【SDGs連載4】学校に行かなきゃいけない?義務教育の勘違い

4月27日(火)17時45分 リセマム

日本国憲法26条

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環境活動家の谷口たかひさです。前回は「今の教育システム」について紹介しましたが、今回は「義務教育の勘違い」についてお伝えしたいと思います。

 全国を講演して周っていると、「義務教育」について勘違いして苦しんでいる人をよく見ます。言葉ばかりがひとり歩きしているようにも思えるこの義務教育というものについて、多くの人が勘違いしているポイントを見ていきましょう。

 まずは、この義務教育がはたして「誰の義務なのか」について見ていきましょう。義務教育については、「日本国憲法26条」でこう定められています。

日本国憲法26条

 気付きましたか?「義務」を負っているのはあくまで「保護者」であり、子供は「権利」を持っているのみで、子供に「義務」などはそもそもありません。「義務」という言葉が独り歩きして、ここをそもそも勘違いしている人が多いように思います。

 では、子供が学校に行っていない場合、その保護者が義務を果たしていない、ということになるのでしょうか?教育基本法第4条を見てみましょう。
「すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。」

 教育基本法第4条には「その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず」とありますが、「学校に行かないといけない」とはここには書いていません。

 また、文部科学省ホームページで、就学義務履行の督促について書かれていますが、そこには、「不登校」に関しても、授業に出席しない正当な事由として認められていることが明確に書かれています。「不登校」は義務教育期間中の子供が学校に行っていない正当な理由、ということになります。このことについても、知らない人がとても多いように思います。

 つまり、保護者が「教育を受けさせる義務」を果たしていないというのは、たとえば、「義務教育期間中の子供を働きに出して、子供が教育を受けたくても受けることができない」という状況をつくっていないといった場合の話です。「子供が自らの意志でどうしても学校に行きたくない」ということについては、子供はもちろん、保護者も義務を果たせてないとはならない、ということになります。

 実際に、「子供自身が自らの意志で学校に行かなかった場合」に、子供はもちろん、保護者が罰則を受けたという事例は1例も見当たりません。子供が自らの意志で学校に行かないことが、その子供や保護者が憲法に違反しているというのであれば、罰則を受けた事例があると考える方が自然だと思います。

 これを知ることで、少しでも心が楽になる人がいれば幸いです。

谷口たかひさ
1988年生まれ。大阪府出身。10代の時にイギリスの大学へ留学する費用をつくるため、インターネットビジネスで起業。イギリスの大学を卒業後、アフリカはギニアでの学校設立プロジェクト、グローバルIT企業の取締役(COO)、ドイツへの移住、起業などを経験。
2019年、ドイツで気候危機の深刻さを目の当たりにし、「みんなが知れば必ず変わる」をモットーに「地球を守ろう!」を立ち上げ、気候危機の発信や講演を開始。2020年9月末現在までに世界15か国でツアーを行い、日本は7か月で47都道府県300講演を達成。
趣味は旅と勉強で、訪れた国は60か国、保有資格は国際資格や国家資格を含め40個。
発信はおもにInstagram(ID: takahisa_taniguchi)、Facebook、ブログ「本当に価値のあるものは?」に力を入れている。

リセマム

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