今どきの住宅事情と冷蔵庫。パナソニックが8年ぶりにフルモデルチェンジした新型冷蔵庫の使い勝手

2025年4月23日(水)16時24分 マイナビニュース


ここ数年、住宅価格の上昇が続いている。それにともなって新築マンションの平均面積も以前と比べて減少しており、住宅スペースは年々狭くなっているのだ。こうした傾向は各社の家電製品にも影響を与えている。
パナソニックが8年ぶりにフルモデルチェンジした冷蔵庫も、そんな世情を反映。新シリーズの「コンパクトBIGシリーズ HYタイプ」(以下、HYタイプ)は、本体サイズは従来モデルとほぼ変わらないまま、大容量化を実現している。さらに、今どきの「まとめ買い需要」を満たすさまざまな便利機能も搭載。実際の使い勝手をパナソニックにてチェックしてきた。
○本体サイズはそのまま庫内が大容量になった新製品
コロナ禍以降、食のトレンドも変化している。冷凍食品の消費量が増えたことだ。最近は食料品の高騰によって食材の「まとめ買い」需要も一層高まってきた。これらの動向は冷蔵庫に対しても、できるだけ置く場所を取らない「コンパクト」と多くの食料品を収納できる「大容量」という、相反するふたつのニーズとなって表れている。
HYタイプは8年ぶりのフルモデルチェンジと書いたが、冷蔵庫の機能面だけ見ると昨年(2024年)モデルと大きな変化はない。ただし目に見えない内部構造は大きく進化しており、冷蔵庫外側の壁などを薄型化することで、本体サイズはほぼそのままで収納スペースを大きく広げることに成功している。
たとえば、新製品「NR-F55HY2」は9年前に発売された「NR-F502V」と本体サイズはほとんど同じ。本体幅は新製品のほうがやや短いくらいだ。にもかかわらず、定格内容積は新製品のほうが50Lも大きい。一般的なスーパーの買い物カゴが30L前後の容量と思い浮かべれば、収納力がどれだけアップしたかイメージしやすいだろう。
価格はオープンだが、想定価格は551Lサイズの「NR-F55HY2」が32万円前後、501Lサイズの「NR-F50HY2」が30万円前後、450Lサイズの「NR-F45HY2」が28万円前後だ。
○食材を整理しやすく、美味しく保存する機能
冷蔵庫が大容量化するのは大きなメリットである反面、同時にデメリットもある。一度に保存する食材が増えれば食材の整理や把握が難しくなり、冷蔵庫の奥で忘れ去られてしまう食材が発生しやすくなる。
また、まとめ買いによって食材の保存期間が延びると、食材が劣化する問題も見逃せない。パナソニックの新HYタイプは、大容量化とともにこれらのデメリットを解消する特徴的な「整理」と「保鮮」機能を搭載している。
注目は、ニーズが高まっている冷凍室の整理・保鮮機能だ。標準的なファミリー向け冷蔵庫は冷凍室が透明ケースで上下に区切られているが、一般的には高さ10cm以下の浅型ケースを採用している。一方で新HYタイプは、高さ12cmと深さのあるトレーを採用することで、冷凍食品や食材を縦置き収納しやすくなった。
そして冷凍庫。新HYタイプの冷凍室は「フルオープン」と「霜つき抑制冷凍」という、パナソニックの冷蔵庫で以前から人気の機能も搭載。フルオープンとは、冷凍室や野菜室の引き出しを奥まで完全に引き出せる構造のことで、冷凍室の奥に隠れがちな食材もきちんと見渡せる。
パナソニックの冷蔵庫は以前から「食材を長く美味しく冷凍保存」する機能にも力を入れている。なかでも特徴的なのが、冷凍室の開け閉めによる温度変化から食品を守る「霜つき抑制冷凍」だ。
「霜つき抑制冷凍」は、冷凍室の上段ケースに専用カバーを設けることで温度変化を抑える機能。温度変化による食材の霜つきや乾燥などを抑えてくれる。食材を長く美味しいまま冷凍できるので、冷凍食材をムダにすることを減らせそうだ。
○最新の冷蔵庫を上手に使って食品ロスを減らす
住宅のコンパクト化が進むなか、新HYタイプのように小さく大容量な冷蔵庫へのニーズは今後ますます高まりそうだ。
また「フルオープン」や「霜つき抑制冷凍」のように、整理や保存に手間をかけなくても自然とムダにしにくくなる機能があれば、上手な収納を特に意識することなく、食品をきちんと使い切りやすくなるだろう。もし使用中の冷蔵庫が10年以上前のものなら、買い替えることで大容量化できるのはもちろん、食品ロスの削減や食費の節約にもつながるかもしれない。
倉本春 くらもとはる 生活家電や美容家電、IoTガジェットなど、生活を便利にする製品が大好きな家電ライター。家電などを活用して、いかに生活の質をあげつつ、家事の手間をなくすかを研究するのが現在最大のテーマ。 この著者の記事一覧はこちら

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