は、20歳に達した日に加入する)。

任意加入被保険者
日本に住所がある20歳以上60歳未満の人で、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受け取ることができる人、日本に住所がある60歳以上65歳未満の人で国民年金を満額もらえない人、日本国籍ではあるが日本に住所がない20歳以上65歳未満の人で第2号被保険者でない人が対象。市区町村に申し出ることで加入できる。

国民年金を受け取るためには、年金の加入年数が10年以上である必要があります(平成29年8月以降より)。支払い期間によって受給額も異なりますので、まずはご自身に受給資格があるか、加入年数は何年かを確認しましょう。
○国民年金、保険料の支払い開始時期は?

国民年金は原則20歳から保険料を支払い続ける必要があり、支払いを遅らせることはできません。

ただし、収入の減少や失業等により、保険料を納めることが難しい人や学生については、下記のような制度を利用することで、保険料の支払いが免除・猶予されるケースがあります。

保険料免除制度

所得が少なく、本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合や失業した場合など、国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合に申請することができます。

承認されると保険料の納付が免除されます。免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1の4種類があります。

保険料納付猶予制度

20歳から50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合に申請することができます(ただし、20歳以上の学生に対しては、本人の所得のみで審査されます)。承認されると保険料の納付が猶予されます。
○国民年金の保険料はいくら?

国民年金保険料の各月の保険料の額は、平成28年度で1万6,260円、平成29年度で1万6,940円、平成30年度で1万6,340円となっています。

保険料は支払い方法によって割引きがきき、例えば2年度分、1年度分、6カ月分などを前納することによって支払額が減少します(国民年金前納割引制度)。

また現金納付と口座振替を選択することができ、口座振替を利用すると割引額が高くなります(平成30年度では、2年度分を現金納付で前納する場合は1万4,420円、口座振替の場合は1万5,650円が割引かれます)。
○年金の支給開始時期と受給額は?

国民年金(老齢基礎年金)

20歳から60歳になるまでに保険料を払い続けた場合、もらえる国民年金(老齢基礎年金)の額は平成30年4月からの場合で年間77万9,930円(満額)となっており、65歳から受給することができます。何らかの事情で保険料の支払い期間が短くなってしまった場合などは、その分、受給額が少なくなります。

もっと早くに年金を受給したいという人は、受給額を減額し、支給開始時期を60〜64歳までの間に繰り上げることも可能です(繰り上げ支給)。

厚生年金(老齢厚生年金)

厚生年金(老齢厚生年金)の受給額は、平均標準報酬月額、平均標準報酬額、定額単価、厚生年金保険の被保険者期間の月数等を用いた計算式によって算出できます。

国民年金(老齢基礎年金)と同様に65歳から受給できますが、生年月日に応じて厚生年金(老齢厚生年金)の支給開始年齢を繰り上げられるケースがあり、これを「特別支給の老齢厚生年金」といいます。

昭和60年の法律改正で、厚生年金の支給開始年齢が60歳から65歳になったことを受けて、開始年齢を段階的に、スムーズに引き上げるために作られた制度です。

対象者
・60歳以上
・1年以上、厚生年金保険に加入していた
・保険料納付期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が10年以上ある(平成29年8月以降より)

特別支給の老齢厚生年金は、在職中の報酬及び加入期間に比例する「報酬比例部分」と、加入期間に比例する「定額部分」の二階建てとなっており、例えば昭和16年4月1日以前生まれの男性、昭和21年4月1日以前生まれの女性は、60歳から特別支給の老齢厚生年金として、報酬比例部分と定額部分を含む年金を受給することができます。

しかしそれ以降、定額部分について、支給開始年齢は段階的に引き上げられます。例えば、昭和28年4月2日以降生まれの男性、昭和33年4月2日以降生まれの女性については、定額部分は支給されず、報酬比例部分についても61歳以降から支給されることとなっています。

ご自身がどのケースに該当するか、一度街角の年金相談センターなどで尋ねてみてはいかがでしょうか。
○今後の制度改正にも注意を

平成30年4月11日には、財務相の諮問機関である「財政制度等審議会」で、財政の負担を軽くするために、公的年金の支給開始年齢を現行の原則65歳から68歳にする案が示されています。

少子高齢化により年金財政が悪化しているとはいえ、現役世代に該当する者にとっては安易に受け入れることは難しいかもしれません。しかし日本は、諸外国に比べて年金の支給開始年齢が早く、平均寿命も延びて働く意欲のある高齢者が増えてきており、この案が実現する可能性を否定することはできないように思います。

年金制度は改正が多く、年々複雑化も進んでいますが、理解していないと税金の面でも損をすることがあります。ニュースに耳を傾けてみたり、専門家にアドバイスをもらうなりして、知識を増やしていけたらいいですね。

※写真と本文は関係ありません

○著者プロフィール

塚本泰久
ツカモト労務管理事務所 代表社会保険労務士。関西地区を中心に、地域に密着した事務所を目指しています。会計事務所出身であるという視点から、企業の宝である人財と企業会計のバランスに重点を置くことで、より強い企業の体制作りをサポートしています。「ツカモト労務管理事務所」

マイナビニュース

「国民年金」をもっと詳しく

このトピックスにコメントする

「国民年金」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