パート年収170万円の妻は夫の扶養に入れる?

6月5日(水)8時10分 All About

今年から配偶者特別控除の年収の上限が変更になり、配偶者の年収が150万円以下で、かつ、夫の給与収入が1120万円以下の場合には38万円の控除を受けることができるようになりました。

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配偶者の年収が170万円や180万円の場合の配偶者特別控除額は?

2018年から、配偶者特別控除額の上限が上がっています。控除を受けられる配偶者の年収上限が上がっているのです。時給が高い専門職などでパートとして働いている奥さんなど、月収として15万円ぐらい稼いでいる人も、2018年からは夫に配偶者特別控除が適用されることになります。

妻の年収……2017年の配偶者特別控除額/2018年の配偶者特別控除額
170万円……0円/21万円
180万円……0円/16万円

※いずれも、夫の給与収入が1120万円以下(合計所得金額が900万円以下)の場合です。

2017年と比較して、170万円の場合には21万円、180万円の場合には16万円の所得控除が増えたことになります。

夫の年収が500万円の場合の効果額は?

夫の年収が500万円の場合には、どのくらいの税額が減少するのでしょうか? 前提として、所得控除は、配偶者特別控除と基礎控除、社会保険料(年収の15%とみなす)のみを考慮(住民税の調整控除も考慮外)して計算してみます。

配偶者特別控除を加味する前の課税所得金額は……

夫の給与所得:346万円(年収500万円−給与所得控除154万円)
社会保険料控除:△75万円(住民税も同額)
基礎控除:△38万円(住民税は33万円)
課税所得金額:
233万円⇒ この場合の所得税等率10.21%
(住民税)238万円⇒この場合の住民税率10%
※所得税等は所得税及び復興特別所得税とします(以下同様)

合計税率が20.21%となりますので、

170万円の場合は、約4万2400円
180万円の場合は、約3万2300円

が配偶者特別控除の効果額となります。

年収170万円の人が、年収150万円まで下げた場合にはどのようになる?

では、年収170万円の人が、年収150万円まで下げた場合にはどのようになるのでしょうか?

所得税等及び住民税の影響額(基礎控除及び社会保険料控除(年収の14%)のみ考慮)について考えてみます。

年収170万円の人の税負担額

年収170万円の人の税負担額は以下になります。

配偶者の給与所得:102万円(年収170万円−給与所得控除68万円)
社会保険料控除:△23.8万円(住民税も同額)
基礎控除:△38万円(住民税は33万円)
課税所得金額:40万2000円⇒この場合の所得税等率 5.105%……2万500円
(住民税)45万2000円⇒ この場合の住民税率 10%……4万5200円
計:6万5700円

年収150万円の人の税負担額

年収150万円の人の税負担額は以下のとおりです。

配偶者の給与所得:85万円(年収150万円−給与所得控除65万円)
社会保険料控除:△21万円(住民税も同額)
基礎控除:△38万円(住民税は33万円)
課税所得金額:26万円⇒ この場合の所得税等率 5.105%……1万3200円
(住民税)31万円⇒この場合の住民税率 10%……3万1000円
計 :4万4200円

つまり、年収を170万円から150万円まで下げた場合には、本人の税負担が約2万2000円の減額、社会保険料が2万8000円減額しますが、収入が20万円減額しますので、差引約15万円の家計影響となります。

また、配偶者特別控除額17万円(38万円−21万円)の影響を加味できたとすると、税率20.21%で約3万4300円減額されますので、差引約11万6000円の家計影響となります。

年収を129万円まで下げた場合はどうなる?

さらに、年収を129万円まで下げた場合はどうでしょうか? 年収129万円の人の税負担額は以下になります。

配偶者の給与所得:64万円(年収129万円−給与所得控除65万円)
社会保険料控除:0万円(住民税も同額)
基礎控除:△38万円(住民税は33万円)
課税所得金額:26万円⇒この場合の所得税等率 5.105%……1万3200円
(住民税)31万円⇒この場合の住民税率 10%…… 3万1000円
計:4万4200円

年収を170万円から129万円まで下げた場合には、本人の税負担が約2万2000円の減額、社会保険料が21万円減額しますが、収入が41万円減額しますので、差引約17万8000円の家計影響となります。

また、配偶者特別控除額17万円(38万円−21万円)の影響を加味できたとすると、税率20.21%で約3万4300円減額されますので、上記の計算から再度の差引をして約14万4000円の家計影響となります。

家計へのトータルの影響を考えると……

残念ながら、年収170万円や180万円の人は、所得税や住民税、そして社会保険の扶養に入ることはできませんが、家計へのトータルの影響を考えた場合、パート年収を下げずに、多くしたほうがよいということになるのではないでしょうか。
(文:坂口 猛(マネーガイド))

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