中尾彬と河野景子が“韓国との国交断絶”に反対しただけで炎上! K-POPや韓国コスメまでタブーになった嫌韓日本の異常

5月9日(木)15時30分 LITERA

テレビ朝日ホームページより

写真を拡大

  中尾彬河野景子がネトウヨからの炎上被害に遭っている。その理由は「日韓断交」という馬鹿げた論調に批判的な発言をしたからだ。


 その発言があったのは2019年5月5日放送『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日)でのこと。


 この日の『TVタックル』では「東京・新橋&巣鴨&京成立石で聞いた! 今週の国民が怒っているニュース」と題し、高齢者を狙う悪質商法や、高齢ドライバーの危険運転問題などについて議論が交わす企画が放送されていた。そうしたトピックのひとつに、徴用工問題や竹島問題をはじめとする日韓関係の問題があった。


 そのなかで出てきた「国交断絶」という意見について、中尾はこのように語る。


「韓国から学んだことっていっぱいあると思うんですよ。日本も歴史的に。だから、(国交)断絶っていうのはあまり勧めない」


 また、河野は若者たちの「文化交流」を例にとって、こう主張した。


「国として主張しなきゃいけないのはわかるんですけど。やっぱり、観光客の人たくさん来てるし。昨日も『韓国行きたいね』なんて話をしたし、新大久保は人気だし。国交断絶になるとあそこはどうなるんだろうと、身近な問題で考えてしまいます」
「若者はね、K-POP好き、韓流スター好き、韓国コスメ好き、そして『韓国に行きたい』(と言う)。それは、私たちもそうです」


 そういった動きは双方向のものである。韓国からは毎日多くの観光客が日本に来ているし、また、韓国で日本文学や日本のアニメ・マンガが人気なのもよく知られていることだ。そういった背景を踏まえたうえで河野はこのように語る。


「文化交流、人の交流というのはすごく盛んに行われているんですよね。そこの部分を無視して国交断絶(と言うべきではない)」「(政治ラインの)犠牲者にはなりたくないし、ならせたくないという思いもある」


 中尾にせよ河野にせよ、言っていることは至極真っ当なことである。しかし、ネトウヨはいつものように発狂。SNSにはお決まりのこんな言葉が書き連ねられていた。


〈文字も紙も仏教も建築も衣装もほとんどすべては中国から伝えられたものだが チョーセンジンから学んだものなど何一つない〉
〈いっぱいどころか、何一つない。あるんだったら言ってみろ〉
〈テレビ局と新聞社に潜り込んでいる朝鮮人を追い出さないと日本はまともな国になれないぞ。ホントに日本のテレビ局は朝鮮人だらけだ〉
〈河野景子さんは、離婚をされてこれから生活をしていく上でも反日放送局や大手広告代理店に忖度しないといけない状況なのでしょうね。日本人としてそんなみっともない生き方は絶対にしたくない〉


 言っておくが、2人は全面的に韓国擁護したわけではない。中尾にいたっては上述の発言の後に「日本の政府が腰抜けだからだよ。韓国がこう言ってきたら、こう行けばいいのに。言ってない。黙ってることが美德みたいな言い方あるじゃない、日本人って」という発言までしている。素朴に文化交流の面から両国の親善を訴え、国交断絶という極論に異議を唱えているだけなのだ。


 しかし、この程度の主張ですら、現在の状況では炎上の対象となってしまう。


 昨年10月には、俳優の國村隼もちょっとした発言で〈売国奴〉と罵られる炎上被害に遭っている。きっかけは、韓国で行われた釜山国際映画祭関連の記者会見に参加した際の発言だった。


 旭日旗問題について質問を受けた國村は「旭日旗というのが日本海軍自衛隊の伝統旗だと知っている。だが、われわれより先の世代、特に韓国の方はこの旗を格別に捉えているということも深く理解している」「自衛隊としては旭日旗が自身たちの伝統なので曲げることができないだろう。しかし、過去の歴史を一度だけでも理解すればどうだろうか、個人的には考えている」と話した。


本田真凜藤田ニコル生駒里奈らも韓国カルチャーに興味示しただけで炎上被害に


 また、現在の安倍政権について「現在の日本政府は旭日旗だけでなく、すべての面で保守的な立場を持っている。日本の中でも様々な社会的な問題を起こしているのが事実だ」「この問題については俳優としてよりも、一人の個人として望ましくないと考える」と発言したという。


 すると、インターネット上には〈売国奴國村を許すな!〉〈釜山の映画祭に出席している時点で、韓国寄りの意見しか言えないだろう 目先の金のために、売国奴に成り下がったな 惨めな男〉〈國村隼さん好きな俳優さんだったけど韓国の傀儡で日本の国賊だったとは残念〉〈反日分子は追放しろ!〉といった声が溢れたのだ。


