ブラック企業の謎すぎる査定「献血できるかどうかで評価が決まる。血管が細い私は、生活保護以下の手取りに減らされました」
2021年5月17日(月)19時0分 キャリコネニュース
劣悪な労働環境で社員を追い込むブラック企業の社長は、どのような人なのだろう。やはり人柄もブラックなのだろうか。
技術職の男性は、ある実業家が立ち上げたベンチャー企業に勤務したことがある。その実態は「名前ばかりの管理職で月何十時間もの超過勤務を残業代0円で20時間働いた。勤務中の保険は無保険扱いだった。社長が粉飾決算で逮捕されて会社はなくなったが、今は別会社を立ち上げて再びブラック化している」と、ブラックな社長の現状を明かす。
今回は、ブラック企業勤務経験者から寄せられた社長の飛んでもエピソードについて紹介する。(文:林加奈)
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休日に社長から電話。出なければ「なぜ出ないのか?!」と激怒管理・事務職の20代男性は、現在勤務先について「休みがない」とブラック企業ぶりを明かす。その実態は
「休みの日に社長から平気で電話が来て、出なければ『なぜ出ないのか?!』と激怒される。また、社長の紹介で入社した人が役立たずのリーダーで、私の育ててきた部下がしんどい思いをしていることを社長に相談するも『お前の部下の聞き分けが悪い』で終わるため、困っている」
休みがなく、たまの休みも社長の電話に悩まされる男性。自身のコネで入社させた社員の責任を取ってほしいものだ。
同じく、責任を取らない放任主義の社長のエピソードが寄せられている。農林水産関係の仕事をする50代男性は「給与が決まった日に支給されない。遅れても社長は何も言わない。ボーナスの支給もない。社員が会社の品物を横流しし現金に換えて着服しようが、犯罪で警察に捕まり10日くらい拘留されようが社長はクビにしない」という。
献血できないと減給「馬鹿らしくなって辞めました」30代女性が勤務していた会社は、よくあるブラック企業とは少し毛色が違う感じようだ。女性は、「社長が社会貢献に張り切りすぎるあまり、ブラック企業と化していました」と振り返る。
「定期的に社員全員で献血に行くのですが、血管が細かったり、持病や服用中の薬によっては献血できない人もいますよね。それを理由に減給やボーナス査定を最低にしていました。私は血管が細く、いつも献血を断られるのであっという間に生活保護以下の手取りに減らされました。仕事の成果は関係なく、献血できるか否かで評価が決まるなんて馬鹿らしくなって辞めました」
この会社の社長は仕事の成果よりも献血できるかどうかの方が重要だったらしく、「どんなに無能でも献血さえしていれば安泰。私が辞めるころには残っている社員の8割以上が他社では使い物にならないであろう人材でした」と語っている。当然そんな会社がコロナ禍を乗り越えられるわけがなく、「あっという間に潰れていました」という。
優先順位を間違えた社長によって倒産したブラック企業。女性は、会社が倒産する前に見切りをつけ退職できたという意味では不幸中の幸いかもしれない。
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