離婚で裁判をした人は3割!争点となったこと―3位「面会交流」、2位「親権」、1位は?
2021年6月13日(日)20時0分 マイナビ子育て
離婚の課題解決型マッチングメディア「リコ活」を運営するリライフテクノロジーは、離婚経験者を対象に「離婚時の子どもの取り決め」に関する調査を実施しました。
離婚時の子どもの年齢は「20歳以上」がおよそ25%
はじめに、離婚したときの子どもの年齢を聞きました。
「離婚時のお子さんの年齢を教えてください ※複数人いる場合は一番年齢が低い子どもの年齢」と質問したところ、「20歳以上(24.6%)」と回答した人が最も多く、次いで「幼児(1歳以上〜6歳未満)(23.5%)」「小学生(6歳以上〜12歳未満)(23.1%)」「中学生(12歳以上〜15歳未満)(10.6%)」「高校生(15歳以上〜18歳未満)(8.7%)」と続きました。
成人した子どもは親離れしていることが多く、親としての役割が一段落し比較的離婚しやすい時期と言えるかもしれません。
また、子どもが物心がつく前の幼児期に離婚した人や、小学生のときに離婚した人もそれぞれ約2割いることが明らかになりました。
離婚時に争点となったのは「養育費」と「親権」が多数
前述の調査で、約25%が子どもが20歳以上になってから離婚したことが明らかになりました。続いて、離婚の際に話し合いでは合意に至らず、裁判で争ったことはあったか尋ねました。
「離婚の話し合い(協議離婚)では合意できず、争ったことはありましたか?」と聞いたところ、およそ3割が「はい(29.0%)」と回答しました。
争ったことがあると回答した人に、「離婚時に争点となったことを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「養育費(59.5%)」との回答が最多に。次いで「親権(56.4%)」「面会交流(32.3%)」「慰謝料(26.5%)」「財産分与(23.7%)」と続きました。
養育費と親権について論争になった人が多いことがわかりました。どちらも離婚の際に明確にしておくべきことであり、離婚する双方にとって非常に重要な内容です。そのため互いが譲れず、裁判にもつれ込むことが多いのかもしれません。
子どもに関する取り決めは「口頭」がおよそ3割!どのように伝えた?
ここまでの調査で、協議離婚では合意できず裁判で争った人がおよそ3割いることがわかりました。
続いて、子どもに関する取り決めはどのように行ったのか聞いています。「離婚の際、お子さんに関する取り決めはどのように行いましたか?」については、「口頭(29.1%)」と回答した人が最も多く、次いで「行っていない(28.7%)」「調停証書(19.5%)」「離婚協議書(13.0%)」「非公式の書面(6.6%)」と続きました。
口頭で行った人と、そもそも行っていないという人がそれぞれおよそ3割いることが明らかになりました。
子どもに関する内容はデリケートな問題であり、互いがきちんと納得していなければ離婚後のトラブルの原因になりかねません。トラブルを回避するためには、きちんと公式の書面に残すことが重要ではないでしょうか。
では、子どもにはどのように離婚を伝えたのでしょうか。具体的に聞いています。
■お子さんにはどのように離婚を伝えましたか?具体的に教えてください・子どもが5歳だったが、離婚するのでお父さんとは会えなくなるとはっきり伝えた(50代/女性/東京都)・まだ小さかったため特に説明はしていない (50代/女性/東京都)・大学生だったので率直に話した(50代/男性/大阪府)・小学生低学年で詳しいことは理解できないと思い、別々に暮らすことになったが会いたい時に会えるよと伝えた(50代/男性/愛知県)
子どもが小さい時期は、まだ理解ができないとして「離婚を伝えなかった」という回答が複数見られました。一方、子どもが大きい場合は、「離婚することを率直に伝えた」という回答が多く見られました。
では、離婚を子どもに伝えた人は、離婚後の生活について子どもに希望や意見を聞いたのでしょうか。
「離婚後の生活についてお子さんの希望や意見を聞きましたか?」と尋ねたところ、4割以上が「はい(43.1%)」と回答しました。
離婚を理解できる年齢の子どもには、意見を聞く人が多いかもしれません。子どもが「どちらの親とどこで住みたいか」などの意思を尊重したいと考える親が多いと推測できます。
面会交流の頻度はどのくらい?具体的な内容とは?
