『ちいかわ』の市場規模は“ポケモンと同等”、国民的キャラに成長した秘密は“健気に生きる人間味”
2025年5月29日(木)8時0分 週刊女性PRIME
『ちいかわ』(ナガノ公式Xより)
《ハッピーセット「マインクラフト ザ・ムービー」「ちいかわ」は、お客様から大変ご好評いただいており、予想を大幅に上回る売れ行きとなっております。
5月16日から販売開始した第1弾に関しましては、多くの店舗で販売を終了いたしました》
マクドナルドが5月18日、人気キャラクター「ちいかわ」のハッピーセット第1弾がたった3日で早期終了したことを発表した。Xでは「早期終了」「第2弾販売」「ハンバーガー大量廃棄」がトレンド入り。
即完売で謝罪の事態に
ちいかわのハッピーセット限定おもちゃを求めて、多くの人がマクドナルドに来店。店内ではテイクアウトの袋が大量に並び、おもちゃ目当てで食べ残されたハンバーガーやポテトを店員が廃棄する動画や画像がSNS上で拡散され、物議を醸した。
第2弾も即完売となり《5月30日から予定しておりました第3弾(第1弾ならびに第2弾で販売したおもちゃの再発売)についても、『ちいかわ』の販売はございません》(マクドナルドHPより)と、謝罪する事態に。
大人もハマるなど社会現象化しているちいかわブームについて、児童向け雑誌『ね〜ね〜』で長年キャラクター本の編集に携わってきた編集者・斉藤正次さんに聞いた。
「ちいかわは作者・ナガノさんが『こういうふうになって暮らしたい』と想像したことからSNS発で生まれました。そのため、ナガノさんの作家性が強く出ている人間味あふれるキャラクターです。
危ない生き物に襲われたり、特に理由もなくつらいことや悲しいことが起こり、労働もしなくてはいけない世界で健気に生きる『ちいかわ』は大人にこそ響くキャラクターだと思います」
「ポケモンと同等」
また、ちいかわたちが草むしり検定など資格を取得して報酬アップを目指すために、勉強をする姿は大人に共感を呼ぶようだ。
2022年4月4日からは『めざましテレビ』(フジテレビ系)内でアニメ『ちいかわ』が放送中。
「SNS発だとどうしてもファンが大人中心になりますが、アニメ化することで小さなお子様にも浸透したと思います。YouTubeの見逃し配信もあり、露出は爆発的に増えました。アニメになったからこそ、『明星チャルメラ』のCMにもちいかわが起用されたのだと思います」(斉藤さん、以下同)
ちいかわの市場規模は100億円超といわれているが、どれだけすごいことなのか。
「普通のキャラクタービジネスはその絵がアパレルで使われたり、ステーショナリーのグッズ、ぬいぐるみなどが作られるぐらいです。
ところが『ちいかわ』はアニメ・ゲーム・食品のパッケージ・CMキャラクターなどメディアミックスの活躍をしています。これは国民的キャラクターに成長したといっても過言ではなく、ハローキティやポケモン、リラックマなどと同等といえるでしょう」
ちいかわとハチワレが日本香堂のお香ブランド「青雲」のCMソングを楽しそうに歌う場面が漫画とアニメに登場したのをきっかけに、21日に日本香堂とのコラボ商品「お香 ちいかわ 青雲 45本入」が発売された。
また、今年中に都内で大型体験型施設「ちいかわパーク」も開業予定。なんか大きくてすごい企画が続々と進行中で、ちいかわの市場規模はさらに上がるだろう。