北海道はゆるやか、九州はハイテンポ... 駅の発着ベルにも「地域差」があった

2019年5月4日(土)18時0分 Jタウンネット

Jタウンネットでは先日から、駅の発車メロディーについて読者の皆様から寄せられた投稿を紹介している。今回は、北海道出身のユーザーからの投稿だ。札幌→東京→札幌と住む街を移っての感想だ。


発車メロディーという文化が最も発展してきたのが首都圏。ゆえに、東京らしさの原風景の一つにもなっている。地方の鉄道と比べるとどういう印象をお持ちなのだろうか。


故郷を感じる札幌駅の音


「自分は札幌出身で札幌在住ですが、2004年から16年までの12年間は東京に住んでおり、毎日の通勤で東武東上線を利用していました。記事中の池袋駅の発車メロディーが変わったこともよく知っており、最初はそこはかとない違和感を抱いたものです。
それから、記事では駅のご当地メロディーについて、個人的には『乱発でもいいんじゃないの?』と思っています。記事では静岡の女性が恵比寿駅で流れる『第三の男』に東京らしさを感じられると書いていますが、同じようなことを自分も感じています。
自分の場合は『JR-SH02』』を聞くと東京らしさを感じます。 東京に住んでいたときに、山手線を中心にいろんな路線に乗っていろんな駅の発車メロディーを聞いてきましたが、東京っぽさを一番感じます」

ご当地メロディーもよいが、従来からのメロディーも東京に根付き、東京らしさをつくっている、という感想だった。「JR−SH02」とは発車メロディーの曲名。


マニアックな話になるが、首都圏のJRの駅で多用されているメロディーのひとつで、横浜駅東海道線6番線・有楽町駅山手線(3・4番線)・東京駅中央線2番線などで採用されている。駅ごとに多少アレンジを加えながらも関東至るところで聴けるので、曲を聴けば分かる人も多いのではないだろうか。


また投稿の続きでは、メロディーではないベルについての感想も寄せてくれた。


「一方、札幌らしさを感じられるのは、JR北海道の駅のホームで流れる列車接近音だと思います。単純な『ちーん、とーん、しゃーん』ですけど、この音を東京在住だったときに札幌へ帰省してきて聞くと『嗚呼、札幌に帰ってきた』と心底思ったものです。
札幌に帰ってきた今も、この『ちーん、とーん、しゃーん』を聞くとホッとした気分にもなるから不思議なものです」

札幌駅では列車の入線放送が流れる始めに、独特の3打点チャイムを鳴らす。投稿者は「ちーん、とーん、しゃーん」と表現されたが、「ピーン、ポーン、パーン」とも聞こえる、JR北海道独特のものだ。


本州大都市の駅ほど列車の本数が多くなく、道内各地に列車が発車していくので、このどことなく間延びしたチャイムが駅の空気に合っている。道外からの旅人にとっては旅情を感じる音でもある。


メロディーでなくてもベルが独特という例は他にもあり、JR九州の博多駅や小倉駅でも、JR九州独自のベルが列車の到着・発車の際に鳴る。普通のベルに比べると小刻みでテンポが速いのが特徴で、個人的な話だが、記者にとってはこの音を聴くと「ああ九州に来た」という実感が湧くのである。


博多駅は、今日も賑やか。
発車のベルと、行き先を告げる自動音声。
ほとんど、合間が無く。
ええ、やかましいという方がいらっしゃるのも存じていますが。
そいが、博多駅たい!と思うのであります... pic.twitter.com/CzknFvF1Wo
- 蒲柳 (@kakko_kari201) 2018年11月12日

博多駅、発車メロディーが鳴り終わった後に「ジリリリリリ!」と古めかしいベルが鳴るのが風情があってよい
- ㎡αсφιψи (@macolyn_Z27WG) 2017年12月3日

その場所を訪れた記憶や暮らした思い出と駅の音楽風景が結びついて、聴く人それぞれに特別な音に聴こえてくる。これも駅メロの面白さの一つだろう。


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