古代都市ポンペイで、火砕流で吹き飛ばされ岩石に押しつぶされた男性の遺体が新たに発見される(イタリア)

6月2日(土)20時30分 カラパイア

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image credit:POMPEII ARCHEOLOGICAL SITE

 79年8月24日、ヴェスヴィオ火山の大噴火は、古代都市ポンペイを「死の灰」で飲み込んでいった。

 発生した火砕流は驚くほどの速さで、市民たちは到底逃げきることができず、一瞬のうちに全員が生き埋めになった。遺体部分だけが腐ってなくなり、火山灰の中に空洞となって残されていた被害者たちを石膏を流し込んで形どった石膏像は1000体を超え、災害の恐ろしさを物語っている。

 最近の発掘調査で、火砕流に吹き飛ばされ、巨岩に頭部を押しつぶされて死亡した男性の白骨死体が発見された。


Pompeii: Dramatic new discovery made by archeologists

・劇的な状況の最中で亡くなった被災者

 イタリア芸術文化省の考古学者は、発見されたばかりの79年に噴火したヴェスヴィオ山の犠牲者は、30歳より上の年齢で、劇的な状況の最中に亡くなった人物だと考えている。

 白骨死体の脛骨のあたりには骨感染症らしき痕跡があった。このため男性は足が不自由で、最初の噴火を見ても思うように逃げられなかった可能性がある。

 考古学者は、男性の上半身に300キロ近い石板が命中したと考えている。石の下には頭蓋骨と上半身がまだ埋まっていると推測されるが、まだ発掘されていない。

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image credit:POMPEII ARCHEOLOGICAL SITE

 白骨死体は、最近見つかった発掘現場「レッジョV(Regio V)」で仰向けの状態で発見された。どうにか避難しようとする途中で火山を見ていた時、石に潰されたようだ。


・火砕流で吹き飛ばされ、岩石に押しつぶされる

 ポンペイと周辺地域は大噴火によって吹き上げられた岩石と灰で6メートルも埋まってしまい、1500年間忘れられていた。しかし後の発掘調査によって、当時の生活の様子が詳細に明かされている。

 これまでの調査からは、男性は噴火の最初の段階を生き延び、路地(後に溶岩で溢れることになる)沿いに安全な場所を求めて避難していたらしいと推測されている。

 遺体は溶岩の層の上の、建物の一階の高さのところで発見された。男性はこの場所で分厚く高密度の火砕流に命中し、後ろ側に吹き飛ばされた。

 すると上にあったドア枠だったと思われる大きな石のブロックが火砕流によって崩れ、男性の胸と頭部を潰してしまったようだ。

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image credit:Twitter/@pompei79/Dr Sophie Hay

 ポンペイ考古学公園のマッシーモ・オザンナ氏は、「非業の死」を明らかにする「例外的発見」と話す。

 「衝撃的なことはもちろん、他の遺体と比較することで、噴火当時の病気や生活習慣、逃亡のダイナミクスといったことを検討することができます。何よりも、蓄積されている専門的な知見やツールでもって彼らを調査すれば、当時の文明の歴史をさらに詳細に知ることができます」

References:ladbible / abcnews/ written by hiroching / edited by parumo

カラパイア

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