若くして発症も?帯状疱疹になりやすい人の特徴と対策3つ

2023年5月12日(金)17時0分 ココカラネクスト

 背中やおなかなどに、神経に沿ってあらわれるとされる帯状疱疹。50代から70代がなりやすいといわれている一方で、若い世代でもなる可能性があります。(※1)

本記事では、帯状疱疹とはどのような皮膚疾患なのか、なりやすい人の特徴や、3つの対策方法についてご紹介します。

【関連記事】自覚症状が無くても尿は気づいてる。健康診断で早期発見・早期治療

1.帯状疱疹とは

まず、帯状疱疹について詳しくご紹介します。

1-1.帯状疱疹の症状と進行

帯状疱疹とは、神経に沿って帯状に水疱ができる皮膚疾患です。

水疱ができる2〜3日前に、皮膚がぴりぴりするような痛みまたはかゆみを感じ始め皮膚が赤く腫れ上がり、やがて水疱が出るようになります。水疱は皮膚の腫れが出てから1週間程度経過するとあらわれ、発熱やリンパの腫れ、頭痛といった症状を伴うのが一般的な症状です。水疱は2〜4週間ほどで破れてかさぶたができ、徐々に皮膚状態が正常化していきます。(※2)皮膚が治った後も疼痛や感覚異常が長引くこともあり、これを帯状疱疹後神経痛と呼びます。

1-2.帯状疱疹の原因

帯状疱疹は、水ぼうそう・帯状疱疹ウイルスが原因で起こります。
一度でも水ぼうそうにかかったことがある方は体内の神経にウイルスが潜んでおり、ストレスや疲労、加齢などで免疫が低下してしまうとウイルスが覚醒して、帯状疱疹を発症することがあります。

1-3.帯状疱疹になりやすい人

帯状疱疹は50代から70代が発症しやすい傾向にあります。
とはいえ、帯状疱疹の主な原因は免疫力の低下であるため、若い人であっても年齢に関係なく発症してしまう可能性があります。

1-4.帯状疱疹の治療法について

帯状疱疹になった場合は抗ウイルス薬や痛みを抑える鎮痛薬などを用います。この場合できるだけ早く治療を開始し、症状の緩和、合併症を防ぐことが重要です。痛みを伴う発疹が出た場合はできるだけ早く専門医の元を訪れるようにしましょう。

周囲の人に帯状疱疹としてうつることはありません。ただ、水ぼうそうにかかったことがない、または予防接種をしていない方には感染する可能性があり、その場合は水ぼうそうとして発症します。とくに妊婦や予防接種前の乳児が水ぼうそうに感染した場合、重症化しやすいため、接触しないよう気をつけなければなりません。

2.帯状疱疹の予防方法

ここからは、帯状疱疹の予防方法を3つご紹介します。

2-1.ワクチンを接種する

現在は50歳以上の方を対象として帯状疱疹ワクチンを打つことが勧められています。発症・重症化予防に大きな効果が期待できるとされています。

ワクチン接種の費用は高めではありますが、50歳以上は助成制度の利用が可能です。助成金額は各自治体で異なるため、問い合わせて確認してみましょう。

2-2.免疫力を高める生活習慣

規則正しい生活リズムや栄養バランスの整った食事、適度な運動、十分な睡眠といった健康的な生活をおくることが、帯状疱疹の予防につながります。また、ストレスのためすぎも免疫力を低下させるため、自分に合ったストレス解消方法を見つけることも大切です。

3.帯状疱疹対策には漢方薬もおすすめ

帯状疱疹の対策には、「漢方薬の服用」という手段もあります。
帯状疱疹は、加齢や疲労、ストレスなどによる免疫力や体力の低下が原因で生じると考えられています。

帯状疱疹の対策には、神経痛や炎症を和らげる漢方薬に加えて、

・血流をよくして、全身に栄養を届ける
・胃腸の働きをよくして食事の消化吸収力を高める
・自律神経を整えて、睡眠の質を上げる

などの働きの生薬を含む漢方薬を選び、からだの機能を向上させて根本改善を目指します。

ここからは、帯状疱疹対策におすすめの漢方薬をご紹介します。

<帯状疱疹対策におすすめの漢方薬>

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
虚弱で元気がなく胃腸のはたらきが衰えて疲れやすい方に。
胃腸を整えることで、からだのエネルギーを高めます。

・越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
むくみがある方や、尿量が少ない方に。
炎症や痛みを落ち着かせ、水泡などの余分な水を取り除くことで、帯状疱疹の急性期の症状を早期に緩和させたという症例もあります。

他にも、上記のような漢方薬はたくさん存在し、体質によって処方は変わります。そのため、ご自身の判断で漢方薬を選び服用すると、副作用を起こしたり効果がなかったりといったリスクもあるため、専門医に相談することが大切です。

あんしん漢方では、薬剤師が数多くの症例をもとに、一人ひとりにあった漢方薬を選び、処方してご自宅までお届けします。

●あんしん漢方


4.帯状疱疹にならないよう免疫力を高めよう

帯状疱疹は、ストレスや疲労などが原因により潜伏しているウイルスが覚醒して発症します。健康的な生活習慣を送り免疫力を高め、帯状疱疹の発症・再発を予防しましょう。

参考サイト:
(※1)「帯状疱疹の兵庫県内における30年間の動向把握から見えてきたもの」国立感染研究所
(※2)東京都感染症情報センター「帯状疱疹 Shingles(Herpes Zoster)」

[文:あんしん漢方]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

医師 木村 眞樹子(きむらまきこ)

都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。

自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

ココカラネクスト

「帯状疱疹」をもっと詳しく

「帯状疱疹」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