ここまでの調査で、4割以上が離婚後の生活について子どもの意見を聞いたことがわかりました。また、子どもの年齢によっては、そもそも離婚することを話さなかった人が多いことも明らかになっています。
次に、離婚後の面会交流について聞きました。「離婚後、面会交流の頻度を教えて下さい ※おおよその回数をお答えください」との問いでは、「1年に1回程度未満(45.4%)」との回答が最も多く、次いで「1ヶ月に1回程度(17.1%)」「3ヶ月〜半年に1回程度(10.1%)」「1週間に数回以上(7.9%)」「2ヶ月に1回程度(4.6%)」「1週間に1回程度(4.5%)」「1年に1回程度(4.5%)」と続きました。
1年に1回未満という人が4割以上という結果がでました。それ以外については、面会の頻度にばらつきがあるようです。面会交流の頻度は、離婚の原因が何であったかが影響していると推測できます。
そこで、親権を獲得した人と親権を獲得できなかった人の両方に対して、面会交流の内容を聞いています。
■面会交流の内容を具体的に教えてください・テーマパークや食事、おじいちゃんとおばあちゃんに会いに連れていってもらっていた(40代/女性/三重県)・メールで連絡して日程を調整して映画を見たり、食事をしていた(40代/男性/三重県)・家族全員で家で食事したり、外食したりしてます。誕生日やお祝い毎も家族全員で集まります(50代/女性/大阪府)・3ヶ月に一度映画やショッピング。大きくなってからは一緒に旅行にも行った(50代/男性/大分県)
上記のような回答が寄せられた一方で、「一回も会ったことがない」「全く会わせていない」という回答も複数見られました。面会交流の頻度や内容は、どちらが親権を持っているかによっても差があると推測できます。
離婚後の子どもの「良い変化」「マイナスの変化」は?
ここまでの調査で、面会交流の頻度はどちらが親権を持っているかによって差があることがわかりました。
次に、離婚後の子どもに何か変化があったか尋ねました。
「離婚後、お子さんに変化がありましたか?」と質問したところ、「親が感じられる変化はなかった(40.8%)」と回答した人が最も多いという結果に。
次いで「どちらともいえないが変化はあった(24.0%)」「マイナスの変化があった(10.7%)」「よい変化があった(9.3%)」「ややマイナスの変化があった(7.7%)」と続きました。6割以上の子どもが、離婚後に何らかの変化があったことがわかりました。
では、どのような変化があったのか聞いてみましょう。
■離婚後にお子さんに見られた変化とは?・引きこもりになった(40代/女性/大阪府)・性格が明るくなり不登校もなくなりました(40代/女性/和歌山県)・私が元気になったと喜んでくれた(50代/女性/岩手県)・時々、寂しそうで元気がなかった(50代/女性/大阪府)
上記のような回答が寄せられました。
子どもの良い変化を目の当たりにすると、離婚して良かったと思うのではないでしょうか。逆にマイナスの変化には、胸を痛める人が多いかもしれません。
良い変化にしろマイナスの変化にしろ、離婚は子どもに何らかの影響を及ぼすことも多く、離婚をした後の子どもの変化を見守ることが大切ではないでしょうか。
【調査概要】
「離婚時の子どもの取り決め」に関する調査【調査期間】2023年9月29日(金)【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査【調査人数】1,003人【調査対象】調査回答時に「離婚経験者 ※子どもがいる人」と回答したモニター【モニター提供元】ゼネラルリサーチ【出典元】https://ricokatsu.com/
リライフテクノロジーhttps://ricokatsu.com/company-info/
(マイナビ子育て編集部)
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