【悲報】日本語が通じないインド食材店で買った「何だか分からない食材」を調理した結果 → 歯、抜けかける

2025年5月26日(月)23時0分 ロケットニュース24

砂町銀座商店街(江東区)周辺エリアに友人が住んでいるので、先日はじめて行ってみた。するとインド人がたくさん歩いていてビックリした。友人いわく、このあたりでは普通の光景らしい。え〜! 面白い住みたい!!

「面白いなぁ」と思いながら気の向くままに散策していると、住宅街に突如インド食材店が出現した。のぞき込むと、「ドウゾドウゾ」と笑顔のインド人店員さん。嬉しくなってさっそく入店することにしたはいいが、結論として……

この「ドウゾドウゾ」が、店員さんの知る唯一の日本語だったらしい。

・好きです、インド人
見たこともない食材が並ぶ店内には、商品名が日本語で表記されているものも一部ある。ただ、商品名が日本語で書かれていたとて、それを知らない日本人にとっては、けっきょく何なのか分からないままなのであった。

また金額が表示されていない商品も多く、店員さんが日本語を喋れないとなると、これはもう “インド人のためのインド食材店” とみて間違いない。インド人のための店が成り立つほどインド人がいっぱい住んでるってスゴイよね。

そんな中で私が興味をそそられたのがコレ。画像から「ドーナツ的な何かかな?」と推察したのである。

しかし「これは何?」と英語で尋ねるも、私は店員さんの返答を理解することができなかった。そこで「Sweet?(甘い?)」と質問を変えると、「甘くない」との答え。初めて意思が疎通した瞬間!

ついでに「こっちは甘いよ」と教えてくれたのがコレ。どちらも何なのかサッパリ分からなかったが、私は両方購入することにした。日本語がほぼ喋れないにもかかわらず「ドウゾドウゾ」と言ってくれた店員さんの明るさに、なんかホンワカとした気持ちになったからだ。

好きだなぁ、インド人の空気感。

・よく分からんけど作る
そんなこんなでゲットしたのが『BAJJI BONDA(甘くない方)』(225円)と『GULAB JAMUN(甘い方)』(315円)。

幸いどちらもミックス粉らしいので、大失敗の可能性は低そう。

パッケージの表記がオール英語なのはありがたい。ヒンディー語だったら詰んでた。

まず甘い方から作っていく。粉と水を混ぜ、5分放置すれば生地作りは完了らしい。

たった5分放置しただけにもかかわらず、生地がパンっぽくなってきた。トウモロコシみたいな、日本の炭水化物とは違ういい匂い〜!

丸く成形。サイズについては指定がないので勘で。

キツネ色になるまで油で揚げる。

・緊急事態発生
で、こっからが問題。レシピによると、このキツネ色の何かを「砂糖シロップに漬ける」工程に入るのだが……

砂糖シロップなるものを作ったことがないため、一体どれくらい煮詰めればいいか、皆目見当がつかないのである。なお砂糖シロップの材料は「同量の砂糖と水」。

弱火で3分ほど煮てみたところ、まだシャバダバの水だ。たぶん “とろみ” 的なものが発生しないと、生地に絡まないよね?

そこで、さらに5分煮込む。うん、こんなもんかな? それではみなさん、こちらがお待ちかねインドの謎スイーツ『GULAB JAMUN』です!

「肉ダンゴみたいだなぁ」と思ったのも束の間……

あっ、これヤバイかも。

ものすごい速度で砂糖が固まり始めているッ!!!!

お、お、御花畑先生〜!!!!!

本当は甘い方と甘くない方、両方セットで試食してほしかったのだが、私が作る順序をミスってしまったので仕方ない。スイーツ有識者として知られる御花畑先生に甘い方だけを評価していただくことにする。先生、巻きでお願いします!

御花畑「これ、何? おいしいんだけど、シロップのネチャネチャが強すぎて歯にめちゃくちゃくっつく。生地自体がおいしいから、上のシロップはなくてもよかったのでは? とにかく食べにくいのが難点。噛めないレベル」

とのコメントをいただいた。私も実際に食べてみたが、歯が全部コーティングされてそのまま抜けるんか? ってくらい砂糖の粘り気がハンパない。たぶん、というか間違いなく私の煮詰めすぎが原因だと思う。虫歯持ちの人は絶対に食べてはいけない。死ぬぞ。

なお、砂糖シロップをかけていない状態のGULAB JAMUNは、甘さこそないがサクサクフワフワしておいしかった。コレに軽く粉砂糖をふりかけるくらいが、ええ塩梅の日本人好みであると思う。あぁ、ミスった……!

・気を取り直して……
すっかり疲れてしまったが、残るBAJJI BONDAに取りかかろう。こちらは「天ぷら粉」的なノリっぽい。粉を水でとき、じゃがいも、バナナ、ナス等にからめる。

この段階で生トウガラシっぽいフレッシュな匂いが。

油でカラッと揚げれば……

見た目はおいしそうなBAJJI BONDAの完成〜!

わ、ウマイ! まぁまぁ辛めなので辛いのが苦手な人やお子様には向かないかもしれないが、スパイシーサクサク天ぷらって感じで私は大好き。そこはかとないお菓子み(『暴君ハバネロ』みたいな)もあり、オヤツとしてもイケると思う。これは成功! 間違いない。

・衝撃事実判明
かくしてインド食材店で買った謎食材は無事に消費することができた。しかし何度も言うけど、惜しむらくは砂糖シロップ煮詰めすぎ事件だ。「あのインド人店員さんに申し訳ない」……そんな想いで私は肩を落としていた。

すると……

御花畑「ねぇ、さっきのヤツってもしかして『グラブ・ジャムン』じゃない?」

えっ? そうですけど、何か……?

御花畑「やっぱり! あれ “世界一甘いお菓子” としてメッチャ有名なヤツだよ! 本来はシャバダバ状の砂糖シロップに生地を浸してビシャビシャにするのが正しい食べ方なんだけど、知らなかったなら仕方がないよね! 次回に活かそ⭐︎」

な、なんと! 謎食材呼ばわりしていたものが実は超有名なお菓子であったことが、ここへきて判明してしまった。マジかよ……だったら最初からタイトル『世界一甘いお菓子作ってみた』でよかったじゃんよォォォオオオ!?!?

……と一瞬思ったが、逆説的には私がGULAB JAMUNを知らなかったおかげでBAJJI BONDAと出会うことができ、あのインド人店員さんともコミュニケーションを取れたワケだ。

「人生に無駄なことなど何もない」……結果的にそう思えた砂糖シロップ煮詰めすぎ事件であった。

ちなみに煮詰めすぎた砂糖シロップは固まるとテコでも剥がれないぞ。気をつけろ。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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