体臭が気になり始める気温は何℃から? 初夏に増える「皮膚ガス」とは
2025年5月21日(水)9時20分 マイナビニュース
アンファーが展開する「SCALP D」は5月20日、「ニオイ」に関する調査の結果を発表した。調査は2025年5月、全国の30〜60代男性300人を対象にインターネットで行われた。
○ニオイのボーダーラインは何度から?
気温とともに高まる"ニオイへの不安"、30〜60代男性300名に実施した調査によると、約2人に1人が「初夏から梅雨にかけてニオイが気になる」と回答。さらに、年齢別に見てみると40〜49歳の男性が約63%と最も「ニオイが気になる」ということが分かった。また、「何℃くらいからニオイが気になり始めるか?」という質問には、平均24.6℃というリアルな"ニオイのボーダーライン"が判明した。気温が上がるとともに、ニオイへの意識が急上昇していることが明らかになった。
○ニオイが気になる体の部位
「ニオイが気になることがある」と回答した30〜60代男性158名の「ニオイが気になる部位」は「ワキ」が最多となり、続いて「足」、「頭」という回答が続いた。一方で、実に約9割が既に対策に取り組んでいるという結果に。現代男性にとってニオイ対策はもはや"身だしなみの一部"として浸透していることがうかがえる。
○ニオイ対策を実施したきっかけ
「ニオイに関して何か対策をしている」と回答した30〜60代男性145名に、ニオイ対策を始めた理由を聞いたところ、最も多かったのは「自分のニオイにふと気づいた」(57.9%)。中でも注目すべきは、「洗う前の洗濯物」(10.3%)や「枕のニオイ」(7.6%)など、自分のニオイに"後から"気づく場面が多数という結果に。日常のふとした瞬間が、ニオイ対策きっかけになっているようだ。
○"ニオイ対策グッズ派"が多数、"生活習慣派"はまだまだ盲点
具体的な対策としては、「制汗剤(24.8%)」「汗拭きシート(22.1%)」が上位を占め、やはりニオイ対策グッズが主流。中でもボディソープで"ニオイを根本的に洗い流す"のではなく、"ニオイを抑える"グッズが人気なようだ。しかしニオイ対策を行っている男性が多い一方で、「運動(5.5%)」「睡眠の質の改善(3.4%)」「食生活の改善(3.4%)」など、表面的なニオイ対策ではなく抜本的に体の内側からの改善を図る"生活習慣派"はまだまだ少ないことが分かった。
○約半数の男性が自身のニオイの"原因"を知らない
ニオイが気になると回答した男性158名のうち、自身のニオイの原因を知らないのは約半数と、ニオイの原因に関する知識が乏しい実態が判明した。さらに、皮膚から自然に放出される揮発性ガス="皮膚ガス"という近頃話題のニオイの要因について知っている人はわずか約14%。情報のアップデートが追いついていないことが明らかになった。
○ニオイの原因「皮膚ガス」とは?
ニオイが発生するメカニズムと初夏からの対策方法を、SCALP Dの商品開発担当が解説する。
ニオイの原因は、単なる汗や加齢臭だけではない。近年、「皮膚ガス」と呼ばれる二オイ物質が注目されている。私たちの皮膚からは、目に見えないさまざまなガス状の物質が常に放出されている。これらは「皮膚ガス」と呼ばれ、汗や皮脂が皮膚常在菌に分解されることで発生する揮発性の有機化合物(VOCs)が主成分である。具体的には、アンモニア、脂肪酸、アルデヒド類、硫黄化合物など、独特なニオイを持つ物質が含まれている。
皮膚ガスは、誰にでも生理的に発生するものだが、気温や湿度の上昇、皮脂分泌の増加、汗の量などによって放出量が増えやすく、ニオイとして感じられやすくなる。とくに初夏から夏にかけては、汗腺の働きがまだ慣れていない状態で急に暑くなるため、汗や皮脂が不安定に分泌されやすくなる。この汗や皮脂が皮膚表面の細菌と反応しやすくなり皮膚ガスを多く発生させる原因。また、衣類も軽装になり皮膚表面が空気に触れる面積が増えるため、皮膚ガスのニオイがよりダイレクトに周囲に広がる傾向がある。さらに、食生活(ジャンクフードやアルコール)、ストレス、睡眠不足などが体内環境を乱し、皮脂の質の変化によるより不快なニオイを放つ皮膚ガスが発生しやすくなる。
○ニオイの対策方法は?
ニオイ対策として、毎日の入浴や洗浄で汗や皮脂をしっかり洗い流し清潔を保つことが基本となる。また、ニオイには汗・皮脂をしっかり落とすような製品を、頭皮臭には爽快感があり、ニオイ対策できるような製品で対策を行うと効果的だという。
加えて、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動やストレス対策などインナー対策を心がけることで体内の健康を保ち、皮膚ガスの発生を抑えることができる。また、汗をかいた際は、速やかに汗を拭きとることも大切。こうした生活習慣の積み重ねがニオイ対策につながるため、これからの時期には特に意識することが望ましいとされている。
○皮膚ガス・ニオイ対策チェックリスト
以下のチェック項目のうち7個以下しか当てはまらない場合、皮膚ガス・ニオイ対策が不十分である可能性があるとされている。
毎日しっかり入浴し、汗や皮脂を洗い流している
ニオイの気になる部位(ワキ・頭皮・足など)を重点的に洗っている
ニオイ対策に特化したボディソープやシャンプーを使用している
汗をかいたらすぐに拭き取る、または着替えるようにしている
吸汗速乾インナーや通気性の良い服を選んでいる
脂っこい食事やニオイの強い食品(ニンニク・香辛料など)を控えている
アルコールの摂取頻度を抑えている
発酵食品や食物繊維を意識的に摂っている
十分な睡眠がとれている/睡眠リズムが安定している
ストレスを感じたらリフレッシュや運動で発散している
こまめに水分をとり、汗の濃度を薄めようとしている