日本一旨い麺かも!? 富良野ラーメンの名店『富良野とみ川』に行ってきた!

2023年5月15日(月)10時49分 食楽web


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●北海道の名店が東京駅一番街の「東京ラーメンストリート」に登場! 感動必至と話題の一杯を堪能しに行ってきた

 東京駅八重洲南口地下1階の「東京駅一番街」にある「東京ラーメンストリート」。人気のラーメン店が集うエリアですが、2021年7月から全国のご当地ラーメン店が期間限定で出店する「ご当地ラーメンチャレンジby東京ラーメンストリート」がスタートしています。これまで第6弾まで展開してきましたが今回がラスト。フィナーレを飾るのは、北海道で絶大な支持を集める『富良野とみ川』です。というわけで早速食べに行ってきました!

北海道愛にあふれるこだわりと情熱が作り出す一杯


左が『富良野とみ川』の店主富川哲人さん

 今回登場した『富良野とみ川』は、北海道産の食材を使ったラーメンで富良野の地を代表するラーメン店で、2012年、2017年とミシュランガイド北海道でビグルマン評価を獲得しています。地産地消がコンセプトで、店内に掲示されている「使用食材」の一覧を見ると見事なまでに北海道産や北海道のメーカーの調味料などが並んでいます。

『富良野とみ川』の店主富川哲人さんは富良野生まれ、富良野育ち。富良野や北海道の魅力をより多くの人に知ってもらい、北海道の素材の美味しさを体感して欲しいと思い、今回の出店を決意したそうです。


券売機(食楽web)

 北海道といえば、海の幸も大地の恵みも豊富な素材天国。とはいえ、ラーメンに使う素材のほとんどを北海道産や富良野産にしているラーメン店はなかなかないと思います。店主の富川さんは地元である北海道や富良野の魅力ある素材に絶対的な自信を持っていて、その魅力を活用しないのはもったいないと、富良野でしか味わえない中華そばを作ったそうです。

石臼挽き小麦を使った日本一小麦の味がする麺が特徴の「石臼挽き中華そば」


「石臼挽き中華そば」950円

 同店では、看板である「石臼挽き中華そば」とその特製、さらに北海道らしい「味噌らあめん」や「味噌バターコーンらあめん」などを販売しています。その中で、まず食べてみたのは看板メニューである「石臼挽き中華そば」。


麺に使われている原麦。これを石臼で丁寧に挽く

 麺に使われているのは100%北海道産小麦。これを石臼挽きして使っています。これは“原麦”を使っているからなせる業。“原麦”とはそのままの麦のこと。これを粗目に挽いた全粒粉を使っていて、この挽き具合が『富良野とみ川』のこだわりの一つです。麺を噛むたびにプチッと麦の食感とともに香りと旨味が広がるように考えられています。

 確かに実際に食べると麺が美味しい! 中華麺というか蕎麦を食べたときのような食感で、香りの広がり方が蕎麦を彷彿とさせます。小麦の風味がしっかり伝わってくる麺で、富川さんが「日本一小麦の味がする麺」と自負されているのがわかります。

 そして、珍しいのがテーブル調味料。テーブルにはコショウも置かれていますが、こちらの麺には七味をおすすめされました。しかも、スープではなく麺に直接振るのがいいそうです。ということで七味をかけてみると、麺の小麦の風味に七味の香りと辛さがよく合います。醤油ラーメンに七味はかけたことがありませんでしたが、これはいい!

 麺そのものも美味しいですが、麺が連れてくるスープもまたホッとする味わいで、後を引く美味しさ。見た目は、シンプルな昔ながらの醤油ラーメンという感じですが、素材の旨みを掛け合わせているからか、じんわりと味わい深いスープになっています。

 北海道産素材を中心に配合された化学調味料無添加の手作りのタレに、根室産短元昆布や干し椎茸、鰹、鯖から出汁を引いた鶏ベースのスープと煮干し出汁を使用。これが石臼挽き麺と相性抜群で、麺の味を生かしつつスープの旨味も堪能できるマッチングです。

 トッピングのチャーシューは北海道産銘柄豚を使用、鶏胸肉のコンフィには北海道知床産の鶏肉を鶏油(チーユ)で低温調理を施したものです。この鶏油も北海道産の長ねぎや玉ねぎを入れて作った自家製と、とにかく地産地消と手作りにこだわっています。豚も鶏も甲乙つけがたいですが、豚のチャーシューは麺と一緒に、鶏はスープと食べるのが個人的には気に入りました。

