「コロナはにくんでも、豚まんはにくまん」 思わずクスっと笑っちゃう...ある中華料理店のメッセージが秀逸だった
2020年5月12日(火)17時0分 Jタウンネット
「コロナはにくんでも、
豚まんはにくまん」
こんな格言(?)が添えられた豚まんの写真がツイッターで話題となっている。
このフレーズを考えたのは、福島県いわき市にある中華料理店「華正樓(かせいろう)」。ユーモアあふれるメッセージに対し、ツイッターでは、
「うまいこと言ったつもりかw」
「これぞハイセンス」
「座布団1枚差し上げたい気持ちです」
などとコメントが寄せられている。
この、ついくすっと笑ってしまうような格言つきの豚まんは、いわき市内の病院に寄付されたものだという。寄付はもとより、なかなか粋なメッセージである。
Jタウンネットは2020年5月11日、華正樓の吉野康平料理長に詳しい話を聞いた。
「暗い空気をちょっとでも...」
豚まんの寄付を発案した本人だという吉野さんは、
「最前線で働いている医療従事者の方々への感謝の気持ちを込めて、ゴールデンウイーク前ごろからいわき市内の4つの病院に計500個の豚まんをご提供しました」
と話す。直接市内の病院に連絡し、寄付に応じてくれた病院に豚まんを届けたという。
自粛要請を受けて、華正樓も含め、いわき市内の飲食店は休業中の店舗も多いとのこと。
「そんなときでも、病院で働いてる皆さんに美味しいものを食べてほしかった。うちの豚まんはボリュームがあるので身も心も元気になってもらえたら」(吉野さん)
豚まんはお店で生地から手作りしているとのことで、500個作るのはなかなか大変だったろう...。
話題となっている「コロナはにくんでも、豚まんはにくまん」というユニークな格言をつけた理由を聞くと
「せっかくなら、ただやるだけじゃつまらないじゃないですか。
最近の欝々とした暗い空気をちょっとでもゆるめたくて、豚まんのお召し上がり方が書いてある紙の裏にこのメッセージを添えました。今だからこそ、こんなくだらないことで笑うのが良いなあと思って」
と話す。
また、寄付をした経緯については、
「うちの店は19年の台風19号で1階部分が浸水するなど、ひどい被害を受けて一時休業していたんです。いろんな人の助けがあって今年再オープンできたので、その恩返しもかねてます」
とも話した。華正樓は20年5月13日に営業再開を予定しているが、
「今後も状況が落ち着くまでは医療従事者の皆さんへの支援は続けていきたい」
とのこと。また、この格言つき豚まんは10日から店舗でもテイクアウト販売しているそう。コロナが落ち着くまでは、メッセージを添える予定だという。
ツイッター上で話題となったことについては、友人から聞いて知っていたそうで
「もしかしたら、くだらなくて怒られてしまうかもしれないと思っていたので、たくさんの方に笑って頂けてとても嬉しいです」
と話した。
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