年間60億匹ものゴキブリをAIを使って繁殖させている中国の工場。その目的は?

4月30日(月)9時30分 カラパイア

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 中国南部のとある場所で耳をすませば聞こえてくるかもしれない。激しく演算をするコンピューターの作動音と、無数のゴキブリがカサカサ動く音が...

 四川省西昌市には一棟の巨大工場がある。ここでは人工知能を用いてゴキブリを繁殖させているという。その数なんと年間60億匹以上。トータルすると地球上の人口に匹敵する数だ。

 それではいったい何の目的で?

【AIを使用したゴキブリ繁殖工場】

 推定によると、建物内では0.9平方メートルあたり2万8000匹ものゴキブリの成虫が繁殖されている。密閉された建物内は蒸し暑く、暗闇の中ではカサカサという音が常に響いている。こうしたゴキブリが太陽の光を浴びることは決してない。

 コンピューターが建物内の環境を常時監視しており、餌の供給から湿度、ゴキブリの成長速度や遺伝的特徴まであらゆるデータを収集している。

 ゴキブリの成長を阻害するような何らかの変化が感知されれば、AIが自動的に解決策を考案し、適切に修正する。

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ゴキブリを製造している好医生薬業グループの工場
image credit:scmp

【ゴキブリから薬を作る】

 ここまでしてゴキブリを育てるのには理由がある。アジアの一部ではゴキブリが漢方として珍重されているのだ。

 数千年もの昔から、漢方医学では、ゴキブリに風邪・胃痛・慢性痛などのさまざまな症状に対する薬効があると伝えられてきた。

 実際にゴキブリに薬効がある可能性を示唆する研究はいくつもある。

 一例を挙げれば、イギリスの科学者がゴキブリの脳でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌や大腸菌を殺せることを発見した。抗生物質の効かない病原菌に効くかもしれないのだ。

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【ゴキブリから健康ドリンクを作る】

 また、ゴキブリを粉に挽けば、タンパク質たっぷりのドリンクとして飲むことだってできる。

 工場を所有する好医生薬業グループは、ゴキブリ健康ドリンクの製造でおよそ684億円もの利益を上げてきた。

 中国では数百万人もの人が日常的にゴキブリ健康ドリンクを飲んでおり、そのお味は「ほんのり甘く、ほんのり魚の味がする」そうだ。

 なお中国の愛飲者でも、ゴキブリで作られているとは知らない人が大勢いるらしい。

References:scmp/ written by hiroching / edited by parumo
 その辺にいるゴキブリだと雑菌や寄生虫の問題があるが、純粋培養されたゴキブリならば確かに有用なのかもしれない。だってあの生命力とか半端ないもの。

 実際に来るべき食糧難に対応するため、昆虫食の研究が進んでいて、ゴキブリを使ったパンなんかも開発中だしね。

・パンがなければ、ゴキブリで作ればいいじゃない。ゴキブリ粉でパン作りをするブラジルの科学者(ゴキブリ出演中) : カラパイア

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