オカルト? “ボンカレー打法”はパチンコ・パチスロで本当に有効なのか

2024年5月25日(土)3時12分 キャリコネニュース

画像はイメージ


レトルトカレーと言えば、昔から有名な商品が「ボンカレー」である。大塚食品の世界初の市販用レトルトカレーということで、食べたことある人も多いだろう。


パチンコ、パチスロ界隈では、そのボンカレーの名前を冠した攻略法がある。「ボンカレー打法」という何とも言えないネーミングの打ち方で、今回はこれについて説明していきたい。(文:松本ミゾレ)


ボンカレー打法、打ち方自体は全然大したことない



先日、キャリコネニュースの編集長から、このボンカレー打法について説明する記事を書いてね、というメールが届いた。その瞬間、「うわ、めんどくせ」と思ってしまった。


というのも、僕はパチンコ・パチスロに関わるようになって20年ぐらい経過するおじいさんなんだけど、このボンカレー打法については、名称だけうっすら聞いたことがあるものの、具体的にどういう打法を指すのか知らなかったのだ。


知らないものを書くことはできない。なので正直に言えば、この記事を書くに当たり、勉強が苦手なのに、ボンカレー打法とかいう明らかに頭の悪そうなワードをいちいち検索し、その定義を知ることからスタートしなければならず、それがもう嫌だった。だって絶対今後役に立たない知識なんだもの。


ところがいざ検索してみれば、内容は単純。料理が下手な人が作ったカレーのルーより薄かった。簡単に説明すると、ボンカレー打法とは「自分が遊技している台が当たらない場合、3分ほど休ませてから遊技を再開すると、早く当たる……気がする」という打ち方。オカルト打法の一種で、特にパチスロの「ジャグラー」に有効だという。


そのワード自体は90年代から存在したようだ。89年にリリースされた、京楽の「ダービー」というパチンコ台について、老舗パチンコ攻略雑誌が「デモ画面の状態から打ち出すと大当たり確率が高いのでは」とする考察を掲載した。


打ち出しをすると変動が開始されるが、その打ち出しを止めてデモ画面に戻るには、およそ3分。この3分がボンカレーを温める時間と同じということで、こういう名前がついているようだ。


そして、このオカルト情報を信じた人たちが、いつの間にか「ダービー」以外にもこの攻略要素を持ち込むようになり、そもそもデモ画面どころか液晶も存在しない「ジャグラー」にも当てはめて実践するようになったようで。


僕は00年代からホールに華々しくデビューしているんだけど、パチスロ雑誌とかではそのワードを目にすることは多かったが、意味までは知らなかった。この頃にはいちいち意味を説明するまでもないほど周知されていた、と発信者側は考えていたんだろう。


それからずっと意味を知らずに今日まで生きてきたわけだが、いざ概要を把握するとなんということはない。ようはこれ、僕や僕の周囲が「やめちゃったふり打法」とかいう名称で長年実践してきたものと同じオカルトだったので。


今も駆使するギャンブラーは意外と多い


やめちゃったふり打法の説明については、まるっと省略する。何故ならボンカレー打法と全く同じだからだ。「調子悪いな〜」と思ったら台を数分休ませ、そのあと打ち出しを再開する。それだけのことだ。


人によっては「目の前の遊技台に、一度やめちゃったと思い込ませて打ち出しを再開することで、安心させて大当たりを引き出させる」という解釈で捉える者もいる。やめちゃったふり打法というだけあって、そっちの方がより正しい考え方なのかもしれない。完全に色々間違っているけど。


令和の現在でもこのボンカレー打法を実践している人ってのはいる。呼び名こそ違えど、僕もしばしばこの打法をオカルトとして楽しんで実行していたぐらいだし、もしかするとこの打ち方をまた別の呼称をして駆使している人もいるのかもしれない。


思えば、やめちゃったふり打法ってのもいつだったかの雑誌で読んだ記憶はあるんだよなぁ。こっちの初出も気になってしまう。


さて、ネット上には実際にボンカレー打法の効果を実感しているオカルターも多い。5ちゃんねるの「ジャグラーボロ勝ちボロ負けスレ【650勝】」にも、その痕跡が見られるので、いつものようにちょっくら引用させていただきたい。


「スマンが誰が何と言おうとボンカレー信者だわ。ただ頻繁には使わない1日で数回必ず訪れる苦しい場面でここぞという時に切り札として使う。ジャグラー4年連続プラス収支リーマンの名言や。ボンカレー無くしてジャグラーの勝利なし!」
「オレも割とボンカレー信者に近い。朝から打って10時半には休憩取る。近所の飯屋のモーニングが11時で終わるからだ。その頃およそ総G数1300Gぐらい、ボナ後130Gで一旦切る。帰ってきてボンカレーが成功すれば、取りあえず一日打てる台であることが多い。200Gまでに当たれば、差枚で大体1000枚ぐらいはプラスになる。ボンカレー不発でいきなり300近くハマる場合やそれ以上ハマったら、その台は終わり。その台の一日の命運は、その一回のボンカレーが決まるかどうかでわかる」


と、なんか熱弁するおじさんたちが目に付いた。本人たちはボンカレー打法の効果を実感しているようだが、率直な意見としては「え、怖いんですけど」である。


そんなオカルト打法にマジになっちゃってどうするの……っていうかオカルト打法なんて気晴らしにやるものだろうし、そっちメインになっちゃってるし。オカルトに振り回されて、朝飯のルーチンまでがっつり支配されている人がいるのも怖い。この人もしかして毎日パチンコ屋に朝から行ってない? 


まあ、そんなこと言いつつ僕なんか右手と左手、どっちでレバーオンすればいいか毎回切実に悩むぐらいなので、これも傍から見れば十分オカルトに支配されている打ち手なんですけどね。

キャリコネニュース

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