日大生は愛校心が育ちにくい? キャンパスはバラバラ、「単科大学の集合体」との声も

2018年5月25日(金)17時0分 Jタウンネット

突然だが、「日本大学」と聞いて、どの地域を思い浮かべるだろうか。早稲田大学なら、その名の通り早稲田。慶應なら、三田か日吉——と、複数キャンパスを持つ大学でも、ある程度「ここにある」とイメージできるのだが、いまひとつ日大の地理的イメージが浮かばない人は多いのではないか。


ここ最近の「悪質タックル」がらみでは、東京・市ヶ谷の日本大学会館が会見場などでよく出てくるが、あそこはあくまで「本部」。学部やキャンパスは、全国各地に分散して置かれているのだ。ツイッターを見てみると、在学生やOBGらからは「単科大学の集まり」なのでは、といった反応も出ている。


郡山から三島まで、全国各地に16学部


公式サイトによると、日本大学は16学部87学科、短期大学部5学科、通信教育部4学部、大学院20研究科を持つ「日本最大級の規模を誇る」総合大学だ。しかし、いくつかの学部が1つのキャンパスに入るのではなく、北は福島県郡山市(工学部)、西は静岡県三島市(国際関係学部)と各地に散らばっている。


学部が一番集中しているのは東京都内だが、たとえば同じ世田谷区でも、文理学部(桜上水)と商学部(砧)、16年開設のスポーツ科学部と危機管理学部(下馬)は、それぞれ別個にキャンパスを持っている。そのためツイッターでは、一連の報道を受けて、


「日本大学はそれぞれの地域にある単科大学の集合体だと思えばよい」
「馬鹿でかいグループ本社が本部で、連結子会社が学部みたいな程度」
「正直、日大そのものに対する愛校心は無い。出身学部や学科にはあったりする」

といった指摘が出ている。


学部ごとに個性が異なる日大。その最たる例が、江古田と所沢にキャンパスを持つ、「日芸」こと日本大学芸術学部だ。芸術諸分野の8学科を擁するが、他学部と比較して特に単科大学的な側面が強い。今回の「タックル問題」をめぐり、各学部から2018年5月25日に発表された「芸術学部,芸術学研究科の学生の皆さまへ」なるコメントも、日芸の場合は「日藝ブランド力を共に高めていきましょう」など、大学名ではなく学部名を前面に押し出したものになっている。


かくいう筆者も、日大出身だ。数年前まで、法学部の三崎町キャンパス(千代田区)に通っていた。ここは「キャンパス」といえども、数軒のビルが立ち並ぶのみ。目と鼻の先には、経済学部のキャンパスがあったのだが、ほぼ「横のつながり」は感じられなかった。また、アメリカンフットボール部などの運動部が属する保健体育審議会(保体審)についても、私のような一般学生との接点は、ほぼ無かったと記憶している。いまも学部や教職員への愛や感謝はあるが、それが「愛校心」なのかと聞かれれば——。うーん、ちょっと違う気がするのだった。

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