三菱の新型軽自動車「eKクロス」がド迫力フェイスになった理由を開発陣に直撃!

4月23日(火)11時30分 週プレNEWS

3月28日に販売開始となったeKクロス。気合いの入ったポーズで「このクルマを必ず売ります!」と高らかに宣言する、チーフ・プロタクト・スペシャリストの吉川 淳氏(右)とプログラムデザインダイレクターの松延浩昭氏(左)
3月28日に販売開始となったeKクロス。気合いの入ったポーズで「このクルマを必ず売ります!」と高らかに宣言する、チーフ・プロタクト・スペシャリストの吉川 淳氏(右)とプログラムデザインダイレクターの松延浩昭氏(左)

三菱が群雄割拠の軽自動車市場にぶっ込んできた新型eKクロスの顔面が「ヤバい」と話題だ。

ということで、開発トップとチーフデザイナーを直撃し、超ゴツ顔の理由などを詳しく聞いた!

* * *

■デリカ激似の顔になった理由

——今回の新型eKクロス、顔面のインパクトがマジハンパないっスね?

吉川 カッコいいでしょ?

——カッコいいと思う前に衝撃的すぎて(笑)。だって軽自動車だから顔だけ超デカく見える。この顔にギンギンになる男は多いはず。

吉川 フフフフ。

——ズバリ聞きますが、今後、三菱車は全部この顔に?

松延 eKクロスのフロントマスクには、アウトランダー、エクリプス クロス、そしてデリカD:5に採用されている新フロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用しています。これは三菱の過去モデルの遺伝子を継承しつつ、未来に続く三菱らしさのアイコンなのです。

——そんなダイナミックシールドを採用したeKクロスのデザインのポイントは?

松延 力強いパフォーマンス、そしてプロテクト感を表現しました。

——なるほど。しかし、デリカD:5はもともとボディサイズが大きいのでデザインはどうとでもなりそうですが、eKクロスは軽自動車です。よくこのゴツ顔を小さいボディのeKクロスにまとめきったなと。ぶっちゃけ、さくっとできちゃったんスか?

松延 いや、試行錯誤の連続でした。何せ軽自動車なのでボディサイズに制約がある。そのなかで、誰がどう見ても三菱のクルマだとわかり、なおかつ三菱にしかできないデザインに落とし込まなきゃいけない。苦労しました。

——eKクロスは誰がどう見ても三菱のクルマだとイッパツでわかるクルマですよ。

松延 ありがとうございます。

SUVとハイトワゴンのクロスオーバーのeKクロス。気になる価格は141万4800円から176万5800円(税込み)。変速機はCVT
SUVとハイトワゴンのクロスオーバーのeKクロス。気になる価格は141万4800円から176万5800円(税込み)。変速機はCVT

——ちなみに、この新型eKクロスのデザインって10年後、20年後のデザインを見据えて開発したんスか?

松延 見据えてはいません。

吉川 見据えてるって言えばカッコいいのに(笑)。

松延 未来よりも、やはり市場の声を重視しました。

——市場からはどんな声が?

吉川 近年、軽自動車を購入されるお客さまは色やデザイン・外観を購入時に重要視しているんです。もっと言うと、軽自動車を購入する約30%がハイトワゴンを選び、その中の約25%がカスタム系を購入しているんですね。

——市場の声をeKクロスは色濃く反映させたと。

松延 ええ。ですから、車体色にはツートンカラー5種類を合わせた11パターンを用意しました。それから20代、30代の男性の心に響くデザインも意識しました。

軽自動車初の「デジタルルームミラー」を採用。車両後方にあるカメラ映像を映し出す優れものだ
軽自動車初の「デジタルルームミラー」を採用。車両後方にあるカメラ映像を映し出す優れものだ

——20代、30代の男性を念頭に入れたワケは?

吉川 今、三菱のディーラーに足を運ぶお客さまの年齢がどんどん高くなっています。若返りがないと三菱に未来はありません。ですから、若いお客さまに三菱のクルマをディーラーで見たい、乗りたい、とこのeKクロスで思わせなきゃいけない。

——まさにeKクロスは三菱の命運を左右する戦略車なワケですね。だとすると、むちゃくちゃ質感の高い内装や、超充実した先進安全装備、荷室スペースの広さなど、軽自動車感がないのも納得です。

吉川 今回目指したのは、「軽だしなぁ」と、お客さまに妥協させないことです。ですから、すべてを刷新しました。プラットフォームもパワートレインも新型です。

——eKクロスはマイルドハイブリッドを採用していますね。燃費もすこぶる良い?

吉川 もちろん。ただ、燃費もさることながら、アイドリングストップからの再始動がホントにスムーズになっています。そこはぜひ試乗して確かめていただきたいです。

ハイブリッドを搭載した新開発のエンジン。トルクフルで低燃費な走りを実現しているという
ハイブリッドを搭載した新開発のエンジン。トルクフルで低燃費な走りを実現しているという

■三菱の想定台数は月に2000台!?

——今、ホンダのN−BOXはコンスタントに月2万台を売り続け、国内の新車販売で18ヵ月連続トップです。当然、eKクロスはN−BOXを首位から引きずり降ろす、三菱の最終兵器なんスよね?

吉川 いやいやいや(笑)。2万台を売り、もはや怪物と化しているN−BOXに追いつくというのは......。

——だとすると、月販の目標台数はどうなってるんスか?

吉川 現行eKカスタムがモデル末期の今、月に1000台売っているので、その倍売れたらうれしいなと。

——えっ! 2000台? いくらなんでもこのクルマでその数字は謙虚すぎじゃ?

吉川 いや、倍はけっこうな数字ですよ。だって月に1台売ってるセールスマンが月にもう1台売らなきゃいけない。5台売ってる人なら10台売る必要がある。倍売るのってホントに大変なんです。

——んー、どこまでも謙虚ですね。ちなみにeKクロスに対する販売店の反応は?

吉川 実はeKクロスの魅力を全国のディーラーに足を運んで伝えているんですが、感触は上々で、「eKクロス買いますよ!」と宣言するセールス担当がけっこういます。とてもありがたい話ですが、そのたびに「買うのはいいけど、頼むから売って!」とお願いしているんです(笑)。

インテリアはブラックが基調。軽自動車らしからぬ、スポーティかつ上質な質感が特長だ
インテリアはブラックが基調。軽自動車らしからぬ、スポーティかつ上質な質感が特長だ

——eKクロスは販売の最前線にいるセールス担当が自分で買いたくなるクルマだと。

吉川 ええ。60年間、軽自動車を造ってきたノウハウ、最新の技術、すべてeKクロスに投入し、三菱でしか造れないクルマに仕上げましたから。

——そんな自信作なら、2000台と言わず、ぜひ2万台売ってください。

吉川 2万台という数字はともかく(苦笑)、eKクロスは絶対に売ります。

取材・文・撮影/黒羽幸宏

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