上野生まれのパンダ・シャンシャンに会いに中国四川省へ。24年9月に返還されたリーリーとシンシンも一般公開開始!
2025年5月6日(火)12時30分 婦人公論.jp
シャンシャン(撮影:高氏貴博)
東京・上野動物園で多くのファンに愛されたジャイアントパンダのリーリー(雄)とシンシン(雌)、そして彼らの間に誕生したシャンシャン(雌)。中国に返還されたパンダ一家は、今、どんな暮らしをしているのでしょうか。上野動物園で14年間、毎日パンダを撮影し続けているパンダウォッチャーの高氏貴博さんが、中国まで会いに行きました。(撮影:高氏貴博 構成:本誌編集部)
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訪れた日に偶然初公開された!
2023年2月にシャンシャンが中国に返還され、その後、24年9月にはリーリーとシンシンも惜しまれながらかの地へ……。
高血圧の治療目的で返還を早めた2頭のこと。果たして公開されるのか、それはいつなのか、まったく情報はありませんでした。
「中国のシャンシャンに会うのはこれで4回目。すっかり環境に馴染んでいる様子で、安心しました」(高氏さん)
そんななか、24年12月7、8日に3頭が暮らす中国の雅安基地(中国ジャイアントパンダ保護研究センター雅安碧峰峡基地)を訪れました。
シンシン
「かなり近くで観察できるのがこのセンターの魅力です」(高氏さん)
シャンシャン
ここは四川省に4つあるジャイアントパンダ研究センターの1つで、03年に雅安市に設立されました。約70ヘクタールの敷地内で60頭以上のパンダが飼育されています。
シャンシャンたちが暮らすのは、山の斜面を利用した勾配のある敷地。自然に近い環境で、のびのびと生活する様子を見ることができます。
「壁の向こうに母親が来たのを察知したのか、シンシンの飼育舎をじーっと窺っているようでした」(高氏さん)
リーリーやシンシンにも会えたらいいな……と淡い期待をもっていたら、なんとこの日、2頭が初めて一般に公開されたのです。
「遠くのほうに最初は頭だけがひょっこり。でも、あのトンガリ頭ですぐにリーリーだとわかりました」(高氏さん)
シンシンは初めて見る広い庭に興味シンシンな様子で、さっそくうろうろ。一方のリーリーは、様子を窺って庭のほうには下りてきませんでした。
<中国篇2につづく>
【シャンシャン一家】
母:シンシン(真真)2005年生まれ・雌
父:リーリー(力力)2005年生まれ・雄
子:シャンシャン(香香)2017年生まれ・雌