トルコで採れないのになぜ「トルコ石」? 名前の由来を調査【12月の誕生石】

2023年5月2日(火)12時2分 マイナビ子育て

大切な人や自分を守ってくれる、身に付けるだけで気分が上がる、そんなお守りのような存在、誕生石。2021年12月には63年ぶりに日本の誕生石が改定され、新たに10石が追加、全29石になりました。この連載では、そんな新・誕生石の特徴や魅力を紹介します。12月は「トルコ石」「ラピス・ラズリ」「タンザナイト」「ジルコン」です。

12月の誕生石は何?

12月の誕生石は、「トルコ石」「ラピス・ラズリ」「タンザナイト」「ジルコン」の4種類です。その特徴や意味を紹介します。

トルコ石(石言葉:繁栄・成功・強運・旅の安全)

古代エジプト時代から愛されている淡青色。過去へと誘い、旅人の安全を願う宝石

トルコ石は鮮やかな青色が神秘的であるため、約5000年前からエジプト人には特に好まれてきました。コマドリの卵の色に例えられる淡いブルーの色合いが特に喜ばれたとされています。

トルコ石はさまざまな装飾品として使用されてきました。その昔ペルシャで産出され採掘されたものがトルコを経由し、はるばるヨーロッパに運びこまれたため、トルコ石と呼ばれるようになりました。

ラピス・ラズリ(石言葉:信頼・誠実・幸運・健康)

フェルメールなどの画家から愛されてきた瑠璃色。空の石、天国の石とも呼ばれる

ラピス・ラズリは人類が利用してきた最古の鉱物で、7000年前から美しい鉱物として使われてきました。美麗な濃青色が特徴的で、きらきら輝くパイライト(黄鉄鉱)が含まれていることも魅力の一つです。和名では瑠璃と呼ばれ、高級顔料としても有名です。最良のものはウルトラマリンと呼ばれ、著名な画家たちから愛されてきました。

空の石、天国の石と言う意味をもつといわれており、ツタンカーメンの黄金マスクにもラピス・ラズリが贅沢に使用されています。

<NEW>タンザナイト(石言葉:高貴・知性・誇り・冷静・希望・神秘)

キリマンジャロの夕暮れ。20世紀における宝石界の大発見

タンザナイトは鉱物名ゾイサイトの青色の宝石名です。1967年にタンザニアで発見され、国の名前にちなんでティファニー社がタンザナイトと名付けました。タンザニアのメレラニ鉱山でしか産出されず、20世紀に発見された宝石のなかで最も人気となった新しい宝石です。

品のある落ち着いた色合いで、見るものを魅了する美しい青紫色が特徴的です。アフリカ最高峰のキリマンジャロの夜の始まりの色合いをもち、キャッツアイ効果を示す美しいタンザナイトも存在します。

<NEW>ジルコン(石言葉:安らぎ・夢想・可能性)

風を信じる子と書いて風信子。古代を感じ近世の風も感じる、古風なものを愛する

ジルコンの名称は金色を意味するペルシャ語に由来するといわれています。黄色から赤色のジルコンは、ヒヤシンスの花の色と似ているため、和名では風信子(ヒヤシンス)石と呼ばれています。

屈折率が高く、輝きが強いため古くからダイヤモンドの代用品として利用されてきましたが、キュービック・ジルコニアとはまったく別のものです。近年ではブルージルコンの人気が高く注目されています。約44億前のジルコンがオーストラリアで発見され地球上で最も古い鉱物といわれています。

色の種類が豊富で、今後新たに人気が出てくる宝石として期待されています。

(文:株式会社 明治堂 会長 望月英樹、写真:協同組合山梨県ジュエリー協会)

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