もしもUFOを目撃したら?米海軍がUFOの目撃報告について正式なガイドラインを制定(アメリカ)

4月30日(火)20時30分 カラパイア

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Gerd Altmann / Pixabay

 米海軍に属する兵士がもし、UFO(未確認飛行物体)を目撃したら、正式な手順に従って報告書を作成するよう準備が進められている。

 これは、最近軍が遭遇したUFOに対する関心が高まっていることが背景にあるのも事実だろう。

 不可解な物体を目撃した兵士が、正式な手順で報告すれば、その事例を収集・分析し、情報開示することも可能で、その謎を解明することができるかもしれない。UFOなのか、そうじゃないのか、その事実に迫れるかもしれない。
・米軍の領域で相次ぐ不可解な物体の目撃例

 この前代未聞に思える動きは、航空母艦ニミッツが行なった海軍演習の最中にF-18のパイロットが白い物体(通称「チクタク」 )を目撃した2004年の事件をはじめ、不可解な物体が米軍の管理する地域に侵入したという報告が相次いでいることに対応する為と思われる。


2004 USS Nimitz Tic Tac UFO FLIR footage

 米海軍はメディアの質問に対して、次のように回答している。

近年、未許可/未確認飛行物体が軍の管理する地域や指定空域に侵入したという報告が数多くある。

安全および危機管理上の懸念から、海軍および空軍はこうした報告を真剣に受けとめており、どの報告も逐一調査している。

その一環として、海軍では、かかる侵入の疑いがある事例を管轄権を持つ当局に報告するための手順を改定し、正式に認可するべく進めている。

 情報開示の推進派は、この動きを自らの正当性の証明として喧伝し、海軍がUFOの存在を知っている証拠だとみなしている。


・UFOは異星人の宇宙船ではないとする海軍の立場

 念のためいっておくと、海軍は報告された謎の飛行物体が「異星人の宇宙船」などとは考えていない旨をはっきりさせている。

 そして、この改定ガイドラインには、UFOという言葉をUAP(未確認大気現象)という語に置き換え、前者に染み付いてしまった文化的な意味合いを殺菌消毒するという意図もあるようだ。

 ただ皮肉なのは、CIAによる極秘UFO調査計画「プロジェクト・ブルーブック」の時代、「空飛ぶ円盤」という呼び名に変わるUFOという用語を広めたのが空軍だったということだ。

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kai kalhh / Pixabay

 当時、空軍のそうした動きは、海軍の意図と同様に、問題の現象を曖昧なものにしようという意図があったと推測されていたのである。

 改定手順について、疑問はいくつもある。

 はたして空軍や陸軍などで似たような動きはないのか? UFOやUAPを目撃した海軍兵はどこに報告することになっているのか? あるいは、これは既存の報告・調査手順をただ”改定”するものにすぎないのだろうか?


・JANAP 146指令——米政府はかなり以前からUFOに関心を寄せていた?

 そして重要なことに、「JANAP 146指令」は失効するのだろうか?

 JANAPとは、陸海空軍共同発表の頭文字で、1969年当時に空軍の開発部門副部長を務めていたH・C・ボレンダーが署名した文書のおかげで、UFO研究家たちに知られるようになった。

 そこでボレンダーは、空軍のプロジェクト・ブルーブックを終了すべき理由について次のように述べ、これがUFOについて「科学的メリットはない」と記されているあのコンドン報告の結論に影響している。

 「国家安全保障に影響を及ぼすおそれがある未確認飛行物体の報告は、JANAP 146指令あるいは空軍マニュアル55-11に準じてなされており、ブルーブックとは無関係だ。」

 JANAP 146指令は、米国・カナダの軍人および民間航空機・船舶の乗組員を対象とした通信手順を定めたものだ。

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 米国家安全保障局(NSA)のサイトで入手できる写しによれば、「目撃情報」には未確認飛行物体も含まれる。

 そして、その報告を「無線電話あるいは無線電信」によって説明・送信せよと指示している——ここから、この指令が相当古いものであることが窺える。


・改定後もなおUFOの情報が明るみになるとは限らない

 つまり、空軍がブルーブックにいいかげんうんざりしていたころ、まともなUFOの情報を秘密裏に集めるシステムがすでに存在していたということだ。それが、一般への情報公開を念頭に置いていたとはとても思えない。

・アメリカ政府の極秘UFO調査計画「プロジェクト・ブルーブック」に関する9つの事実 : カラパイア

 ならば、海軍による今回の手順改定がいっそうの透明性へ向けた動きである、と情報開示推進派に信じさせるものは何であろうか?

 言い忘れていたが、JANAP 146指令では、この超機密情報を漏らした者への厳しい罰則も定めている。

 「かかる報告を未許可で送信または開示したる者は、合衆国法典第19編第37章または1939年カナダ公職守秘法の改正版にしたがい訴追される場合がある。」

 したがって、改定版によっても、海軍が2004年のニミッツ事件ようなUFO目撃事件を闇に葬り去り、国家安全保障の名の下に機密情報として隠匿できる可能性はかなり高いと言えよう。

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・米国以外のUFO研究機関は?

 チリ政府は、民間航空局にUFOの目撃情報を扱う部署を設け、数十年にもわたりその分析を続けている。

 あるいはフランスにも、宇宙開発研究機関の一部門としてUFOの研究を行うGEIPANという組織がある。

 そして、これら公式の政府機関は、未確認大気現象の調査の必要性を公然と認めており、ここからの調査報告が公開される見込みはかなり高い。

References:dailygrail / openminds/ written by hiroching / edited by parumo

カラパイア

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