夢だった本屋の仕事、それなのに初日で退職した理由 「タイムカードは深夜手当がつく2分前に打刻されていました」

2023年5月29日(月)22時46分 キャリコネニュース

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かねてより憧れていた仕事を始めようとしたものの、初日に退職したという経験談が寄せられた。30代女性(埼玉県/クリエイティブ/年収900万円)は大学生のとき、


「本屋さんで働くのが夢でアルバイトに応募しましたが、あまりにもひどいのですぐに辞めました」


と当時を振り返る。その酷さは、面接の前から垣間見えたようだ。(文:林加奈)


「面接をしたいと言ったのはあなたでしょう。なんで来れないんですか」



女性は、面接するために店舗に電話。店長から「では明日来てください」と告げられたという。しかし


「次の日は病院の予約を入れていたので、『明日用事があるので行けない』と伝えると、怒った様子で『面接をしたいと言ったのはあなたでしょう。なんで来れないんですか』と言われ、びっくりしました。慌てて病院の予約時間を確認して、午後から病院に行くので、午前中ならいけますと伝えると、しぶしぶ了承してくれました」


面接を経て採用され、翌日が初出勤となった。店長からは「夕方混むだけでそれ以外は全然暇。初日はベテラン店員さんの後ろで見ててください」と言われたので安心していたという。ところが


「実際に入ったら店内は昼前から激混みで研修時も長蛇の列。あまりにも人手足らずにベテランの方に30分レジ打ちを教えられた後、すぐに本にカバーをつける担当にまわされました。カバーをつける作業は経験がないのですごく遅いし、指は紙で血だらけに。お客様からは舌打ちされるわ、面と向かって『遅くない?』と言われるわでさんざんでした。結局その日は1日中ずっと激混みでした」


入社初日から仕事に追われた女性。へとへとになりすぐにでも帰りたかったが、退勤1時間前に女性と他の店員2名が店長から呼び出され、「1時間だけ残業できないか」聞かれたという。「他の店員が快諾した後で帰るとは言い出しにくく、仕方なく私も残業することにしました」と、無理して残業することにした。


「残業代なんか出たことないよ」と当たり前のように話す先輩にモヤモヤ


そして店内も客がまばらになり、閉店前の掃除や片付けを終え、退勤するときに店長から衝撃の一言を聞かされた。


「帰る際にタイムカードを押そうとすると『もう押しておいたから帰りなさい』と言われました。『タイムカードって自分で押すんじゃなかったっけ?』と思いつつ、タイムカードを見ると、深夜手当がつく2分前に打刻されていました。しかもその後の30分間は打刻されておらず、残業した1時間プラス掃除した30分の残業代は支払われませんでした」


驚いた女性は同じく残業したもう一人の店員に話を聞いた。


「『あの店舗はこのあたりでは1番大きいし、ほとんど毎日混んでるけど儲かってなくて人件費出さないから店員も少ない。夜まで働くと深夜手当出さなきゃいけないからってその前に店長が勝手にタイムカードを切っちゃう。残業代なんか出たことないよ』と、当たり前みたいに言われました」


衝撃の実態を聞いてモヤモヤしたまま帰宅した女性。悩んだ末に両親にその話をすると「そんなところはやめなきゃダメだ」と助言してくれたという。翌日、女性は店に電話して退職の意向を伝えた。すると


「店長には『辞めるんならはじめから応募しないでよね』と小言を言われました」


というから呆れるばかりだ。


結局女性はその後も別の本屋で働き始めた。「そちらがあまりにもいい会社だったので、そのまま大学卒業後も正社員として入社させていただきました」と綴っている。そして「もう何十年も前の話ですが、辞めて正解だったと今でも思います。両親に意見を聞いたのがよかったと思っています」と当時の決断の正しさを振り返った。

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