ファッションは「靴」から選べば、バランスが取れたコーディネートに。人気スタイリストが教える、<最高の靴>を見つける方法

2024年5月16日(木)12時30分 婦人公論.jp


(写真提供:Photo AC)

「今日何を着たらいいか分からない」「似合う服と着たい服が違う」…。一年3セットの服を着回す「制服化」を提唱する人気スタイリスト・あきやあさみさんの元には、このようなお悩みが毎日のように届くそう。そこで今回は、「なりたい自分」に近づける服の選び方を、自著『「一セットの服」で自分を好きになる』から、一部引用、再編集してお届けします。

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制服化の土台は「服」じゃない


制服化するときに気をつけなければいけないことがあります。それは「服」を先に買ってはいけないということ。

制服化の土台となるのは、服ではありません!

驚いた方もいらっしゃることでしょう。でもみなさん、こんな経験はありませんか?

・かわいい! と思ってワンピースを買ったけれど、それに合う靴を持っていなくてなんだかコーディネートがチグハグ。結局一回も着ないまま、数年経ってしまった。

・試着して「これが似合うな」と思った服を着ているけれど、全身鏡を見たときに「あれ? 服とバッグが合っていないかも?」と違和感を抱いてしまう。

・直感で「好き」と思う服を買っては、「なんか違うな?」と感じて手放しての繰り返し。そういえば、靴とバッグとアクセサリーは人からのお下がりやもらい物が多くって、真剣に選んで買ったことがないかもしれない。

こんな風に、「服」は選んで買っていても、「靴とバッグとアクセサリー」は後回しにしていたな……という方がたくさんいるのです。

実は、私もこの「小物選び」をおざなりにしていた時期がありました。好きな服を買っても、靴やバッグとの組み合わせが上手くいかず、結局クローゼットに眠ったまま。そのときは「なぜ好きな服を着ていても満足できないのだろう?」とぐるぐる考えていました。

そこで、最初に「靴」から真剣に選んでみたところ、全身のバランスが取れるようになり、この悩みがすんなりと解消されたのでした。

制服化の土台「靴」「バッグ」「アクセサリー」は「靴」から選ぶ


制服化をする際は、(1)靴(2)バッグ(3)アクセサリーの順番で手に入れていきましょう!

「これが私の三種の神器です!」と揃えたところでファッションの土台が出来上がります。


『「一セットの服」で自分を好きになる』(著:あきやあさみ/幻冬舎)

最初に選ぶのは靴です。お気に入りの靴が決まったら、次にバッグを選び、バッグが決まったらアクセサリー(ネックレス・指輪・ピアス・イヤリング・イヤーカフ・ブレスレット・腕時計・ヘアアクセサリー・ベルト・メガネ・スカーフなど)を選びましょう。

最後に服とアウターを組み合わせていけば、コーディネートがまとまらなくなることはありません。

「お買い物に行ってかわいいスカートが見つかったから買っちゃった」
「気に入ったコートがあったから衝動買いしちゃった」

と、土台が定まらないまま買い物を繰り返していると、いつまでもおしゃれ迷子から抜け出せません。

まずはじっくりと靴、バッグ、アクセサリーに自分の「美学」を詰め込んでいきましょう。

制服化の土台作り 靴選びのワーク


ファッションの土台を作るとき、最初に見直してほしいのは、シューズクローゼットです。著書『一年3セットの服で生きる』の中でも靴は自己評価であるとお伝えしています。

「今みなさんが履いている靴、それがあなたの自己評価を表しているんですよ」なんて言われたら、ちょっと「ドキッ」としてしまいますよね。

・よく見るとかかとやつま先、靴の裏がボロボロ
・安価な靴をたくさん買って、限界になったら捨てている
・靴磨きなど、手入れをしたことがない

手持ちの靴のほとんどがそんな状態だとしたら、「自己評価」という言葉がグサグサと心に刺さってしまうかもしれません。

実は、私もつい数年前までは安価な靴を買って履き潰して、ボロボロになっては捨てて……というのを繰り返していました。

サイズ選びも上手くいかず、かかとがパカパカ浮いてしまったり、足首が安定しなかったりと、「このままだと足の健康によくないな」と感じていました。一日履いては足が疲れてぐったり。休日は外に出たくない! と思うほどでした。

そして、サイズが合わなくて履かなくなった「まだきれいな靴」を、ギュウギュウに重ねて収納に押し込んでは、なんだか心にも疲労が溜まっていきました。

自分に自信がないと、「いい靴なんてもったいない」「どうせ汚れるからこれでいいか」と適当に靴を選んで結局履かなくなってしまいます。

しかし、この状況を改善したいと思い、「毎日ケアしたくなるような素敵な靴」を選ぶようになってからは、自然と靴と自分を大切にできるようになりました。

靴は一番難しい。だから最初に選ぶ


「履き心地がいい靴はデザインが好みではない」「デザインがかっこいい靴を選ぶと足が痛くなってしまう」という経験、きっとみなさんもありますよね。

靴は「機能」と「見た目」のバランスを取るのがとても難しいアイテムです。人それぞれの足の形やサイズがあり、しっくりくる履き心地、必要な機能、好きなデザインなどを考えると、「ぴったり合うもの」がかなり限られます。

靴はファッションの地盤です。どんなにきれいな服を着ても、どんなに上手くメイクができても、靴が合っていなければ全体のバランスが上手くまとまりません。

選ぶのに一番時間と手間がかかる分、最初に靴を選ぶことが「ファッションを切り開く鍵」になるのです。

必要な靴が見える「靴3足」のワーク


最初は手持ちの靴で「靴3足」のワークをしていきましょう。

今、家にあるあなたの靴をすべて出して、全身鏡の前に集めてみましょう。収納の奥にしまい込んでいる靴も全部です。じっくり時間をとってワークを始めましょう。

(1)手持ちの靴をすべて一箇所に出します
(2)全身鏡の前で、一足一足履いてみましょう
(3)その中から「今、これを履きたい」と思える靴を3足選びましょう

その3足の靴で1ヶ月過ごしてみてください。

・選ばなかった靴はまとめて箱などに入れて部屋の隅に置いておきます。1ヶ月間、3足の靴で生活してみて、「不便だな」「やっぱりあの靴も履きたい」と感じたら一足ずつ戻していきましょう。

・履いてみてどこか「痛いな」と感じたもの、今の気分と違うもの、すでに履き潰してクタクタなものがあったら手放しましょう。

・特別な用途の靴(トレーニング用の靴、冠婚葬祭用の黒パンプス、山登り用のブーツ、レインシューズなど)は3足にカウントしなくてOKです。

・季節ごとに履きたい靴が異なる場合(冬はブーツや革靴、夏はサンダルなど)は、季節の変わり目に合わせて年に数回同じようにワークをしてみましょう。

このワークに取り組むと、今、自分に必要な靴が見えてきます。

以前は好きだったけど履かなくなってしまった靴や、便利だけど気分が上がらない靴はこの機会に思い切って処分すると、シューズクローゼットがスッキリして快適に過ごせます。その状態をキープしていきましょう。

シューズクローゼットが整ったら、次は「最高の靴」を見つけていきましょう!

「今、自分が一番よく履いている靴」(スニーカーでもローファーでもブーツでもパンプスでもなんでもOK)を選び、「その靴の最上級バージョン」を探します。

※本稿は、『「一セットの服」で自分を好きになる』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

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