 韓国側に「理解を示した」程度の反応でここまでファナティックな反応が出てくること自体がこの国の狂気をよく表しているが、さらに異常なのは、K-POP、グルメ、コスメ、映画、ドラマなどの韓国カルチャーを肯定的に扱っただけで炎上する流れが完全に定着しつつあることだ。


「大人は知らない!? 最新 中高生トレンド」と題して、新大久保の盛況ぶりを特集した『あさイチ』(NHK/2019年4月3日放送分)が炎上したのは記憶に新しい。韓国カルチャーに夢中になる若者たちを取材した番組に対してネトウヨから〈NHKは韓国のテレビ番組だよ!! 嘘ばっかり流す異常な国営放送 どこの国の国営放送や 朝鮮国営放送やん〉〈あさイチ、不意に「新大久保」とか韓国キーワード入れるなぁ。そんなに韓国とズブズブなのか。駄目すぎ〉といった抗議が殺到したのだ。


 女性タレントや女性アスリートも、こうした炎上攻撃のターゲットになってきた。


 たとえば、フィギュアスケートの本田真凜選手は2017年に世界ジュニア選手権で銀メダルを獲得した際、練習と試合をがんばった自分へのご褒美として韓国旅行に行きたいと明かし「ファッションが好きなので、楽しみ」と語ったところ、大バッシングを受けた。
 
 乃木坂46(当時)の生駒里奈もブログ(2017年2月28日)に〈最近K-POPの素晴らしさに魅了されました。ルックスも、ダンスも歌もすごいっっ気づいたらずっとMVみてます。はぁ、同い年、年下の方もいて、こんなレベルでアイドルしてちゃダメだなと反省。頑張ろうとやる気も湧きます!ルックス、体型は無理だから、せめて技術だけでもあげなきゃね〉との投稿をして、少なくない数の攻撃を受けた。


 そのため、タレントの側も自主規制をして、韓国カルチャーに関する発言を控えるようになっている。藤田ニコルは2019年1月20日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS)で、こんな複雑な心情を告白していた。


「私が韓国旅行に行ったりだとか、K-POPの音楽を聴いているだけで、一部の人からけっこう言われたりします。そういう言葉を一部の方から、ツイッターとかインスタグラムとかで来るので、『あ……、こういう感じなんだなぁ……』って」


●安倍首相最側近議員まで「韓国はジンロと焼き海苔とキムチだけ」と差別丸出し発言


『ビートたけしのTVタックル』で中尾と河野が発言した通り、韓国との文化交流で日本が学ぶべきところはたくさんある。


 BTSやBLACKPINKといったアイドルの活躍によりK-POPは世界の音楽シーンのメインストリームに完全に定着した。とくにBTSの人気ぶりはすさまじく、先月リリースされたアルバム『MAP OF THE SOUL:PERSONA』はアメリカのみならず、イギリスのチャートでも1位を獲得する快挙を成し遂げた。現在行われている世界ツアーでも、アメリカやイギリスで東京ドーム2個分に相当する巨大スタジアムのライブをソールドアウトさせている。K-POPの世界基準への合わせ方に関して、日本の音楽業界には学ぶところしかない。


 それはポップミュージック以外の他ジャンルも同じだ。韓国映画やドラマもそうだし、文学もここ数年続々と邦訳が出版され、日本でも『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)がベストセラーとなった韓国のフェミニズム文学にも学ぶべきところは山ほどある。実際、こうした韓国カルチャーは日本でも若い世代や女性を中心にすでに定着している。というか、そもそもどこの国であろうと学ぶべきところがないなどということ自体、排外主義と表裏一体のエスノセントリズムでしかない。


 しかし、ネトウヨは、そんな現状認識をもつこともなく、差別感情を高ぶらせて「学ぶところなど何ひとつない」などとのたまう。


 そして、嘆かわしいのは、同じような差別的な考えに基づく発言を国会議員すらしているということだ。


 安倍首相の最側近とされる自民党幹事長代行の萩生田光一衆議院議員は『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)のなかで「韓国から買うもので、(日本に)入ってこなくて困るものはあんまりない。ジンロと焼き海苔とキムチだから」などと発言している。


 日本にとって韓国は第4位の輸入相手国(2017年)であり、その内訳は石油製品や鉄鋼板、半導体であり、上述のように韓国カルチャーを享受している者もたくさんいる。萩生田議員の発言は国会議員としての資質を問われて然るべきとんでもない発言だが、これがメディアで批判されることは一切なかった。


 それはそうだ。地上波テレビですら反韓感情を煽るような番組ばかりであり、まともな視座で国際関係を取り扱う番組はむしろ稀少なものとなっているお粗末な言論状況だからだ。


 こんな異常な状況はいつまで続くのだろうか。
(編集部)


LITERA

「韓国」をもっと詳しく

「韓国」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