ホワイトタイガーは「人の都合で維持」 近親交配で病気多く…人気の裏を伝える動物園の展示パネルに反響

2018年6月5日(火)17時55分 BIGLOBEニュース編集部

画像は大牟田市動物園の飼育スタッフブログ スクリーンショット

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「今後、ホワイトタイガーは、飼育しません。」——ホワイトタイガーを飼育している動物園が設置した展示パネルに称賛や疑問の声が寄せられ、反響を呼んでいる。


福岡県にある大牟田市動物園では、白い体毛に青い眼、ピンク色の肉球を持ったオスのホワイトタイガー「ホワイティ」が暮らしている。動物園が「ホワイティ」の展示場にパネルを設けたのは3月のこと。ホワイトタイガーのことをたくさんの人に知ってもらい、考えてもらうきっかけになれば」との思いで、ホワイトタイガーの実情を伝えている。


展示パネルでは、ホワイトタイガーを「きれい」「珍しい」という人間の好みで維持している動物であると説明。オスとメスの両方が白い体毛になる遺伝子を持っていなければ生まれないため、兄弟や親子でも近親交配を行っている。このため、多くのホワイトタイガーが斜視や関節形成不全などの病気を抱えており、長生きできないことも多いという。なお、「ホワイティ」も眼球が内側に寄る内斜視となっている。


大牟田市動物園は、展示パネルを通して「このまま増やしていっていいのかどうか みんなにも考えてほしい」と呼びかけている。なお、ホワイティについては、今後も長生きできるよう「大切に飼育」していくとしつつも、現状を鑑み「今後、ホワイトタイガーは、飼育しません。」と表明している。


この展示パネルは、「現状を包み隠さず言ってる感じが良かった」とTwitterに投稿され拡散。「ホワイトタイガー好きだけど、こんな問題あるの知らなかった」「ホワイトタイガーって種類かと思ってた」といった驚きの声や、「『珍しー』『かわいー』だけじゃない、教育施設としての動物園の姿ですね」「現実をしっかり教えて考えさせる動物園なんだな」など称賛の声が多数寄せられている。


また、一方では「本来野生に生きる動物を一方的に捕獲し『人間の都合で』見世物にしているという点では、動物園という施設も少なからず罪はあるのかもしれない」「動物園自体が人の都合で生まれた産物でしょ」といったコメントも寄せられている。

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