「積読」は挫折じゃない! トップ5%社員だけが知る「知識のゴールドラッシュ」戦略
2025年5月26日(月)21時25分 All About
買ったけど読めない本が増える「積読」。一般社員は挫折感を抱く一方、トップ5%社員は未読の本を「知識のゴールドラッシュ」と捉えています。成功者に学ぶ積読マネジメント術をご紹介。
しかし、トップ5%の社員たちは「積読」を挫折ではなく、むしろチャンスと捉えていました。彼らにとって未読の本の山は「知識のゴールドラッシュ」であり、戦略的な知識投資なのです。
本記事では、『AI分析でわかったトップ5%社員の読書術』(越川慎司 著)を一部抜粋し、一般社員とトップ層で大きく異なる「積読」への向き合い方を解説。成功者たちが実践する積読マネジメント術を学び、あなたの読書習慣を変革しませんか?
トップ5%社員の98%は「積読の挫折」を克服した
読書をしようと本を購入したものの、なかなか読み進められずにデスクの脇に積み上げて、いわゆる「積読」状態になってしまったことはないでしょうか。実際、調査対象の98%のビジネスパーソンが、一度は積読を経験したと回答しています。しかし、その積読への対処法が、5%社員と一般社員では大きく異なっていました。
多くの一般社員は、積読が増えてくると読書そのものをあきらめがちになります。彼らの典型的な考え方は、「読みたい本がたくさんあるのに、まだ読んでいない本が溜まっている。これらを読み終えてからでないと新しい本は手に取れない」というものでした。つまり、積読を完全に解消してからでないと、次の本に手を付けられないと考えているわけです。
この考え方は建前的には理にかなっているように思えます。しかし実際には、積読が蓄積されるたびにモチベーションが下がり、やがては読書習慣そのものが途絶えてしまいます。これが、多くの一般社員が陥りがちな負のスパイラルと言えるでしょう。
一方で、5%社員はこうしたスパイラルから一歩抜け出ています。彼らは「読みたい本は常に出てくる。この本を読まずに次の本を読むことも全然アリだ」と考えているのです。
つまり、積読は完全に解消する必要はなく、そのつど新しい本を手に取っていけばいいと思っているわけです。
5%社員にとって未読の本の山は「知識のゴールドラッシュ」
この発想の違いは小さなことのように思われるかもしれません。しかし、実は読書習慣を継続する上で極めて重要な鍵となっているのです。5%社員は、常に新しい気づきや刺激を求め続け、そのための手段として積極的に新しい本に手を伸ばしていきます。積読を恐れず、常に前を向いて読書に取り組む。この姿勢こそが、彼らの読書習慣を支えている大きな要因と言えるでしょう。
さらに、5%社員たちは、未読の本の山を単なる「読み残し」ではなく、「知識のゴールドラッシュ」と見なしています。彼らは、今手を付けていない本こそが、未来の自分への「タイムカプセル」、つまり戦略的な知識投資として活用されると信じているのです。
また、5%社員の多くは、積読を完全になくすことを目指してはいません。むしろ、積読と上手に付き合いながら、読書を続ける方法を模索しているのです。たとえば、読みかけの本を定期的に整理したり、優先順位をつけて読む本を選んだりと、積読をマネジメントする工夫を凝らしています。
こうした姿勢は、ビジネスにおいても大いに役立つはずです。目の前の課題に悩まされながらも、常に新しいことに挑戦し続ける。困難な状況をポジティブに捉え、それを糧にして成長を続ける。5%社員が読書を通して培ってきたこの力は、仕事での高いパフォーマンスを支える重要な基盤となっているのです。
越川慎司 プロフィール
株式会社クロスリバー代表 / 元マイクロソフト役員 / 800社17万人の働き方改革を支援 / 年間300件のオンライン講演・講座を提供 受講者満足度96% / 著書は『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー)シリーズ全5作など31冊。NewsPicksなどメディア出演多数。
(文:越川慎司)