姫路の「どろ焼き」が思ってたんとちゃうかった件について / 自分でも作ってみた

2024年5月18日(土)20時0分 ロケットニュース24

兵庫は姫路の駅前を歩いていると、時折「どろ焼き」というワードが登場する。なんでしょうねと思いながら、しばらくはその正体をあれこれ想像するなどして楽しんでいた。

敢えてネット検索することなく、ある程度自分の中で勝手な「どろ焼き像」が出来上がったところで答え合わせをするべく、どろ焼きを提供している店にお邪魔することにした。

そこで登場したものは、独断と偏見で想像したものとは随分違うものだったので、この場を借りて報告させてもらうことにする。

・既視感あり
その日足を運んだのは「喃風どろ焼酒場 姫路駅前店」だ。店名になっているくらいなので、ここでどろ焼きの正解が知れることは間違いない。

なんとなく粉もんであることは知っており、その名からドロッとしたもんじゃ焼きのようなものだろうと思っていた。

しかし店でまず出てきたのは、思いもしていなかった “出汁が入った小さなやかん” である。これはどこでどう使うものなのだろうか。

困惑していると、熱々の鉄板に乗った本体が運ばれてきた。そこまでドロドロではなく固形なので、確かにドロくらいの表現がふさわしいのかもしれない。優しいお好み焼きのようなビジュアルだ。

出汁とどう組み合わせるのか迷っていると、店員さんが壁に貼られた食べ方の説明書きを指さしてくれた。どうやら、お好み焼きのようなそれを出汁にくぐらせながら食べるらしい。

なるほど……でもこれ、既視感あるよなと思いながら口に入れたところでピンときた。めちゃめちゃ明石焼きですやん。

タコこそ入っていないものの、舌触りや風味など、完全に明石焼きと一致するように感じる。店員さんに材料を伺うと、小麦粉ベースらしいので、中らずと雖も遠からずではないだろうか。

・明石焼きの素で作ってみる
帰り道でちょうど良く、明石焼きの素が売っていた。これを使えば、家でもお店の味とまではいかないまでも、どろ焼きを再現できるかもしれない。

記者がお店で食べたものには、キャベツと豚が入っていたので、そのあたりの材料も購入。試しに作ってみることにした。

明石焼きの素のパッケージに記載されている分量に従い、水や卵を入れて混ぜる。具材をその中に放り込めばした準備は完了だ。あとは少し油を敷いたフライパンに流し込むだけ。

表面に焼き目が付いたところで出来上がりだ。お店と同じように出汁にくぐらせて食べると、それっぽい仕上がり。

ややコクが足りないような気がしないではないが、家で作ったものとしては上出来であるように思う。生地についてはお好み焼き粉やたこ焼き粉でも代用できるはずなので、どうしても家で「どろ焼き」が食べたくなったときは試してみる価値はある。

ちなみに「どろ焼き」について、姫路食文化協会に問い合わせてみたところ、今回行ったお店『喃風』が発祥であるとのこと。どうやら姫路の食というよりは、店舗のオリジナルメニューといった感じらしい。

なんでも、たこ焼きを食べたいというお客さんのためにその場にあるもので作った結果、あのようなスタイルのものができたようだ。

一度聞くと忘れられないインパクトのあるネーミングでありながら、食べるとどこかほっと落ち着く「どろ焼き」。世の中には知らない食べ物がたくさんあるなと、またひとつ勉強になった次第である。

参考リンク:どろっと、やみつき! どろ焼・お好み焼 喃風
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

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