これからの季節に食べたい!「冷やし中華麺」全国名店4選

6月14日(木)7時0分 NEWSポストセブン

広島冷麺 普通盛 970円(撮影/岩本 朗)

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 だんだん暑さ厳しくなるこれからの季節、食べたくなるのが「冷やし麺」だ。全国には、ご当地の名物冷やし麺が数多くある。ここでは、涼感あふれる中華麺の名店を4店紹介しよう。


●冷めん家 十日市店 (広島県・広島冷麺)


 広島には独自の麺文化が根付いている。辛いつけ汁に冷たい中華麺をつけて食べる “広島冷麺(広島つけ麺)”だ。戦後、市内の中華料理店が考案したメニューから広まったとされるが、同店で修業した角中久司さんが始めた広島冷麺専門店は、今年で創業33年を迎える。常連客に支えられ、昨年には息子が市内に2店舗目をオープンした。


 真っ赤なつけ汁は醤油ダレ、酢、秘伝のスープを混ぜ、自家製ラー油で辛みを調整して作られる。メニューには7段階の辛さが用意されており、「辛さの奥にある甘みや旨さを感じてほしい」と角中さんは言うが、初めてなら辛さは “抑えめ”がおすすめ。特注の中太ストレート麺が刺激的な辛さをまとい、通うたびに癖になると評判だ。


・住所:広島県広島市中区十日市町2-9-22

・営業時間:11時〜14時、17時〜19時(L.O.10分前)

・定休日:日曜日、祝日


●北海道ダイニング ビッグジョッキ(北海道・ラーメンサラダ)


 中華麺とシャキシャキの野菜をドレッシングで食す、サラダ感覚の「ラーメンサラダ」。札幌市内の居酒屋メニューとして定着し、給食でも出されるご当地グルメは、札幌グランドホテルのレストラン「ビッグジョッキ」が発祥。


 1985年の開店以来の名物で、札幌ラーメンでおなじみのちぢれ麺を2種類のドレッシングで和えてムール貝、エビと山盛りの生野菜をトッピング。パイナップルが隠し味のホテル伝統のフレンチドレッシングと、胡麻油とからしがきいた中華ドレッシングが麺によく絡み、濃厚な味わいが生ビールやキリッと冷えたワインと相性抜群。特製ピクルスの甘酸っぱさと歯応えがアクセントとなって、箸も酒も進む。元祖ラーメンサラダはランチ、ディナーで提供。


・住所:北海道札幌市中央区北1条西4丁目 札幌グランドホテル

・営業時間:7時〜10時(L.O.)、11時半〜14時(L.O.)、17時〜21時(L.O.)

・定休日:日曜日(月が祝日の場合は営業)


●栄屋本店(山形県・山形冷やしラーメン)


 東北ながら盆地で夏場は非常に暑く、2007年まで74年もの長きにわたって日本最高気温の記録を保持していた山形市では、夏を告げる冷やし麺として冷やし中華ならぬ「冷やしラーメン」の幟が街中にはためく。その名の通り、喉ごしが爽快な冷たいラーメンで、昭和27(1952)年に「栄屋本店」で常連客のリクエストから生まれた。


「開業当初はそば・うどん店でしたが、昭和24(1949)年に統制解禁となった中華そばを売り出すと行列ができるようになり、夏場の暑い季節に、お客様から“冷たいそばはあるのに、冷たい中華そばはないの?”と訊かれたんです。そこで初代が1年ほど試行錯誤を重ねて、舌でも目でも涼を感じられるようにと、冷たい醤油ラーメンに氷を浮かべた『冷しらーめん』を売り出しました。当時は氷屋さんから氷を買って、砕いて浮かべていたそうです」(3代目の阿部徹さん)


 チャーシュー、メンマ、かまぼこ、海苔などオーソドックスなラーメンの具材が盛られる一方、スープの作り方は冷やしならでは。寸胴で牛脂を煮込むラーメンスープは冷めると脂が浮くため、チャーシューの牛肉を煮た醤油を一度冷やして脂を取り除き、鰹節と北海道昆布の出汁で割って冷製のスープを作る。牛肉の旨みが染みだしたまろやかなスープに大豆白絞油と胡麻油の風味が、食欲をかき立てる。


 同店の“冷やしラーメン”が雑誌で紹介されて山形の名物として広まり、今では店ごとにスープや具材に趣向を凝らして夏を彩る風物詩となっている。


・住所:山形県山形市本町2-3-21

・営業時間:3月19日〜9月30日は11時半〜20時/10月1日〜3月18日は11時半〜19時半

・定休日:水曜日(祝日の場合は翌日)、1月と8月は不定休


●龍亭(宮城県・冷やし中華)


 冷やし中華の発祥は諸説あるが、仙台市「龍亭」も発祥の店のひとつとして知られている。夏場の売り上げ低下の打開策に冷たい麺を開発し、昭和12(1937)年に「涼拌麺(リャンバンメン)」として売り出した。


「当時はエアコンもなく、熱くて脂っこい中華は夏場に敬遠されていたんです。そこで冷たい麺料理の涼拌麺を始めました。拌麺=中華の和えそばはうちわで煽いで冷ました茹で麺を使いますが、日本のざるそばに倣って冷水でしめた茹で麺に具材を盛り、名前に“涼”をつけました。


 チャーシューやトマトがのった涼拌麺は当時としてはハイカラな食べ物で価格も高く、ラーメン1杯が10銭の時代に25銭ほどだったようです。戦時中の物資不足で一時期お休みをしましたが、戦後に再開。ちんどん行列で街を練り歩いて、華々しく再開を告げました」(4代目の四倉暢浩さん)


 バブル時代のグルメブームで仙台の冷やし中華が脚光を浴びて全国からファンが押し寄せ、龍亭でも夏のメニューから主力商品に昇格。注文が殺到し、時短のために具材を別盛りで出すようになったそう。チャーシューや蒸し鶏、くらげなどの具材は前菜としても楽しめる本格的な味で、具材を肴に一杯やりながら麺を待つ客も多いのだとか。


 丸鶏や香味野菜からとった清湯スープにはレモンとオレンジの絞り汁が加えられ、麺をすすれば、フルーティな香りと甘みが心地よく喉を通る。酸味がマイルドで、ほとんどの客がスープを飲み干してしまうという。


 誕生から80年。地元に根付き、雪の日にも仙台冷やし中華を求めて全国から客が訪れる。


・住所:宮城県仙台市青葉区錦町1-2-10キクタビル105

・営業時間:月〜土11時〜14時半(L.O.)、17時半〜21時(L.O.)/日・祝:11時〜14時半(L.O.)、17時〜20時半(L.O.)

・定休日:不定休(主に火曜日)


※週刊ポスト2018年6月22日号

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