 小麦の味わいとスープの旨みが交互に感じられて、とにかく飽きずに食べ進められる一杯。食べ終わった後でもすぐにリピしたくなる味です。富川さんいわく、「食べ終わったときに満足感は感じつつも、後に残らないラーメン」。まさにその通りで、胸やけというか、後に残る感じがなく、ただただ美味しかったという感想だけが残るラーメンで、これが一番の特徴かもしれません。

期間限定ラーメンや東京駅限定ラーメンも登場

 今回の「ご当地ラーメンチャレンジby東京ラーメンストリート」の出店にあたり、もう1つ、富良野でも人気のメニューがお目見えしています。それが「焙煎小麦塩中華」(1200円)。まず驚くのは麺。黒い麺は、程よくローストの香りを残した焙煎した小麦を使っています。この焙煎小麦の黒い麺を「石臼挽き中華そば」とは違う澄んだスープと合わせています。


珍しい漆黒の麺

 小麦をベストな状態に焙煎するのはかなり難しく、“原麦”から扱っている『富良野とみ川』だからできること。香りを残しながら焦がし過ぎないように焙煎しています。その小麦を石臼で挽き、「さくら卵」をつなぎに使って麺にしています。

 小麦を焙煎することでグルテンがなくなるそうで、そのためにつなぎの卵を使う必要があるのだとか。だから、この麺はつるつるとした食感で、「石臼挽き中華そば」の麺とは口当たりやのど越しがまったく違います。

 合わせるのは、ローストの香りを味わえるよう、鶏と魚介の白醤油ベースのスープです。あっさりとしながら、深い旨みが感じられるスープは、焙煎小麦の“黒い”麺とも合っていて、もっと、もっとと飲みたくなる味。富良野以外では食べられない味でこちらは期間限定かつ数量限定なので、早めに食べておきたいところです。


「味噌バターコーンらあめん」1200円

 すでに悩ましい二択を提示されているのに、さらに東京限定の新たな一品が加わっています。それが「味噌バターコーンらあめん」。実は富良野の本店にはないメニュー、というか北海道のラーメンとしてイメージされる“味噌バターコーン”は、北海道の人はほとんど食べないそうです。なので、道外の人が「北海道といえば」と期待することで誕生したメニュー。逆に言えば、本店で食べられない味がここだけで食べられるというレア体験ができます。

 そんな貴重な限定メニュー、店主の富川さんのこだわりはここにもしっかり生きています。まず要の味噌は、北海道産大豆を使った3種類の味噌をブレンド。背脂に長ねぎと玉ねぎを加えて作る背脂香味油仕立てのスープと合わせた味噌スープはコクがあり、札幌味噌ラーメンとはひと味違うさっぱり感があります。

 ここにトッピングするコーンはもちろん、バターも北海道生乳100%の「よつばバター」。まずはバターが溶け出す前にスープをひと口。これは紛れもなく好きな味! 濃厚でふくよかなまるみのある味わいで、ご飯にも合いそうです。

 さらに麺も絶品で、全体のバランスが絶妙です。そこに、バターを溶かしていただくと、これはもう…。やさしいまろやかさが味噌とマッチして、また違った美味しさに変化。どうやってもおいしい一杯にハマりました。北海道の人にもぜひ食べて欲しい!

まとめ

 同じ店で出しているとは思えないほど3つのラーメンがそれぞれに個性的で、まったく異なる味が楽しめます。これは本当に券売機で悩む人続出。うれしいことに今回の出店は8月31日(木)までの予定で、通常よりもやや長めの約4カ月あるので、期間中に3つのラーメンを制覇できそう。

 とにかく個性が際立ち、北海道の食材の魅力をふんだんに詰め込んだラーメンが楽しめる『富良野とみ川』。こだわりの素材に富川さんの情熱も加わった富良野ラーメンを堪能してみてください。

(撮影・文◎Ayako)

●SHOP INFO

店名:富良野とみ川

住:東京駅八重洲南口地下1階(東京駅一番街 地下1階)
営:11:00〜22:30(L.O.22:00)※都合により変更になる可能性あり
休:なし

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