代用できる?できない? 『キッチンハイター』と『ハイター』の違いに「そうだったのか」
2025年5月12日(月)18時0分 grape

※写真はイメージ
衣類用の漂白剤である『ハイター』と、台所周りの除菌や消臭に使える『キッチンハイター』。
「両者は違うものなのか」「それぞれを代用品として使用できるのか」など、消費者にとっては疑問が多い製品です。
製造販売元である花王株式会社(以下、花王)のウェブサイトでは、両者の違いについて解説しています。
両製品を安全に使うための基礎知識として、ぜひ参考にしてみてください。
キッチンハイターとハイター、実は成分に違いあり

ドラッグコーナーの衣料用洗剤コーナーで見かける『ハイター』と、キッチン用洗剤コーナーに並べられている『キッチンハイター』。
花王のウェブサイトによると、両者には以下の違いがあるそうです。
「ハイター」と「キッチンハイター」は、どちらも次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系の漂白剤ですが、台所で使う「キッチンハイター」には洗浄成分がプラスされているので、漂白と同時に軽い汚れまで落とせるのが特徴です。
花王 ーより引用
キッチンハイターにのみ含まれる『アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム』という成分は、界面活性剤の1種です。
水と油の両方の性質を持ち、汚れを浮かせて落とす効果が期待できます。
調理器具や食器類には、油汚れが付着するケースが多いもの。除菌漂白中に一緒に汚れも落とせたら、片付けの負担も軽くなるでしょう。
記載されている注意点にも注目を
『ハイター』や『キッチンハイター』の主成分である次亜塩素酸ナトリウムは、非常に高い漂白力と除菌力を持っています。
効果が高いぶん使用時には注意が必要で、ルールを守らなければ、思わぬ事故やトラブルが発生しかねません。
そのため、『ハイター』と『キッチンハイター』の製品パッケージには、使用時の注意点が詳しく記載されています。その内容も、両者の違いの1つです。
例えば、「ハイター」には、「白のワイシャツを長く漂白液につけると襟や袖が黄色く変色することがある」等の注意表示、「キッチンハイター」には「生ゴミ・食酢・アルコールと混ざらないようにする。有害なガスが発生して危険」等の注意表示があります。
花王 ーより引用
使用シーンごとに起こりかねないトラブルを具体的に伝え、未然に防げるよう注意喚起しています。
使用前に注意点を確実に確認するためにも、やはり『ハイター』と『キッチンハイター』はきちんと使い分けることが大切です。
なお、花王の塩素系漂白剤製品の1つ『キッチン泡ハイター』は、主成分である次亜塩素酸ナトリウムの濃度が異なります。
『キッチンハイター』は希釈して使うスタイルが基本。一方『キッチン泡ハイター』は、そのまま吹きかけて使う製品です。
こちらの違いも理解した上で、正しく使いましょう。
『ハイター』と『キッチンハイター』の違いを知らなかった人もいたのではないでしょうか。
思わぬトラブルを防ぐためにも、衣類の漂白には『ハイター』、キッチン周りの除菌には『キッチンハイター』と、正しく使い分けてください。
[文・構成/grape編集部]
出典 花王