【警告】震度6で渋谷109が倒壊、死者多数は確定! 都が発表した「首都直下地震で一番ヤバい地域・建物」が絶望的

5月9日(水)7時0分 tocana

※イメージ画像は、「Thinkstock」より

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 2月15日、東京都は大規模地震の「危険度ランク」を4年ぶりに改定し、公表した。これは、都内で震度6強の首都直下地震が発生した場合を想定し、「建物倒壊危険度」と「火災危険度」、さらに「災害時活動困難度」を加味し、市街化区域5,177カ所における危険度をそれぞれ5段階で評価したものだ。このうち「総合危険度」が最も高い“ランク5”に指定されたのは、全体の1.6%にあたる85地域。地盤が軟弱で、木造住宅が密集している23区東部の下町に集中していた。今回は、ランク5の中でもとりわけ危険とされた5カ所について地盤、地名、過去の被害状況などを分析し、危険な理由について考えてみたい。

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■筆者が住む地域の危険度

 本題に入る前に、まずは筆者自身が暮らしている地域の危険度をお伝えしたい。ちなみに、調査結果は東京都都市整備局のサイト上で公開されており、各区市町の危険度は「区市町別危険度ランク総括表」と題した資料に示されている。

 筆者が住む小平市花小金井6丁目を見ると、建物倒壊危険度が1、火災危険度が2、災害時活動困難度が2、そして総合危険度は2という結果だ。火災危険度が2となった原因だが、築年数が経過した木造住宅が多いことが影響したかもしれない。小平市内は総合危険度が最大でも3で、最悪レベルの地域ではないようだ。

 これに対して、総合危険度がワースト100位のリストを見ると、すべて23区内であることがわかる。総合危険度が5となった地域も、すべて23区内に集中しており、特に東部で際立っている。では、総合危険度がワースト1位となった地域から順に、その要因がどこにあるのか見ていこう。

危険度ワースト1位:荒川区町屋4丁目

 総合危険度がワースト1位となったのは、荒川区町屋4丁目だ。建物倒壊危険度、火災危険度ともに最大の5である。朝日新聞デジタルの「揺れやすい地盤」というWebサービスでわかる地震時の「揺れやすさの目安(表層地盤増幅率)」は、「2.37(特に揺れやすい)」。地盤は河口部や海岸線の低地を意味する「三角州・海岸低地」に分類され、主に砂や粘土で構成されていることがわかる。

 縄文時代の日本では「縄文海進」と呼ばれる海水面の上昇が起き、約6千年前のピーク時には現在より5〜20mほど高かったと考えられている(諸説あり)。従って現在の23区の東側はほとんどが海に沈んでいたのだから、軟弱地盤であることは当然だ。東京都建設局の液状化予測図では、大地震発生時に荒川区全体が液状化の恐れがあることを示している。

危険度ワースト2位:足立区千住柳町

 総合危険度ワースト2位となった足立区千住柳町も、建物倒壊危険度、火災危険度が最大の5となっている。前述の「揺れやすい地盤」で見ると、揺れやすさの目安が「2.38(特に揺れやすい)」と、ワースト1位の荒川区町屋4丁目とほぼ同じ値であり、地盤が「三角州・海岸低地」であることも同様だ。ここも荒川と隅田川に挟まれた中州であり、過去には頻繁に洪水被害に遭ったと思われる。

 また、老巧化した木造住宅が密集しているため、火災発生時には特に危険な地域だ。この調査では、地盤のみならず火災による被害も重視されているため、木造住宅が多い土地ほど上位にランキングされる傾向にあるようだ。

危険度ワースト5位:墨田区墨田3丁目

 次は総合危険度ワースト5位となった墨田区墨田3丁目について。ここも荒川と隅田川に挟まれた中州であり、建物倒壊危険度、火災危険度とも最大の5。揺れやすさの目安に至っては「2.39(特に揺れやすい)」とワースト1・2位を上回っている。墨田区の大半は海抜0メートル地帯で、もしも津波が東京湾に直接押し寄せたり荒川を遡上してくれば、水没する危険性は非常に高い。

