人気スタイリストが勧める、服選びが楽になるコツとは?マイルール「ナンバーワンを決める練習」「2年で服を手放す」で身軽なクローゼットに
2024年5月17日(金)12時30分 婦人公論.jp
(写真提供:Photo AC)
「今日何を着たらいいか分からない」「似合う服と着たい服が違う」…。一年3セットの服を着回す「制服化」を提唱する人気スタイリスト・あきやあさみさんの元には、このようなお悩みが毎日のように届くそう。そこで今回は、「なりたい自分」に近づける服の選び方を、自著『「一セットの服」で自分を好きになる』から、一部引用、再編集してお届けします。
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ナンバーワンを決めると自分の「こだわりポイント」が明確になる
心地よいクローゼットを作るためには、「決断力」が必要です。決められないと、お買い物や服を手放す場面で、なかなか前に進めないからです。
「私は決断力がないな……」という自覚がある人におすすめなのが「ナンバーワンを決める練習」です。今、あなたのクローゼットにあるもので各アイテムのナンバーワンを決めてみましょう!
ナンバーワンの靴、ナンバーワンのバッグ、ナンバーワンの指輪、ナンバーワンのコート、ナンバーワンのボトムス、ナンバーワンのトップス。それぞれ選んでみてください。
基準はそれぞれのアイテムごとに、自分で考えてみましょう。一番好きでも、一番似合うでも、一番着心地がよいでも、なんでも自由に考えてみてください。
そしてナンバーワンを決めたらその横に「理由」を書き添えましょう。
例えば、
「このバッグは軽くて色が好きでデザインがかっこいいからナンバーワン」
「このスカートは洗えて、着心地がよくて、合わせやすくて、下半身がスッキリして見えるからナンバーワン」
こんな感じです。自らの言葉で語ってみると、アイテムごとの譲れない要素や大事にしたいこだわりポイントが見えてきます。
あくまで「練習」だから思い切る
これはファッションの思考力を鍛えるゲームだと思ってください。
「ナンバーワンを毎日使わなければいけない」わけでもなければ、「それ以外を手放さなければいけない」わけでもありません。
『「一セットの服」で自分を好きになる』(著:あきやあさみ/幻冬舎)
例えば私がナンバーワンの靴を選ぶときは、「何時間履いても疲れない履き心地のいい靴」に決めました。一方バッグは、「少し重くて使いづらいけれど、見た目が最高にかっこいいバッグ」に決めました。
アクセサリーを選ぶときは「ときめき重視」で、洋服を選ぶときは「身体がスッキリして見えること(着痩せするもの)と、洗えること(機能性)」を上手く満たしたバランス感のいいものがナンバーワンでした。
アイテムによって、機能性を優先するものと、見た目のときめきを優先するもの、また「似合うこと」を優先するものと、分かれてきます。
そうやって頭を悩ませて「決める練習」をすると、次に服や雑貨を選ぶときの大きなヒントになってくれます。買い物のときにも、手放すときにもチェックしてほしいポイントです。
およそ2年でナンバーワンを入れ替える
みなさんは同じ服を大体何年くらい着ていますか?
私は「服はおよそ2年使ったら手放す」というマイルールを作って、クローゼットの中を定期的に入れ替えるようにしています(靴、バッグ、アクセサリー、アウターなどは2年以上使っています)。
なぜ2年でナンバーワンを入れ替えるのかというと、
(1)期限を決めておくと、自然と着用回数が増えるから
(2)数年ごとに「今、自分に合うもの」にアップデートしていきたいから
という理由からです。
制服化する以前は、期限を決めていなかったので「生地が傷むのが早くなってしまうから着る回数をセーブしておこう」という思考になって、もったいなくて着用回数が減ってしまうことがよくありました。
制服化してからは「2年後にはお別れしよう!」と最初に決めておくことで、遠慮なく一着の服をたくさん着て、時が来たら潔く手放すことができるようになりました(たくさん着るので2年持たずにクタクタになってしまうこともあります)。
どんなに好きな服でも「今の自分」を基準に
また、服を選ぶ上で、ほんの少しのトレンド感も必要だなと感じています。私は流行最前線のものを着るタイプではないのですが、5〜6年前の服をずっと着ていると
・今の(世間の)トレンドと合っていない
・今の(自分の)気分と合っていない
・今の(自分の)外見と合っていない
と微妙にズレが生じてしまうのです。どんなに好きな服だったとしても「今の自分」を基準にしたいと考えています。
手放す時期のマイルールを決めるといつも身軽で風通しのいいクローゼットが作れます。
最初は「決断する」ことに戸惑ってしまうかもしれませんが、慣れていくと考えがスッキリ、解放された気分になります。
練習を続けると、1年後の自分は「服を選ぶのがちょっと楽」、2年後の自分は「だいぶ楽」、3年後の自分は「余裕しゃくしゃく」になっています。
ご自身の「ナンバーワン」を心の中で決める練習、ぜひ取り組んでみてくださいね。
※本稿は、『「一セットの服」で自分を好きになる』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。