コーセー、山梨県に「南アルプス工場」建設 - 山梨県が誇る”水”とエネルギーを最大活用へ

2024年6月14日(金)19時17分 マイナビニュース

山梨県、コーセー、コーセーインダストリーズは14日、山梨県南アルプス市に新たな生産拠点である「南アルプス工場」を建設するにあたり、持続可能な社会の構築に向け、豊かな水資源を活用しながら3者で連携して取り組んでいくことに合意した。山梨県産の「グリーン水素」をはじめとした、環境に配慮したエネルギーも最大限に活用していく考えだ。
○■念願叶った南アルプス工場
コーセーおよびコーセーインダストリーズは、山梨県と南アルプス市との立地協定に基づいた「南アルプス工場」の第1期建設として地上3階建て(延床面積39,300平米)の化粧品工場を建てる。着工は2024年7月、稼働は2026年上期中を予定。従業員300名程度が就業し、スキンケア商品を中心に多品種の生産を行う。
コーセー 代表取締役社長の小林一俊氏は「新たな生産拠点をつくるべく、実は10年以上前から日本各地で土地を探していました。山梨県にも2013年に訪れまして、その豊かな水資源に魅了されました。それ以来『いつかこのエリアに工場を建設したい』という想いを抱いてきたんです」と明かす。
その後は既存工場を増産投資するなどして対応してきたが、いよいよ売上拡大のために新たな生産拠点の建設が必要となった。「そこで1年間をかけて、あらためて全国40か所以上の土地で情報収集を行いました。水の豊富なエリアだけでも10数か所ありましたが、ここぞという候補地は見つかりませんでした。そんな折り、2019年に南アルプス市の当エリアが販売されることが分かり、運命的なめぐり合わせを感じた次第です」と小林社長。そのうえで「今後、南アルプス工場にて末永く事業を行うにあたり、山梨県の皆さまと一緒になってこの貴重な水資源と豊かな緑を大事に守っていきたい、という思いを強く抱いております」と力を込める。
言うまでもなく化粧品の製造で「水」は重要なファクターとなる。原料として清澄な地下水が必要なことに加え、化粧品の原料を溶かす、混ぜる、温める、冷やす、といった工程で水を大量に使用する。もちろん従業員の飲食にも使い、工場設備の洗浄にも使う。また当然ながら、工場には相当の電力が必要になる。そこで本提携では、山梨県の水とエネルギーを最大限に活用する『地産地消モデル工場』を目指す。
具体的には、山梨県営の水力発電所でつくられたCO2フリーの電力「シン・やまなしパワー」を工場まで供給する。また、米倉山電力貯蔵技術研究サイト(甲府市)の「やまなしモデルP2Gシステム」によって製造されたグリーン水素を工場まで調達して熱エネルギーの燃料にする。このほか、工場内にも太陽光パネルを設置して電力をつくる。こうした環境負荷を低減する取り組みは、工場の建設段階から実行する。
コーセーインダストリーズ 代表取締役社長の小林正典氏は「南アルプスの水だけでなく、山梨県でつくられた電力とエネルギーも100%使用して、カーボンニュートラルな化粧品づくりにチャレンジしていきます。コスメティック分野における世界標準となるようなサステナビリティ工場を目指します」と意欲を示す。
このあと、山梨県知事の長崎幸太郎氏も挨拶。「県が誇る清らかな水を商品素材として活用していただくとともに、グリーン電力、グリーン水素といった地域で生み出されるエネルギーを最大限に活用した先進的、かつ高付加価値なモデル工場となります。これは山梨県全体のブランド価値を体現するものであり、さらなる企業の誘致、そして県内経済の発展にも大きくつながると確信しています。脱炭素化を目指す国内外の企業様におかれましては、私たちのP2Gシステムの導入を検討いただくきっかけにもなると考えています。今回の提携により、カーボンニュートラル社会の実現を目指す、脱炭素化に向けた国内外の流れをコーセー様と共にリードしていきたいと考えています」とまとめた。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら

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