20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第1回 人もモノも証券になる? 押さえておきたい「証券化」の流れ

6月12日(金)10時30分 マイナビニュース

「人生100年時代」と言われる現代。20代でも早いうちから資産形成を進めることが求められています。一方で、どのように投資・資産運用の目利き力を磨いていけばいいのか、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

この連載では、20代の頃から仮想通貨や海外不動産などに投資をし、現在はインドネシアのバリ島でデベロッパー事業を、日本では経営戦略・戦術に関するアドバイザーも行っている中島宏明氏が、投資・資産運用にまつわる知識や実体験、ノウハウ、業界で面白い取り組みをしている人をご紹介します。

初回のテーマは「人もモノも証券になる? 押さえておきたい『証券化』の流れ」です。

○「トークン」って何? 資産の証券化が進む社会

「トークン」という言葉をご存知でしょうか? トークンは、直訳すると「しるし」「象徴」「証拠」「記念品」などの意味がありますが、簡単に言うと「他の価値と交換できるもの」を指します。

広義では、Amazonポイントやビックカメラポイント、楽天ポイント、ケーキ屋さんのポイントカード、商品券などもトークンと呼ぶことができます。また、仮想通貨ではコイン自体やコイン開発前に発行される証票をトークンと呼びます。

他には、株式会社の株式や債券、ストックオプション、REIT(不動産投資信託)などをトークン化した「セキュリティトークン」、資産や財産、ゴールド(金)、資源、有価物、機器、ソフトウェア、ライセンス(利用券)などをトークン化した「リアルセットトークン」など、いわゆる「デジタル証券」もトークンと呼ばれます。

これらの資産は、トークンとなり証券化されることで、1人ではなく、みんなで所有できるようになります。

近年では、前述したデジタル証券のように、「人の手を借りない証明手段」「改ざんが極めて難しい仕組み」であるブロックチェーンの発展によって、証券化の発行コストや管理コストを下げることができるようになりました。

これにより、あらゆるものが証券化される流れは、ますます進んでいくでしょう。
○資産だけじゃない! 人もモノも証券化されていく

これまで証券化の対象になりやすかったのは、株や不動産などのいわゆる"資産"っぽいものでした。しかし今後は、ヴィンテージデニムや芸術品、アンティーク、スニーカー、高級時計、ワインなども証券化されるようになると思います。

もしかしたら「ヴィンテージデニムや芸術品などの権利の一部を担保に設定し、瞬時にお金を借りることができる」なんて仕組みができるかもしれません。担保設定したものを売った場合いくらになるか(どれくらい値上がるか)をAIが計算して、自動的にウォレットに送金する(お金を貸してくれる)というのは、実現不可能な未来ではありません。

また現在は、お金や土地などの形に見えやすい「有形資産」以上に、技術やノウハウ、個人のスキルや信頼といった「無形資産」が重要視される世の中になってきていますので、価値ある知識やスキルを持った「人」もゆくゆくは投資対象になるでしょう。

アスリートや芸術家などの個人も投資対象になるでしょうし、チームなどの集合体も投資対象になると思います。「価値」さえ評価できれば、国や地域を問わず、有望な投資対象は全て証券化され、売買ができるようになるはずです。現実に存在する者に限らず、VR上の街やキャラクター、アイテムなども証券化されるかもしれませんね。
○重要になるのは「真摯さ」や「助け合い」

あらゆるものが証券化されるようになると、日本も今の預金至上主義から脱却し、投資信託という形で資産を保有する人が増えるのではないかと思います。

投資信託から、必要なときに必要な分だけお金を引き出して買い物をする。その時の決済などの消費行動は、プライバシーが保護されたうえで、個人が許可したときだけ信用スコアの評価に活用される。信用スコアは真摯な行いを評価し、信用スコアが高ければ、何かを始めたいときに必要な資金が集まる。

このように、信用スコアによって資金が集まる未来もすぐそこまで来ています。

例えば貧しい家庭に生まれた優秀な子どもがトークンを発行し、「この子には将来性がある」と思ったらスポンサーになってあげる。将来、その子が成長して稼げるようになったら、スポンサーがリターンを得る。リターンは、金銭という形でなくても、有形・無形を問わない。その子と交わす会話や過ごす時間、その子から得られる知識やその子のスキル、幸福感でも良い。そんな社会が実現すれば、環境が原因で挑戦できない、成長機会を奪われるようなことがなくなるかもしれませんね。

有形資産も無形資産も証券化される社会では、真摯さや協力、助け合いがますます重要になりそうです。

○執筆者プロフィール : 中島 宏明(なかじま ひろあき)

1986年、埼玉県生まれ。2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立し、その後は主にフリーランスとして活動中。2014年、一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から仮想通貨投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、SAKURA United Solutions Group(ベンチャー企業や中小企業の支援家・士業集団)、しごとのプロ出版株式会社で経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。監修を担当した書籍『THE NEW MONEY 暗号通貨が世界を変える』が発売中。

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