10連休明けに休んだ社員に上司が激怒し懲戒検討…本当に処分されてしまうのか?

5月20日(月)11時7分 シェアしたくなる法律相談所

今年は天皇陛下(現在の上皇陛下)譲位の影響で、4月末から5月にかけ10連休でした。読者の皆さんも休みを取り、行楽地や旅行に出かけたのではないでしょうか?


 


アメリカから帰国してみると…

都内の会社に勤務するKさんもその1人。10連休はアメリカ西海岸で過ごすこととなり、意気揚々と出かけていきました。日本とは違った環境で過ごす生活は快適で「帰りたくなくなって」しまい、ギリギリまで滞在することを選択します。


帰国すると、時差ボケと環境の違いから体調を崩してしまい、連休明け初日に休暇を取らざるを得なくなってしまいます。Bさんは有給休暇がたくさん残っているし、「社員として当然の権利」と思っていたそうです。


 


上司が激怒し処分を示唆

ところが勤務先の上司はこれに激怒。「連休明けに休むのは社会人として失格」「たるんでいる」とし、「処分」を示唆しているそうです。Bさんは確かに連休明けに体調不良で休むことは好ましくないのでしょうが、処分は「やりすぎではないか」と考えています。


実際のところ、連休明けであっても休暇は取得できるはず。このようなケースで処分を行うことは果たして可能なのでしょうか? 法律事務所あすかの冨本和男弁護士に質問してみました!


 


処分することはできるのか?

冨本弁護士:「本当に体調不良ということであればできないと考えます。会社が従業員に懲罰などの処分を与えるためには、就業規則で「正当な理由がない欠勤」といった懲戒の条件についての定めが必要です。


こうした懲戒の条件についての定めが就業規則にあり、体調不良という社員の言い分が嘘ということであれば「正当な理由がない欠勤」ですので懲戒することは可能です。


しかし、体調不良が本当であれば「正当な理由がない欠勤」とまでは言えず、社員を懲戒することはできないと考えます」


就業規則に「正当な理由がない欠勤」などの懲戒条件についての定めがなく、かつ本当に体調不良である場合は、処分することはできないようですね。


 


有給休暇は認められる

旧態然とした企業では「暗黙のルール」が多く、なかには「長期連休明けは這ってでも出勤するべきだ」という考えを強要する経営者もいると聞きます。


しかし本当に体調不良になってしまった場合は、休むことは当然可能で、懲戒処分を行うことはできないそうです。Bさんのような行動が好ましくないと思う社会人も多いようですが、有給休暇が認められるということだけは、覚えておいたほうがいいでしょう。


 


*取材協力弁護士:冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー)


*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

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