人口希薄地帯です【50代から始めた鉄道趣味】264

5月8日(金)11時0分 鉄道チャンネル

※2014年3月撮影

トップ画像は、滝川駅を通過するJR北海道789系1000番台の特急電車。2007年(平成19年)導入。3M2Tの5両固定編成ですが、先頭部分に将来貫通扉が作れる様に通路と保線員用の窓が設けられています。吹雪の中を疾走する姿はカッコ良いなぁ。

さて青春18きっぷ鉄道旅vol.11、三日目は宗谷本線で稚内駅を目指します。音威子府駅を6時10分に出発。乗客は筆者一人です。宗谷本線は音威子府から先、ますます人口の少ないエリアを走ります。駅間も長くなります。

音威子府駅ホームで出発前の稚内駅行普通列車。キハ54-513

※2014年3月撮影

音威子府駅は、東海道本線で言えば御殿場線(丹那トンネルが完成するまでの東海道本線)が分岐する国府津駅の様なポジションです。丹那トンネル(7804m)が1933年(昭和8年)に開通したことで東海道本線は国府津〜熱海〜沼津に経路変更されました。似た様な事が宗谷本線でも起こったのです。

ここで簡単に宗谷本線の歴史を振り返っておきます。

北海道官設鉄道天塩線として旭川から建設が始まり1903年(明治36年)名寄駅まで開通。1905年(明治38年)逓信省鉄道作業局(国有鉄道)に移管され、1912年(大正元年)音威子府駅まで延伸開業。1918年(大正7年)音威子府から浜頓別延伸開業。旭川〜浜頓別間が宗谷本線(初代)に改称。1922年(大正11年)浜頓別〜稚内が延伸開業。旭川駅〜浜頓別駅〜稚内駅間が宗谷本線(二代目)に改称されました。

現在は廃止され駅も線路も無い元・天北線ルートです。音威子府駅から東側に進み浜頓別から北上して南稚内に至る宗谷本線が誕生しました。

※2014年3月撮影

一方、現在の宗谷本線となる音威子府〜幌延〜稚内間は1926年(昭和元年)に開通、天塩線(三代目)となりました。しかし1930年(昭和5年)が宗谷本線に編入され、元の宗谷本線だった音威子府〜浜頓別〜南稚内間は北見線(1961年天北線に改称)になります。

しかし天北線は1989年(平成元年)に全線(148.9km)が廃止。起点の音威子府、終点の南稚内を除く28駅も廃止されました。音威子府駅構内に天北線資料館が作られています。

一方、国鉄分割民営化直前1987年3月に廃止された羽幌線(141.1km)についても触れておきます。留萌本線の留萌駅から羽幌駅までの路線。羽幌の炭鉱からの石炭とニシンを運ぶための鉄道でした。羽幌から幌延間(天塩線)が全通した1958年(昭和33年)天塩線を編入して留萌〜羽幌間の羽幌線になりましたが、炭鉱閉山、ニシン不漁、道路整備などで全通から30年も経たないうちに羽幌線は廃止されたのです。

東海道本線が丹那トンネル開通によって時間短縮された様に、宗谷本線も新しい幌延ルートに拠って距離、時間が短縮されました。御殿場線はローカル線として運行されていますが、天北線は廃止されてしまったのです。

参考までに、昭和54年11月現在という日本国有鉄道旅客局発行の「荷物事務用鉄道路線図」を持っているのでその当時の路線図をご覧ください。

6.3kmで筬島(おさしま)駅。JR北海道が調査で2012年以降の乗車人員が「0人」であり、2016年(平成28年)に駅の廃止したい意向を地元に伝えました。しかし地元が相応の負担をすることで廃止は今のところ免れています。開業時は天塩線の駅でした。天塩線が宗谷本線に編入され宗谷本線の駅になっています。かつては相対式ホーム2面2線でしたが無人化されて単式ホームの棒状駅になり駅舎もヨ3500形車掌車を改造したものです。

※2014年3月撮影

国勢調査2010年のデータでは、筬島駅を中心にした半径2km、直径4kmの円内に7世帯11人しか住んでいません。東京ドーム260個分の面積に7家族11人なのです。駅は深い山々に囲まれていて、天塩川沿いに耕作地がわずかにあるだけです。

※2014年3月撮影

筬島駅から山間の谷間を18.0km走って佐久駅。相対式ホーム2面2線の列車交換可能な駅です。駅名標の隣駅「天塩中川」のシールの下には1990年(平成2年)に廃止された琴平駅(佐久駅から4.6km)があるはずです。

※2014年3月撮影

昨夜、良く眠れませんでした。暖かく静かな車内、コトンコトンという甘美な揺れで、喪神(気を失うこと)しちゃいました。

気が付いたら天塩中川駅、歌内駅を過ぎて問寒別駅でした。

※2014年3月撮影

佐久駅から天塩中川駅が8.3km、さらに歌内駅まで8.4km、そして問寒別駅までが5.5kmでした。ず〜っと山の中を通ってきました。眠っていて通り過ぎてしまった歌内駅も周辺人口の少ない駅で、半径500m直径1kmの円内に2世帯4人しか住んでいません。問寒別駅は同じ範囲に51世帯112人が暮らしています。立派な集落を形成しているのです。商店も3件あります。(2010年国勢調査)

さて、宗谷本線を進みますが、とにかく眠くて、すぐにウトウトしてしまします。次に目が覚めるのは・・・?

(写真・文/住田至朗)

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