宮沢氷魚、朝ドラ「ちむどんどん」で黒島結菜の幼馴染役「自分に近いものを感じました」
2021年6月8日(火)15時30分 シネマカフェ
タイトルの「ちむどんどん」とは、舞台となる沖縄のことばでチム(肝=心胸・心)が“どんどん”と高鳴る様子を表し、前むきで肯定感に満ちた、わくわく感、という意味合いで沖縄では若者たちまで知られているもの。
ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロインと、支えあう兄妹たち。“朝ドラ”第106作となる本作は、個性豊かな沖縄四兄弟の、本土復帰からの歩みを描く笑って泣ける朗らかな50年の物語。
そんな本作で宮沢さんが演じるのは、ヒロイン・比嘉暢子(黒島結菜)の幼なじみで、東京からやってきた青柳和彦。父親の仕事の都合で、子どもの頃に暢子たちの暮らす村に滞在。やや繊細なところがあり、当初は沖縄になじめない気持ちで暮らしていたが、やがて比嘉家の友人となっていく。暢子に再会を約束して、東京に帰っていくが、その後、海外留学を経て新聞記者となり、暢子と東京で再会を果たす、という。
2017年に俳優デビューした宮沢さんは、ドラマ「偽装不倫」、映画『騙し絵の牙』などに出演。初主演映画『his』では第45回報知映画賞新人賞、第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞など多数受賞した。「BOAT」「豊饒の海」「CITY」「ピサロ」と舞台での活躍も目立ち、2021年秋にはドラマ「ソロモンの偽証」を控える。
2020年に放送された「エール」では、ロカビリー歌手・霧島アキラ役で“朝ドラ”に初出演し注目を集めた。沖縄は宮沢さん自身にとっても縁が深い地でもある。
「青柳和彦を演じさせていただくと初めて知ったときに、自分にすごく近いものを感じました」と宮沢さん。「僕は生まれがアメリカで、生後すぐに日本での生活が始まりました。幼少期からインターナショナルスクールに通っていたこともあり、近所の子どもたちや、環境に馴染めない経験もあります。新しい環境に馴染む難しさを知っているからこそ和彦の気持ちはとても理解できます」と明かす。
「だからこそ自分から何かを発信したいという気持ちもあります。和彦が大人になり新聞記者になったのもそういう想いがあったからだと感じています。過去の自分、そして成長した僕自身を参考することによって、より和彦という人物に深みを生み出せたら」と、思い入れを込めて語っている。
連続テレビ小説「ちむどんどん」は2022年春、NHK総合ほかにて放送。