【茨城家族殺傷事件】まともな人間の部屋ではなかった…“実験室”でのおぞましい「人体実験計画」全貌! ナイフ、硫黄、リシン…
2021年5月11日(火)7時0分 tocana
「こんな人間が存在するとは…」事件記者も思わず言葉を失った。茨城県境町の住宅で2019年9月、会社員小林光則さん(当時48)と妻のパート従業員美和さん(同50)が殺害され、子ども2人が重軽傷を負った事件で、県警は7日、夫妻に対する殺人の疑いで埼玉県三郷市の無職・岡庭由征容疑者(26)を逮捕した。
逮捕容疑は、19年9月23日午前0時40分ごろ、小林さんの自宅で、夫妻それぞれの胸と首などを刃物で複数回刺し、失血死させた疑い。2階寝室で夫妻の遺体が見つかり、上半身の正面に多数の刺し傷があった。子ども部屋にいた長男(14)と次女(13)も重軽傷を負い、1階にいた長女(22)は無事だった。小林さん夫妻と面識はなく、同容疑者は「人を殺したかった」と供述しているという。
同容疑者が捜査線上に浮上したのは、昨年11月。硫黄45キログラムを所持したとして、三郷市火災予防条例違反で逮捕された時だ。捜査関係者が言う。
「自宅には刃物が10本以上あり、硫黄のほか、猛毒のリシンを含有するトウゴマなども押収された。まるで実験室。まともな人間の部屋ではなかった」
被疑者の名前がわかると、それは確信に変わる。2011年12月5日、当時16歳だった同容疑者は連続少女刺傷事件の容疑者として逮捕されていた。同11月18日、埼玉県三郷市内の路上で中学3年生の女子生徒の右アゴを切りつけ、全治2週間の重傷を負わせた。さらにその2週間後には千葉県松戸市の路上で、小学2年生の女児の背中や脇腹など4か所を刺した。この時も自宅から20本以上の刃物が見つかったという。
「岡庭容疑者は千葉県内の高校を自主退学。学校の教室に猫の生首を持ってきたのが原因だった。理由は『クラスメイトが見たいというから』。三郷の切りつけ事件の直前には周囲に『動物を殺したので、次は人間』と話していたとされ、一般紙でも大々的に報じられた」(同)
この時の事件の裁判で検察は「再犯の恐れが極めて強い」と指摘し、懲役5年から10年の不定期刑を求刑。しかし、さいたま地方裁判所は2013年3月、逮捕後の精神鑑定の結果を踏まえ、刑事罰ではなく医療少年院への送致を決めた。ネット上では再び繰り返された惨劇に裁判所の判断はもとより、日本の法の抜け道、再犯対策などが議論となっている。
「岡庭容疑者は血しぶき飛び立つ映画の惨殺シーンで自慰行為をしていた。1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件で『酒鬼薔聖斗』を名乗った少年Aも、人を殺した時にエクスタシーを感じたと話している。罪の意識はなく、すべては快楽のため。岡庭容疑者の自宅から押収された刃物や化学薬品を見て、無差別テロを計画しているのかと思ったが、どうも違う。刺殺、絞殺、毒殺など、いろいろな殺し方や〝殺され方〟に興味があったようだ」(捜査関係者)
岡庭容疑者は警察の調べに淡々と応じているという。モンスターに育つまでに何があったのか。全容解明が急がれる。