 関東大震災の発生時、墨田区では火災旋風によって4万人以上の命が奪われた。首都直下地震発生時の想定出火件数も、23区平均の2.5倍に上る。町工場など危険物を扱う施設も多いだけに、大火災のリスクは決して看過できない。

危険度ワースト8位:江東区北砂4丁目

 同様に、総合危険度ワースト8位の江東区北砂4丁目も、建物倒壊危険度、火災危険度とも最大の5。揺れやすさの目安は「2.30(特に揺れやすい)」となり、地形の種類は「干拓地」(海底や湖底を干拓した土地)とある。江東区は海抜0メートル地帯として知られるが、この北砂を含む砂町は、江戸時代には「砂村新田」と呼ばれる海辺の砂地であった。

 実は、この周辺には海抜がマイナス3メートルという場所もある。実際、江東区のハザードマップでは、豪雨による荒川の増水などにより、4〜5mの浸水・冠水が想定されている。軟弱地盤による建物の倒壊に加えて、水害リスクも深刻だ。

危険度ワースト9位:大田区羽田6丁目

 総合危険度ワースト9位の大田区羽田6丁目も、建物倒壊危険度、火災危険度とも最大の5。羽田空港に隣接した多摩川沿いの一角だが、そもそも羽田という地名自体、低湿地を意味する「埴田(はにだ)」に由来するという話もある(諸説あり)。揺れやすさの目安は「2.32(特に揺れやすい)」。

 大田区が公開する「大田区の液状化予測図」を見ると、羽田6丁目は「液状化の可能性が高い地域」に分類されている。一方、「大田区津波ハザードマップ」には「首都直下地震の東京湾北部地震(M7.3)及び海溝型地震である元禄型関東地震(M8.2)のいずれかの地震においても、堤防を超える津波高は想定されておりません」とあるが、これは文字通り“想定”の話。“想定外”の事態が起こり得る現実を、私たちは3.11で思い知ったではないか。

■首都直下地震で109崩壊!

 こうして見てきたように、危険度がとりわけ高い地域は23区東部の下町に集中しているのだが、それ以外の都心部でも決して安心することは許されない。過去の記事で紹介したように、西麻布や田園調布のような山の手地域でも災害リスクが高い土地はいくらでもある。

 そして、特に注意しなければいけない点がもう一つ。今回は“土地”にフォーカスしたが、そう、東京には“倒れやすい建物”があるのだ。3月29日、東京都は震度6強の地震で倒壊・崩壊する危険性がある都内の建築物を発表したが、なんと251棟が「倒壊または崩壊の危険性が高い建築物」と判断されているのだ。

 251棟の中には、渋谷にある女子ファッションの中心地「SHIBUYA109」、新宿の「紀伊國屋ビルディング」、「アブアブ赤札堂上野店」といった大勢の人々が集まるビルも含まれるほか、「日本大学医学部附属板橋病院」、「東京共済病院」など、現実に倒壊すれば大惨事は免れない施設も含まれる。もしも週末の日中、首都直下地震が発生して「SHIBUYA109」が倒壊すれば、たくさんの若い女性たちが命を落とす事態が目に見えている。都内にこのような建物が相当数ある現状、“危険な土地”に加えて“危険な建物”も考慮して生活しなければなるまい。

 かつて高度経済成長期の日本では、東京都23区のような交通に便利で繁華街に近い土地や高層マンションに住むことが最高の「贅沢」だった。しかし時代は変わり、首都直下地震など大都市で暮らす上でのリスクが知られるようになり、価値観も変わりつつある。多摩地区のように標高が高く地盤も比較的安定した郊外で、背の低い建物に暮らすことが、これからの時代は最高の贅沢になるかもしれない。

(百瀬直也)

※イメージ画像は、「Thinkstock」より

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