神経科学者が人間の予知能力の証拠を発見?(米研究)

6月4日(月)20時30分 カラパイア

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 未来が見える予知能力は、長い間、神話や伝承、SFのテーマのひとつだった。遥か遠くの出来事をその場にいないのに見通す行為はフィクションの中だけの話とする一方で、予知や予言のようなものがありえるかもしれないことをうかがわせる科学的な研究もある。

 2016年のオーストラリア研究では、人間にはいわゆる直感や第六感と呼ばれるものが存在し、それが物事を決断するときに役立っている可能性があるという(関連記事

 最新の研究によると、研究者たちが予言的先行行動(PAA)と呼ぶ現象の科学的証拠が発見されたという。

・未来を予知するということ

 量子物理学、四次元の時間結晶(タイムクリスタル)、予言的な人工知能システムの進歩が、未来を予知する時間と能力についてのわたしたちの理解を込み入ったものにしつつある。


 だが、時間を歪めるこうした方法はすべて、技術の進歩や素材頼みだ。人間の真の予知能力、つまり霊的な能力だけで未来を見通し予言する能力は、まだファンタジー世界のものだという域を出ない。

 これまで、直近の未来を予測したかに見える人々の話や報告はたくさんあるが、これらは説明のつかない変則事項か、確証バイアス(都合のいい情報ばかりを集めて反証情報を無視する傾向のこと)の結果だと言われることが多い。 もしくは、広く一般的に考えられている概念や推論をベースにした、安っぽい隠し芸だとされた。

 しかし、『Frontiers in Human Neuroscience』に発表された新たな研究は、研究者たちが予言的先行行動(PAA)と呼んでいる現象の科学的証拠を報告している。

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・過去のデータから人間の予知現象を分析

 これをはっきり予知と呼ぶところまではいっていないものの、この現象が予知(なにかが実際に起こる前にそれが起こることを意識的に知っている)に似ているものらしいことに注目している。

 論文を発表した神経科学者チームは、この30年以上の間に発表された研究を吟味したメタスタディ(過去の研究の問題点を見いだし、新しい視点から次の研究へと発展させていく方法)を行って、似たような予知現象を調べたという。

 完全に無作為に選ばれるため、予測不能な未来の出来事を予言する、予言的先行行動(PAA)は、30年以上にわたって調査されてきた。最近の保守的なメタ分析でも、この現象は本物だということうかがえる。

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・予知現象は起こりえるという結果

 神経科学研究者同士が互いに評価し合う最前線の出典『Frontiers in Human Neuroscience』のような雑誌にとっては、これはかなり厳しい発表だった。

 論文の著者は、予知現象はまだよく理解されていないとしながらも、分析の結果は、この発見が問題ある研究行動(QRP)や生理学的産物、脳スキャンに影響を与える可能性のある被験者の肉体が起こす行動などによって、説明できるものではないことを示している。

 QRPでも、期待バイアスでも、生理学的産物でも、PAAを説明できないようだ。

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・量子プロセスの影響か?時間対称性の影響か?

 PAAの根源的なメカニズムはまだはっきりしていないが、実行可能だが試験が難しいふたつの仮説がある。

 量子プロセスが人間の生理に関与しているか、物理的な世界に固有の基本的な時間対称性を反映しているというものだ

 人間の予知能力の証拠は、ちりぢりになった異質なデータの中にわかりやすい状態で隠れていたということなのだろうか? それはありえる。

 もちろん、論文の著者はそのやり方を疑問視する懐疑主義者からすでに批判されている。

 だが、この研究は、その正当性が証明されたとどれだけ主張しても、研究の輪の主流に取り込まれている超常現象研究の大きなトレンドの一部にすぎないようだ。

 とはいえ、巨大な学界の象牙の塔が、説明のつかないものにやっと真剣に関心をもつようになったといえるだろうか? 

References:ncbi / psycnet / mysteriousuniverse/ written by konohazuku / edited by parumo

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